叔母の遺影は立派な額縁に入っている。森尾さんと言う写真の得意な方が、「ひまわり総婦長」と書いてくださったもの。私も森尾さんにお会いしたことがあるし、生前叔母が自分の遺影と思っていると承知して、この写真を使い続けている。
遺骨がお墓に行ってしまうと、たちまちこの写真は自立できなくなる。
(さて、どうしたものか?)
普通の絵皿を飾る器具では入らない。
ワイヤーでできた、棚の様な物を見つけた。
それだけでは、額縁は重くてひっくり返ってしまう。
(さて、おもりになる物はないかな?)
ありました!叔母の引き出しに、果物の飾りがいっぱいあるのです。
これは、本来はテーブルクロスのおもりだと思います。
ワイヤーに引っ掛けたら、かわいい飾りになって、これは叔母の趣味に合うと思います。
私の暮らしは、いつもこんな調子で切りぬける。叔母も買ったままにしていた物が役に立って、ニコニコしている。
この果物がかわいくて、当座は使う予定も無いのに、買っちゃった、叔母の様子を思い浮かべて、私はまた泣いています。