大阪市長選
橋下独裁政治の阻止へ渡司氏が立候補を辞退
山口党府委員長 「平松氏を自主的支援」 しんぶん赤旗2011年11月6日(日)一面 HP
大阪市長選挙(13日告示、27日投票)に「大阪市をよくする会」から立候補を予定していた渡司(わたし)考一氏(59)=日本共産党推薦・前大阪市議=は5日夜、大阪市内で記者会見し、橋下徹前知事によるファッショ的な独裁政治を許さないために、立候補を辞退すると表明しました。
会見には、日本共産党大阪府委員会の山口勝利委員長が同席し、大阪市長選への日本共産党の対応について、明らかにしました。
渡司氏は、橋下氏が府知事を辞任して市長選に名乗りをあげた翌日の街頭演説で「ものすごい権力闘争」をやって「日本のシステムを変える」と豪語し、府に続き“大阪市の乗っ取り”をはかることが目的だと語っていると批判。
平松邦夫現市長が少なくとも橋下・「大阪維新の会」の独裁的なやり方を批判し、「大阪都」構想や教育基本条例案に反対の態度を明らかにしているとして、こうした立場を堅持するよう願い、「独自の立場から支援する」と述べました。「ファッショ的な独裁政治を許さない府民の広範な共同を、党派の垣根を超えてつくりあげるために全力を尽くす」と語りました。
山口府委員長は、渡司氏とともにファッショ的独裁政治を阻止するために全力をあげ、「『恐怖政治から市民を守る』とする平松氏の当選のため、自主的な支援を行う」と表明しました。(別項)
山口党府委員長の発言
渡司考一さんの決意は“新たな闘争宣言”ともいうべきものであり、この英断を正面から受けとめ、渡司さんとともにファッショ的な独裁政治を阻止するために全力を尽くすものです。
日本共産党は、平松邦夫氏には「自主的に支援する」立場でのぞみます。政策的な一致を求めず、当選後に与党になることもありません。「大阪は独裁・橋下知事に屈しない。恐怖政治から市民を守る」と表明されている平松氏の当選のため、自主的な支援を行うということです。支持者のみなさんに平松氏への支持をよびかけます。
知事選では、もちろん梅田章二候補の勝利に全力をあげます。
松井氏は橋下前知事の後継者です。 倉田氏は「橋下改革を是とする点は譲れない」と明言、「私以上に橋下改革を継承できる者はいない」と述べています。著書には「橋下総理待望論」とまで書かれており、橋下・「維新の会」の政治への対決姿勢は見えません。
(一面には、生活保護 250万超 過去最多の記事も。)
同一面で、精神科医の香山リカ氏も、
”意義あり 橋下教育条例~市場原理で子を切り捨て~”という意見を発表。
内容適当に抜粋しました↓
教育という場に政治が介入し、市場原理が持ち込まれることを一番危惧しています。
多様な手立てを必要とする子どもが切り捨てられます。教師への5段階評価が持ち込まれ、2年連続で最低評価になると免職になります。
教師は効率的に評価を上げることに目が行き、評価にプラスにならないことはしなくなります。それではより良い教育とかけ離れてしまう。
また、誰が最低評価になるかに戦々恐々として、教員相互の信頼関係が壊れ、競争相手になってしまいます。
この条例で、悪い教員や学校が排除されるのではないか、と錯覚するかもしれません。しかし、今もある学校対保護者という対立構造がさらに深まるでしょう。
橋下徹前大阪府知事は国民の中にくすぶっていた公務員に対する不満につけこむ形で、経済効率やわかりやすい数字を口実に予算を削減してきました。
私が存続運動に関わっていた国際児童文学館は、子どもの本や文化の収集というお金では買えないほどの価値がありました。
しかし、橋本前知事に「いくら稼ぎ出すのか」と問われ、無駄といわれ廃止されたのです。
数字ですべてを片付けていけば、文化・教養など目に見えない価値がないがしろにされてしまいます。
橋下氏は、テレビに注目され誰もが顔を知っている人です。しかし「目立つ」というだけで選ぶと、結局、自分たちの生活を圧迫する結果になることを、冷静に見ていく必要があります。
大阪市長選 独裁阻止 共同へ全力
渡司氏が会見で表明 赤旗同日4面記事 HPより
5日夜、大阪市長選(13日告示、27日投票)への立候補辞退を明らかにした渡司考一氏は、記者会見で次のように語りました。
◇
(写真)記者会見する渡司氏=5日、大阪市
大阪からファシズムの台頭を許してはならないという大阪市民のみならず全国の声を生かすにはこれしかないとの結論に至り、この決断が独裁政治を阻止し、要求実現への道を切り開いていくための現時点で最善の判断だと確信します。
少なくとも平松氏は「維新の会」の独裁的なやり方を批判し、大阪市の税金を「むしり取る」「大阪都」構想や教育基本条例案に反対の態度を明らかにしています。平松氏が今後ともこうした立場を堅持することを願い、今回選挙では独自の立場から支援します。
