旅するくも

『旅が旅であることを終わらせる為の記録』

木になる

2010-11-24 18:39:50 | 素晴らしき日々
以前、このブログに書いたように起きてから近所の木を抱きしめに行くことが、
日課になってきた。

そして、今日の朝に面白いことが起きた。

キーンと冷えた朝、玄関を開けると、毎日のように見れていた朝日が今朝は雲で見えず少しがっかりした。
そして、いつもどうり木に向かう。
仕事に行く途中なので、のんびりしている暇はない。
ので、ゆるやかな坂を小走りで登る。

木に触れて呼吸を整えてしばらくして木と自分のハートが同じリズムになったことを確認して
「ミタクエオヤシン」とボソッと言い、また小走りで坂を下りる。

今日はそこからがいつもと違った。
森のほうからイタチなのか、イノシシなのか動物の声がする。
しかも、それは鳴き声ではなくて、あきらかに歌声だった。

立ち止まって、ふと考えた。

北アメリカの先住民は自分が食べた食べたものになっていくと信じたという話があるけれど、
木に触れるということは一時のことなのかもしれないが自分が木になるということか。
だから木に触ると気持ちいいんだ!
と、凄く納得した。

起きたことが当たり前のことのように感じて、歌声の主を探すこともなく、
木って絶対毎日楽しいじゃん!と思いながら、また小走りで坂を下った。

智慧のことば

2010-11-23 19:04:08 | 編集長の本棚
「それでもあなたの道を行け」
めるくまーる
ジョセフ・ブルチャック 編
中沢新一 石川雄午 訳



「ヌビア ―アフリカ智慧の言葉」
宝島社
ルイ・クワミ・ボストン著



どちらも智慧の言葉について取り扱った本である。

僕は簡単に読めてしまう、わかったような気になる本というのはあまり好きではない。
音楽を楽譜にするのと同じように、本の文字にされた言葉というのはある意味で一度死んでいるのだと思う。
その一度死んでしまったものをよみがえらせる作業は僕らの想像をはるかに超えて難しいことだ。
そして、言葉というのは文字化されたものをただ持っているだけでは、全くやくにたたない。

そういう意味で言葉というものの扱い方、捉え方が対照的な2冊だった。
ヌビアの方は言葉自体にアフリカの智慧的なものが入っている雰囲気はあっても、言葉の扱い方に智慧が
やくだっているとは僕には思えなかった。
言葉と一緒に載せている解説のような物語が言葉の価値をなくしている。

一方、「それでもあなたの道を行け」の扱い方にとてもいい印象を持った。
言葉だけではなく、本の中に載せてあるいくつものアメリカ先住民の写真は見る価値が十分にある。

『ここにある言葉を読んで、簡単に癒されたりしないでほしい。
それよりも、これらの言葉の背後で呼吸している世界の深さ、優しさ、純粋さに触れて、むしろ畏れおののいてほしい。
この本から吹きつけているのは、有だけでできたこの私たちの世界を切り裂く、「ナチュラル・ウィズダム」という名前の
無の烈風なのだから。』

訳者のあとがきからの引用

気がつかなかった!

2010-11-23 18:52:26 | 最南端
最南端のイラストレーターがブログをはじめていた。
おまけにずいぶんと前に・・・。すまん!
僕のゴチャゴチャしたブログと違ってシンプルでいい感じだ。

イラストレーターのタクミといい、デザイナーのマキといい
あいつらが、もう少し近所に住んでくれたらいいのになと。

ブログ→http://inoribooks.exblog.jp/

ラジオの時間

2010-11-23 11:05:15 | ロマンず☆~
昨日はロマンず☆≡のイベントの告知でラジオに出た。
ロマンず☆≡は『地球を抱きしめる』というテーマでやっているが、そのテーマは最南端のテーマである
『人と地球を再びつなぎ合わせる』というテーマと僕は同じだと考えている。

同じ意味でも言葉にしたときに違うものになるのは、向けている受け取る人の違いがあると思い言葉を変えている。
『地球を抱きしめる』の方がより一般的な言葉であると思うからだ。

僕にとってロマンず☆≡は実際に行動する場としている。
反対するのではなく社会の中に創り出す。

普段の自分の言葉が最南端のような言葉でできているとすれば、言葉を一般向け(ロマンず☆≡)にする必要がある。
その作業が僕にとって非常に難しい。
ラジオを聴いている人に向けて伝えるどころか、パーソナリティーという一般の人に伝える事の難しさが
昨日ラジオに出てよくわかった。

満月の海

2010-11-21 22:55:48 | 静岡
正確には明日の夜中が満月らしいが、最近はじめたディジュリドゥとカリンバを持って久しぶりに海へ焚き火をしにいった。


