旅するくも

『旅が旅であることを終わらせる為の記録』

coyote

2010-03-31 23:26:45 | 編集長の本棚
『Coyote No.36』Switch Publishing

ほとんど雑誌を読まない僕が気にしている雑誌がある。
その名はCoyote。
あまり田舎の本屋さんでは見かけることはないと思うが、ビレッジバンガードみたいな
それらしい本を扱っている店でバックナンバーも買う事ができる。

No.36に関してはハワイをメインに特集してあり、デザインも記事も本当に勉強になる。
ちなみに最南端のイラストレーターのTakumiは2度ほどCoyoteの仕事の依頼を断っているとんでもない馬鹿野郎なんだ。

創刊号は2004年で、現在はNo.42まで出ている。
2ヶ月ごと、この高いクオリティーで出し続けている凄さに感動!

ただ、文字間をミスしている箇所を一つ見つけて、「この人たちも人間なんだ!」
と、ほっとした。笑

畑づくり!

2010-03-28 21:24:12 | ロマンず☆~
最近、休みの日はロマンず☆≡アジトにある畑で農作業をしている。
今は数年前まで畑として使っていた土地を再び畑として利用できるように蘇らせている
真っ最中だ。
具体的に、草をぬいて、水はけが良くなるようにうねを作っている。

休日に行なう畑作業が楽しみで、最近は仕事中でも畑の事ばかり考えている。
3年前にも仲間と夏野菜を作り、みんなで夏野菜カレーを作って食べた事があったけれど、
今回の畑はそんな小さな規模ではなくて、畑で採れた野菜を食べていれば、ひと夏何も買わなくても食べ物には困らないくらいの畑の大きさだ。
大根、キャベツ、アスパラガス、きゅうりの種を蒔いた段階だけれど、すでに
僕の中では食べきれなくなった野菜を近所の人に配るイメージまで出来上がっている。
野菜を育てるのは何だかとてもワクワクして、毎日が楽しくなる。

農作業の休憩時間。
よく晴れてモコモコした雲が流れる空の下、畑の隅でカリンバなんか演奏しちゃったら、
最高に楽しいと思うので、来週は浜松へカリンバを買いに出かけるとする。

ある日のグアテマラ

2010-03-24 20:59:31 | 
街から街へ。
国から国への移動は、旅人にとって、このさきどんな街があって、どんな人に出会えるのかと想像が膨らみワクワクする時間だ。

ある日、僕はグアテマラとメキシコの国境を越える為にジャングルの中を走るバスにいた。
舗装されていない道を砂煙を上げながら走るバス。
僕が乗ったそのバスがジャングルを越えて沙漠になったところで停車した。
青い建物の中から警察のような服装の人物がバスのドアを開けてバスの中を見回して何かを探しているようだった。
僕と目が合ったときその男は『降りろ!』と合図した。
わけがわからないままバスを降り、青い建物に入る。
どうやら、沙漠のど真ん中にあるその建物が入国審査局だった。

グアテマラとメキシコの国境にある川を船で渡り、タクシーで道沿いにある小さなお店まで行き、そこでバスを待つ事にした。
と言っても時刻表なんかもちろんなければ、バスが来る保証もない。

子豚と遊びながら30分ほど待っているとお腹が減り、小汚い店でインスタントラーメンを注文した。
コンロで水をお湯に変えているとき、運悪く無理やり人が詰め込まれたバスが
やってきた。
「オバちゃんもぉいいから!鍋に入ったお湯を入れてくれ!」とジェスチャーで伝え、
バックパックとカップラーメンを持ちバスに乗り込んだ。

何とか乗り込んだバスの車内で僕は車内に流れる重い空気を感じた。
その重い空気は僕がカップラーメンを持ち込んだからではなく、僕の前の席に座っている若い都会っこ風のカップルから発せられていた。
若いカップルは喧嘩をしていて、わがままそうな女が泣きながら男に何か文句を言っている。
僕はカップラーメンをフォークで突っついて硬さを確かめながら、目の前のカップルの喧嘩を観戦する。

突然、ジャングルから現れた男がバスに『とまってくれ!』と合図をするのが、人と人の
隙間から見えた。
ドアが開き、室内灯で男が照らされる。

なんとも奇妙なその男は、がっしりとした体で髪の毛は長く天然と思われるパーマがかかり
モジャモジャだ。
そして、白くて特大なTシャツのようなワンピースを着ている。
男はバスに乗り込んだのは良いが席が無かったので狭い車内で立ったまま乗る事となった。
『運が悪い!』と車内にいた誰からも溜め息が出るほど男は運が無かった。
なぜなら、男はよりによって、あの喧嘩している都会っこカップルの目の前に向き合うようにして立ち、さらに何を考えているのか男は明らかにノーパンだったのだ。

