旅するくも

『旅が旅であることを終わらせる為の記録』

~なぜ人間になれたのか~

2012-01-30 11:52:18 | 素晴らしき日々
『HUMAN ~なぜ人間になれたのか~』
NHKスペシャルで4回にわたって放送されている番組で
昨日は2回目だった。

あやしいデータも強引に取り入れられている感じがする番組ではあるが、
これがけっこう面白い。

あいまいな記憶で話をすると、チンパンジー、ゴリラ、サルと群れをなす
霊長類の脳のある部分の大きさが個々に違い、その脳の大きさと群れの大きさ
との間に、法則性が見られるそうだ。

そして、その法則性にそって人間の脳の同じ部分の大きさを照らし合わせると、
人間の脳はだいたい150人の集団で生活するサイズなのだそうで、世界の
狩猟採集民の集団を平均した数の153人と、ほぼ一致している。

こいつは面白い。

拾ったアート

2011-12-04 22:51:24 | 素晴らしき日々
庭の手入れの仕事中にどんな鳥が造ったのか僕にはわからないけど、
鳥の巣を拾った。
巣に使われている素材は松の葉のような細いものを除けば、
そのほとんどが繊維状のビニールだった。



この世界が始まった頃、アートという言葉は存在しなかった。
それは、アートでは無いものが存在しなかった為である。
アートから遠く離れた我々が作り出した不自然なものさえも、
自然を生きるアーティストにとって、それはアートの一部。

Walk in beauty!!

固まる空気

2011-12-02 00:14:00 | 素晴らしき日々
このまえ、東京のサザエさんの街でもある桜新町の友人の家に泊めてもらった。

朝、ふらふらと缶コーヒーを買いに出かけて、友人のアパートの階段に座って
タバコを吸っているときのことだった。
それは突然、僕の内側で起こった出来事だった。
10年以上吸い続けてきたタバコが何なのかようやくわかったのだ。

タバコに火を付ける前、それまでバラバラに広がってその場にあった空気が
火をつけた瞬間に一気に固まって僕という空間を一瞬にして作り出したのが
はっきりとわかった。
その場に一人だけの空間を一瞬にして作り出したんだ。

タバコ、煙、火のどれが持つ力なのかは僕にはわからないが強烈なちからだった。

アメリカ先住民のどこの部族かは忘れたが、良いのか悪いのかというものは存在しなく
あるのは、バランスがとれているか、いないかという世界の見方があると聞いたことが
あるけれど、タバコには全体の中に一人を作り出すちからがあった。

なるほど。
吸う量によってバッドメディスンにもグッドメディスンにもなるわけだ。
知れてよかったな。

いたずら電話

2011-11-25 21:29:00 | 素晴らしき日々
このところ兄貴の植木屋で12日間休みなしで働いて、まるで週に10日働いている気分だった。
昨日は久しぶりの休日で友人の竹内を浜松で助手席に乗せて下道で4時間爆笑しながら向かった先は
愛知県長久手町。

長久手町に行ったのは、静岡のフリーマガジン「すろーらいふ」にもイラストを載せている
学生時代からの友人であるタクミの師匠?で、僕らがデザイン学校時代にお世話になった
朱音先生の個展に出かけたわけだ。

個展をやっているカフェに着いてドアを開けると中にはお客さんが二人。
何も言わずに来たので朱音さんはいないかと思っていると、二人のうちの一人が朱音さんだった。
まるで別人のようになっていて気がつかず、「ひさしぶり~」というより「初めまして」という
くらい別人のようだった。

展示されている朱音さんの絵はさすがだった。
変化し続けるなかの美のようで、特に色からは音が聴こえるようだった。
観るしかないので説明はやめておくが…。



朱音さんと別れて、それから竹内と向かった先は浜松のMOAZAというカフェバー。
理由は最近、実家にかかってきたいたずら電話の内容について我々は話し合う必要があったからだ。

「杉沢だけど結婚するわ」

冗談だと思っていたその「いたずら電話」は学生時代の友人みんなのところに来ているらしい。
どうやら本当のようだった。
よくツルんでいた男11人の中で入れ墨が入ったバイク野郎が最初に結婚するという冗談のような
事実は学生時代の仲間には衝撃のニュースだった。
あまりに信じられない事実なために、今度、友人の久保田が事実かどうか調査に行くくらいだ。