天候に恵まれ風もなく寒くもなかった。
ディジュリドゥを始めて3週間ほどたつが、僕のまわりにはムータラズのジイさん、ハチの山田さん、テラジンさんなど
ディジュリドゥをやっている人が多いので上達するのにはそんなに時間はかからないかも?知れない。
とにかくディジュリドゥは気持ちのいい楽器である。

明日はロマンず☆≡関係でラジオに出演することになっている。
好きな曲を2曲かけていいらしいので、Gomaさんの曲をかけることにする。
田舎の超ローカルなラジオでGomaさん。笑

木を抱きしめる

2010-11-15 21:16:44 | 素晴らしき日々
このごろ、朝起きれば朝、昼に起きたら昼。
起きてからまず近所にある巨大なシイの木を抱きしめてから1日をはじめるようにしている。

ただそれだけで僕の中は信じられないくらいクリアになっていくのを感じる。

抱きしめられていると言った方が正しいのかも知れないな。

「水」戦争の世紀

2010-11-11 21:47:50 | 編集長の本棚
『「水」戦争の世紀』 集英社新書

モード・バーロウ
トニー・クラーク
鈴木主税 訳

12月5日にやるロマンず☆≡のイベントで上映することになっている映画『ブルー・ゴールド』のもとになった本
世界がいま石油戦争から水戦争へと移り変わっていくことは間違いなさそうだ。

水を共有の財産(人権)とするのか商品とするのかで世界は大きく揺れ動いている。
日本の農地も中国に買われ始めている。

海外の水を使って育てた作物を輸入するということは育てるために使った水を輸入することと変わりない。
そういうのを仮想水というけれど、日本で育てた作物を中国へ運ぶということは、水を運んでいることと変わりない。
だから中国は日本の農地を狙っているわけだ。

今後、10年生きていく予定のある人は水の危機について知っておいたほうが良さそうだ。

地球の上で歩く、食べる、眠る

2010-11-11 20:22:14 | 
『地球の上で歩く、食べる、眠る』―アウトドアのレッスン―

洋泉社
監修 北山耕平
編著 梶原光政

24歳になってすぐ、それまで狂ったように飲んでいた酒をやめた。
うまく言葉にはできなくても、それは酒が何であるのか見えたときだった。
そんな時、スペクテーターという雑誌で北山さんの長編インタビューの中に酒に関する話が載っていた。
理解度に差があるにしても、まるで答え合わせをしている感覚だった。

いままでにも北山さんの文章を読んでいるとそんな事が多くあったが、この本でも同じことが起きた。

「重要なのは一人でする旅」地球の上で歩く、食べる、眠る より引用

7Generationswalkを代表の山田さんとやってきた約2年。
たくさんの出会いと学びがある本当に素晴らしい2年だった。
これからも僕ができることはやっていくつもりだ。
なにより地球の上を歩くという行為は無限の可能性があると僕は思っている。

いつのまにか僕がしたい旅はこれなんだろうかと思うようになっていった。

決められた道を決められたスケジュールにそって進んでいき、何を感じて欲しいという
事までもが準備されている。
何度も言うが7Generationswalkは素晴らしい。
でも、それはムーブメントであって僕にとっての旅ではなかった。
ムーブメントもとても大事だし、これからもできる限り関わっていくつもりだ。
でも、もう少し僕は旅がしたい。

そんなこともあって、来年の2月から行われるアメリカ縦断のLongestwalk3に行こうと誘われていたが断った。

「重要なのは一人でする旅」

僕もそう信じているからだ。

映画中毒

2010-11-08 13:08:41 | 編集長の本棚
二日半で映画を7本観た。
僕は静かに映画を観る時間があるなら何時間続いても苦にならないし、食事もいらないし眠くもならない。
映画中毒であった自分を思い出したかのように映画にどっぷり浸かっている。

今日から映画を本に切り替えることにする。
と、言いながらもすでに2本観終わったあとだ。

本を読もう!秋なんだし。

本能

2010-11-06 01:22:04 | 素晴らしき日々
僕の家に勝手に住み着いているクロ(黒猫)が家の中で大暴れしていた。
「なんだ!」
と、見に行ったら仕留めたばかりの鳥をくわえて誇らしげ。
猫があまり好きではない同居人には言えないが、部屋の中が大変なことになっていた。
何もなかったように片付ける僕。

猫は主人にほめて欲しいと鳥を捕まえて見せにくるというけど、勝手に住み着いているクロが
住人として認めて欲しかったんだろうと想像を膨らます。
僕はクロに主人として認めてもらえたようだ。

飼い猫でもやはり、眠っている本能があるわけだ。

「鴨が葱を背負ってくる」というけど、平和の象徴なんて事になって、鴨は平和ボケしてるんじゃないのだろうか。
昔は本当に葱を背負って来たのかも知れないな。