車が揺れれば男も揺れる。
わがままそうな女が時々上げる悲鳴が静かな車内に響く。
女は彼氏にしがみつき、男から可能なかぎり距離をあけた。
喧嘩していたはずのカップルはいつの間にかタッグを組み、カップルVS奇妙な男となっていた。
その戦いはその後15分ほど続き、奇妙な男の敗走で幕を閉じた。

目の前で起きる事と、ずいぶん時間がたつのに硬いままの冷たいラーメンに僕はうんざりしながら、「もぉ、日本に帰りてーなー!」と独り言。

タフでなければ旅は続けられない。

初めての小説

2010-03-23 20:28:19 | 編集長の本棚
『ブラウン伯爵』Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ(非売品だと思う)
本間良二
2-tacs文庫

フリーペーパーを置かせてもらっている藤枝にあるお店connectの覚上さんから
いただいた本。

小さい頃、本が大嫌いだった僕は読書感想文がもっとも嫌な宿題だった。
あれはたしか『注文の多い料理店』という本を選んだ時だったと思う。
プロフィールと数ページを読み、読んでいない事がバレないようにするかに、一生懸命
努力したことがあったっけ。
そのくらい本が嫌で小説も今まで読むのを避けてきた。

そんな僕にとって初めて読んだ小説となったのが『ブラウン伯爵』

物語の各場面に著者の考えと思われるものが散りばめられていて、その考え方が
僕ととても似ていた。
たとえば、デザインとアートの違いについては最南端の4号目のに書こうと思っていた
テーマの一つだった。
読むべきときに出会ったという不思議を感じながら、とにかく楽しく読ませていただいた。
こういう表現の仕方もあるんだと、とても勉強になった。

先週?本間良二さんと雑誌SPECTATORの青野編集長が藤枝に来るというので、
会えるのを楽しみにしていたのだけれど、結局会えていない。
でも、ちかいうちに、どこかで会うのではないかと僕は勝手に楽しみにしている。

ブラウン伯爵は1年に1冊のペースで作られていて、まだまだ完結する様子はない。
この本は非売品だと思うので、どこかで見かけて手に入れた人はラッキーだ!

差別と日本人

2010-03-23 20:10:34 | 編集長の本棚
『差別と日本人』角川oneテーマ21
野中広務  辛 淑玉

差別について、被差別出身の元衆議院議員の野中広務さんと、
在日朝鮮人の辛 淑玉さんの対談形式で話がすすんでいく。

日本の隠された差別を見直す一冊。

日本にまだ差別が残っているの?
なんて思っている人は読んだほうがいい。

2010-03-22 00:21:55 | 最南端
ブログを休んでいるあいだに最南端のイラストを担当しているTakumiが、
2年位前に東京から地元に帰ってきて、また東京へ戻った。

友には3種類あって、
「薬のような友」(目的があって現れる)
「食べ物のような友」(親友)
「水のような友」(魂の友)があると、
北山耕平さんの『地球のレッスン』には書いてある。

僕にとってTakumiは3つの中のうち全てに当てはまるのかも知れないが、
あえてもう一つ付け加えて

「タバコのような友」(腐れ縁というやつだな)などとも言えるかもしれない。

彼と出会ってから早いもので今年で10年がたつ。
僕が大きく変化した10年を一番近くで見ていたのがTakumiだろうな。
ここ10年、たくさんいた友のほとんどが僕から離れていった。
僕はいつの間にかそれまでいた友と話す共通の言語を失ってた。
それでも一緒にいてくれる友でいられるのは、きっとお互いが変化し続けているからだろうな。

Takumiと彼女のさっちゃんで『inori books』というものを新しくつくり
これからの活躍が僕も楽しみだ。

Inori books→http://www.inori-books.net/index.html

ちゃんと飯食って頑張れよ!

焚き火

2010-03-19 22:20:36 | 素晴らしき日々
ひとりで海へ行き久しぶりの焚き火をした。
時間をかけて集めた流木に火をつけるが強い風であっという間に灰になっていった。

横になって夜空を見上げると飛行機が飛んでいて、あんなに高く飛んで星にぶつからないんだろうかと思っていると星が流れていった。
あんなにゆっくり星を眺めたのは何ヶ月ぶりのことか。
そんな時間を過ごしたせいか服も体も焚き火の匂いが染み付いている。
これがなかなかいい匂いで僕は好きなんだ。

ブログを休んでいるあいだにたくさんの出来事があった。
それはまたゆっくりと書いていくことにする。

それよりも、明日か明後日にずっと会ってみたかった人物に幸運にも会えるかもしれなくて、いまは何よりそれが楽しみなんだ!