橋下徹前知事は「一人の指揮官」で何でもやりたい放題の「大阪都」をつくり、憲法をじゅうりんし、教育に政治介入し、子どもと教職員に強制を持ち込む教育基本条例案を最大の焦点とし、橋下・「維新の会」による独裁政治をつくりあげると宣言しています。
こうした橋下・「維新の会」のファッショ・独裁の本性が見抜かれ始め、これまでの政治的立場の違いを超えて、「大阪は独裁・橋下知事に屈しない」との声が広がっています。
私は、大阪を日本の民主主義を脅かす反動独裁政治の拠点にする企てを阻止しようと決意しています。橋下・「維新の会」のファッショ的な独裁政治を許さない府民の広範な共同を党派の垣根を超えてつくり上げるために全力を尽くします。
(同面の休憩室、今日は羽田美智子さん)
2011年11月6日(日)
きょうの潮流 (「ハシズム」(ファシズム))
戦前のドイツで、イタリアとの友好を記念する切手が発行されました。独裁者2人の顔が並ぶ図です
▼右のヒトラーの横に、ナチスの党章だった卐印とワシの絵。左のムソリーニの横には、刃物のおのの絵。柄にあたるところを細い棒で囲って束ねたおのです。ラテン語で「束」を意味する「ファスケス」とよばれ、古代ローマの権威の象徴でした
▼ファスケスは、イタリア語では「ファッショ」です。やはり、束や団結の意味です。ムソリーニのファシスト党は、あのおのを党章に用いました。ファシズムの語源をたどれば、そこに行き着きます
▼いま日本では「ハシズム」という言葉が聞かれます。語源は橋。大阪の橋下知事のやり方や考え方をさします。知事は、「日本の政治のなかでいちばん重要なのは独裁ですよ」といってはばかりません
▼語るだけではありません。知事が教育の目標を定め、2年続いて5段階の最低と評価された教師を辞めさせる、教育基本条例案。2年続いて評価づけが最低の職員の首を切る、職員基本条例案。知事にとっての“いい職員”“いい教師”をはべらせ、行政も教育も意のままに、というしくみです
▼橋下氏、こんどは大阪市長選へ。市長選に名乗りをあげていた日本共産党の前市議、渡司(わたし)考一さんが立候補をとりやめました。橋下氏はごめんの、反ハシズム戦線。渡司さんは、「人生でいちばん重い決断」といいます。ハシズムがはびこれば、21世紀日本版ファシズムが興るかもしれないのですから。
橋下独裁政治の阻止へ渡司氏が立候補を辞退
山口党府委員長 「平松氏を自主的支援」 しんぶん赤旗2011年11月6日(日)一面 HP
大阪市長選挙(13日告示、27日投票)に「大阪市をよくする会」から立候補を予定していた渡司(わたし)考一氏(59)=日本共産党推薦・前大阪市議=は5日夜、大阪市内で記者会見し、橋下徹前知事によるファッショ的な独裁政治を許さないために、立候補を辞退すると表明しました。
会見には、日本共産党大阪府委員会の山口勝利委員長が同席し、大阪市長選への日本共産党の対応について、明らかにしました。
渡司氏は、橋下氏が府知事を辞任して市長選に名乗りをあげた翌日の街頭演説で「ものすごい権力闘争」をやって「日本のシステムを変える」と豪語し、府に続き“大阪市の乗っ取り”をはかることが目的だと語っていると批判。
平松邦夫現市長が少なくとも橋下・「大阪維新の会」の独裁的なやり方を批判し、「大阪都」構想や教育基本条例案に反対の態度を明らかにしているとして、こうした立場を堅持するよう願い、「独自の立場から支援する」と述べました。「ファッショ的な独裁政治を許さない府民の広範な共同を、党派の垣根を超えてつくりあげるために全力を尽くす」と語りました。
山口府委員長は、渡司氏とともにファッショ的独裁政治を阻止するために全力をあげ、「『恐怖政治から市民を守る』とする平松氏の当選のため、自主的な支援を行う」と表明しました。(別項)
山口党府委員長の発言
渡司考一さんの決意は“新たな闘争宣言”ともいうべきものであり、この英断を正面から受けとめ、渡司さんとともにファッショ的な独裁政治を阻止するために全力を尽くすものです。
日本共産党は、平松邦夫氏には「自主的に支援する」立場でのぞみます。政策的な一致を求めず、当選後に与党になることもありません。「大阪は独裁・橋下知事に屈しない。恐怖政治から市民を守る」と表明されている平松氏の当選のため、自主的な支援を行うということです。支持者のみなさんに平松氏への支持をよびかけます。
知事選では、もちろん梅田章二候補の勝利に全力をあげます。
松井氏は橋下前知事の後継者です。 倉田氏は「橋下改革を是とする点は譲れない」と明言、「私以上に橋下改革を継承できる者はいない」と述べています。著書には「橋下総理待望論」とまで書かれており、橋下・「維新の会」の政治への対決姿勢は見えません。