竹内と僕は杉沢を我々の手に取り戻す『Come back 杉沢』を立ち上げる必要があるのではないかと、
学生時代の友人がやっている店「MOAZA」で鈴木に話を持ちかけるが
「お前らメチャクチャ迷惑な奴らだな」と冷めた返事。
いつも眠そうな鈴木には事の重大さがわからんらしい。

授業サボって入れ墨を入れたり、借金して豪遊したり、授業中教室で炊き込みご飯を炊いたり、
学校の喫煙室で鍋を囲んだり、昼休みに酒飲んだり、風呂にも入らないで女子にえらく嫌われてたり、
トランクス一枚でコンビニへ買い物に行って不良にからまれたり、性病になってもめげなかったり、
卒業してからAV男優になったという噂の男がいたり、電車に飛び込んで死んだ大バカがいたり、
どうしようもなかった11人でふざけまくったあのころは本当に楽しかった。

このごろ地元にいるだけで色んな嫌な事を思い出して、珍しく毎日のように怒り狂っていたけれど、
あのころを一緒に過ごした仲間に会うだけで、全てどうでもよくなってる自分がいる。

「こいつ結婚してる!」と爆笑してしまいそうな3月の結婚式がいまから非常に楽しみだ。

ずっと地元から出て行こうか迷っていたけれど、とりあえず地元でやれるだけやってみようと思う。
いまはあいつらが近くにいてくれるだけで、やれる気がするんだわ。

ヴィジョン

2011-11-14 19:08:24 | 素晴らしき日々
作家の北山耕平さんが脳卒中で倒れたと友人から教えてもらった。
いのちに別状は無いそうだが。
このブログを見てくれている人なら知っているだろうけど、北山さんは僕がもっとも尊敬している
作家であり、僕にもっとも影響をあたえた人物である。

北山さんの役割の代わりができる人間など多分この国のどこを探してもいない。

あの人がまだ死ぬわけが無い。
しばらくヴィジョンを見ているだけなんだと思う。

Hobo Junさんのバック

2011-11-06 19:54:29 | 素晴らしき日々
5年くらい前か、北山耕平さんのワークショップで千葉へ行った事があった。
そこである雑誌の編集長をしていた学研の谷川さんと同じ部屋に泊まり
翌日もけっこう話をするようになっていた。
そのとき谷川さんは「君はHobo junさんに似ているね。」と言ったけれど、
そもそも雑誌をほとんど読まない僕にはHobo junさんが何者かも知らず、
気になるが調べもしないまま5年がたった。

そして、この前の7Generationswalk。
代々木アースガーデンに歩いてゴールして、広場に集まってステージまでの道を
インディアンソングを歌いながら入場!
ステージに上がると、ゴールのお祝いの言葉を頂くようにグラスルーツの鈴木さんが
準備してくれていた。

染め物のyuruyuruのあとにマイクを持ったのがなんとHobo junさん。
突然現れたHoboさんにも驚いたけど、さらにHoboさんが四国のお遍路したときに
考え出したバックをみんなにくれると言うではないか!
太っ腹!!

ステージでの出演が終わってピースマイルステージを担当もしている鈴木さんから
裏話を聞いた。
鈴木さんがHoboさんになにかお祝いの品を出してもらえないかと頼んだのだけれど、
ウォークの趣旨が伝わらなくて、とりあえず会って話を聞いてから考えるとHoboさん
に言われたそうだ。
僕らが歌いながら入場したときに代表の山田さんがHoboバックを使っているのを見て
「バックをあげよう!」と思ったそうだ。

アースガーデンで出店していたHoboさんと話をしてみた。
谷川さんには悪いが僕とHoboさんは全然似ていないと思った。笑

Hoboさんからいただいたバックは
「PATH FINDER CHEST BAG」というバックでバックパックに取り付ければ小物を
歩きながらすぐに取り出せる。
バックパックで旅をした事がある人間なら「こういうのが欲しかったんだ!」と
思うような機能的で素晴らしいバックである。

HOBO DAYS http://hobo.air-nifty.com/hobodays/

このままどこか遠く

2011-10-26 22:29:18 | 素晴らしき日々

旅したとき、その旅のテーマ曲みたいなものが毎回僕にはあるのだけれど、
今回はちゃんと聴いたことも無かったハイロウズの『日曜日よりの使者』だった。

歩いて箱根を越えて小田原に着いて、ご機嫌だった20歳のゲンが「シャララーラ」の歌詞を
「オダワーラ(小田原)」に変えて歌ってたのが凄くちっぽけだけど何だか
おかしかったな。

代々木のアースガーデンの会場から用賀に行く途中、車の中にこの曲のCDがあって、
歩いた仲間と手拍子しながらこの曲を歌った時、一緒に歩けたことを喜びあえた
気がした。

今日の夜、静岡に帰って来て一人この曲を聴いているとまた、みんなと一緒に歩きたいと思った。

ああ、素晴らしき日々よ!

女性の存在

2011-08-24 20:06:01 | 素晴らしき日々
今日は職場の大学生とSEXについて話をしてわかったのだけれど、
僕の場合、だれか特定の女性に恋をする前に、女性という性に
恋をしているのだと気がついた。

女装して女性に近づこうとする男の気持ちが僕にも少しわかった気がする。

福島クルー・サマーキャンプinかけゆ

2011-08-20 21:32:01 | 素晴らしき日々
長野県 上田市未来創造派Crewが主催する福島の子供達を受け入れるサマー・キャンプの
手伝いに行って来た。

Crewの代表の直井さんは映画「カンタ・ティモール」の監督の広田奈津子監督の実の兄で、
写真家でもある。
僕は7Generationswalkで長野を歩いたときに初めてお会いした。
静岡から長野は近いようで、かなり距離があるので、長野にいるうちに会っておきたいと
思っていた人物で、今回は久しぶりに連絡を取るとちょうどサマー・キャンプがあるということで
誘っていただいた。

夜に出発して途中で草を食む鹿2頭と出会いながら、その日は道の駅で眠ることにした。

雨で鹿教湯(かけゆ)温泉にある交流センターに場所を移して行われたサマー・キャンプに合流。
特に何を手伝うわけでもなく出会いと場を楽しむ。
sabunyuma~サブニュマ~というジャンベとダンス集団からの出演者やケニアからたまたま帰国していた
大西匡哉さんによるジャンベのワークショップなど様々な出演者が登場するライブ。

市長や郵便局からの差し入れ、商店街の人の参加や、温泉街の方達による温泉の提供。
全てが縦ではなくて横のつながりで成り立ているイベントは出演者とお客さんという区別がなく、
直井さん夫婦しか知人がいない初対面にめっぽう弱い僕でも色んな人と話をして仲良くなれるような
素晴らしいイベントで子供達も大喜び。

そして、上田は女性が元気ないい地域で、スタッフもみんな上田が好きだということがその場にいるだけで
伝わってくる。
直井さんから頻繁に『上田に越してこい』とも言われると引っ越してもいい気がする場所だった。

地元に帰ったらやることがいっぱいだな。


大西 匡哉さんのジャンベ・ワークショップ



福島の子供


テルちゃんたち


直井さん、サマーキャンプ主催者の元気なおばちゃん


「上田市未来創造派Crew」http://crewueda.wordpress.com/
「カンタ・ティモール」http://www.canta-timor.com/
「大西 匡哉」http://keepmusic.exblog.jp/i2

尖石縄文考古学館

2011-08-13 20:25:46 | 素晴らしき日々


ひかり祭りの帰り高速のPAエリアで寝て、翌朝カセットコンロで水を沸かして砂糖多めの
コーヒーを入れる。
コーヒーを飲みながら、なんだか車生活も悪くないなと思う。

それから茅野市にある尖石縄文考古学館へ行った。
ずいぶん前から僕が来たかった場所だ。
まだ開いていない建物の自動ドアが開くのをしばし待つ。

それから開いた自動ドアの向こうで約4時間半、2000点にもなる土器、石器、土偶、国宝の
「縄文ビーナス」を眺めて過ごす。
メキシコシティにある満足するまで見るのに3日は必要な考古学館ほどの規模はないけれど、
尖石縄文考古学館も凄かった。

初めて見る本物の土器の迫力、存在感、そしてなによりも美しい。

アメリカ先住民の言語に「アート、宗教、自然」にあたる言語が無かったという話がある。
アートでないものが存在しない世界にはアートという言葉が存在しないということ。

僕の目の前にある4~5000年前の土器はまさしくアートでしかなかった。
そこらへんは本に載せたいと思っているので、ここでは多くは言わないけれど、少なくとも
アート意外のものが存在しなかった世界が確かに日本列島の遠い昔にあったのだと僕は確信
したのだった。

そんなこんなで、僕の縄文土器に対する土器熱は頂点に達し、これからオリジナル土器の制作しようと
本気で考えている。

もし、土器に興味がある人に付け加えておくと、土器の美しさは写真では伝わらないので、実物を
見ることをお勧めしておく。