(一面には、生活保護 250万超 過去最多の記事も。)
同一面で、精神科医の香山リカ氏も、
”意義あり 橋下教育条例~市場原理で子を切り捨て~”という意見を発表。
内容適当に抜粋しました↓
教育という場に政治が介入し、市場原理が持ち込まれることを一番危惧しています。
多様な手立てを必要とする子どもが切り捨てられます。教師への5段階評価が持ち込まれ、2年連続で最低評価になると免職になります。
教師は効率的に評価を上げることに目が行き、評価にプラスにならないことはしなくなります。それではより良い教育とかけ離れてしまう。
また、誰が最低評価になるかに戦々恐々として、教員相互の信頼関係が壊れ、競争相手になってしまいます。
この条例で、悪い教員や学校が排除されるのではないか、と錯覚するかもしれません。しかし、今もある学校対保護者という対立構造がさらに深まるでしょう。
橋下徹前大阪府知事は国民の中にくすぶっていた公務員に対する不満につけこむ形で、経済効率やわかりやすい数字を口実に予算を削減してきました。
私が存続運動に関わっていた国際児童文学館は、子どもの本や文化の収集というお金では買えないほどの価値がありました。
しかし、橋本前知事に「いくら稼ぎ出すのか」と問われ、無駄といわれ廃止されたのです。
数字ですべてを片付けていけば、文化・教養など目に見えない価値がないがしろにされてしまいます。
橋下氏は、テレビに注目され誰もが顔を知っている人です。しかし「目立つ」というだけで選ぶと、結局、自分たちの生活を圧迫する結果になることを、冷静に見ていく必要があります。
大阪市長選 独裁阻止 共同へ全力
渡司氏が会見で表明 赤旗同日4面記事 HPより
5日夜、大阪市長選(13日告示、27日投票)への立候補辞退を明らかにした渡司考一氏は、記者会見で次のように語りました。
◇
(写真)記者会見する渡司氏=5日、大阪市
大阪からファシズムの台頭を許してはならないという大阪市民のみならず全国の声を生かすにはこれしかないとの結論に至り、この決断が独裁政治を阻止し、要求実現への道を切り開いていくための現時点で最善の判断だと確信します。
少なくとも平松氏は「維新の会」の独裁的なやり方を批判し、大阪市の税金を「むしり取る」「大阪都」構想や教育基本条例案に反対の態度を明らかにしています。平松氏が今後ともこうした立場を堅持することを願い、今回選挙では独自の立場から支援します。
橋下徹前知事は「一人の指揮官」で何でもやりたい放題の「大阪都」をつくり、憲法をじゅうりんし、教育に政治介入し、子どもと教職員に強制を持ち込む教育基本条例案を最大の焦点とし、橋下・「維新の会」による独裁政治をつくりあげると宣言しています。
こうした橋下・「維新の会」のファッショ・独裁の本性が見抜かれ始め、これまでの政治的立場の違いを超えて、「大阪は独裁・橋下知事に屈しない」との声が広がっています。
私は、大阪を日本の民主主義を脅かす反動独裁政治の拠点にする企てを阻止しようと決意しています。橋下・「維新の会」のファッショ的な独裁政治を許さない府民の広範な共同を党派の垣根を超えてつくり上げるために全力を尽くします。
(同面の休憩室、今日は羽田美智子さん)
2011年11月6日(日)
きょうの潮流 (「ハシズム」(ファシズム))
戦前のドイツで、イタリアとの友好を記念する切手が発行されました。独裁者2人の顔が並ぶ図です
▼右のヒトラーの横に、ナチスの党章だった卐印とワシの絵。左のムソリーニの横には、刃物のおのの絵。柄にあたるところを細い棒で囲って束ねたおのです。ラテン語で「束」を意味する「ファスケス」とよばれ、古代ローマの権威の象徴でした
▼ファスケスは、イタリア語では「ファッショ」です。やはり、束や団結の意味です。ムソリーニのファシスト党は、あのおのを党章に用いました。ファシズムの語源をたどれば、そこに行き着きます
▼いま日本では「ハシズム」という言葉が聞かれます。語源は橋。大阪の橋下知事のやり方や考え方をさします。知事は、「日本の政治のなかでいちばん重要なのは独裁ですよ」といってはばかりません
▼語るだけではありません。知事が教育の目標を定め、2年続いて5段階の最低と評価された教師を辞めさせる、教育基本条例案。2年続いて評価づけが最低の職員の首を切る、職員基本条例案。知事にとっての“いい職員”“いい教師”をはべらせ、行政も教育も意のままに、というしくみです
▼橋下氏、こんどは大阪市長選へ。市長選に名乗りをあげていた日本共産党の前市議、渡司(わたし)考一さんが立候補をとりやめました。橋下氏はごめんの、反ハシズム戦線。渡司さんは、「人生でいちばん重い決断」といいます。ハシズムがはびこれば、21世紀日本版ファシズムが興るかもしれないのですから。