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東京都港区青山&ビックサイト周辺にて地域猫活動を行っているボランティア

時代錯誤の奄美ノネコ計画

2019-06-26 23:40:09 | 奄美ノネコ駆除問題


今まで「生態系保全のため」「希少種を絶滅から守るため」といえば、反対を唱える人もなく、二つ返事で予算が下りたのでしょう。

時代は昭和から平成、そして令和となりました。
人の意識が移り、社会通念が変わっていくのは当然だと思います。
それを無視してしまったのがノネコ管理計画であり、それ故に見直しを求められています。



私は地域猫活動を中心にボランティアしている立場から以下について意見しています。

● 野良猫は不妊去勢手術の徹底で頭数を減らせる。
●駆除処分の前に「繁殖制限」で頭数を管理をするべき。
● 生かす努力をせず、愛護動物である猫を駆除処分するには、科学的かつ合理的な根拠が必要。

「野良猫は TNR→地域猫活動で減らせます」と自信を持って言えるようになったのは“ 10年でゼロ ”を達成したホンの2年前からです。

食べられているウサギはいいのか ──
駆除されたマングースはいいのか ──
と言われますが、私はどちらの動物も実物を見たことも触れたこともありません。
救いたくても、その方法が解りません。

猫について、特に野良猫のトラブルを軽減することに関しては、知識を持っているため、ノネコ管理計画に大きな疑問を投げかけています。



奄美大島に対しては、住民は被害者であるというのが、計画に反対する人々の共通認識です。
私も奄美のノネコ問題をお伝えするときには「地元は騙されてしまった形である」と言っています。

元凶は「外来ネコ問題研究会」 という環境省との連携し、国または地方自治体に政策提言を行う専門家集団です。

これが、奄美にある自然環境科学センターと連携、その利権を得るために「ノネコ管理計画 」を立案しました。

奄美大島の行政は、議事録にもある通り、世界遺産登録の推薦を持ち出されて、承知せざるを得なかった背景があります。
世界遺産は島全体の悲願であります。

奄美市街地での TNR率 が90%とのこと。
計画が始まる前には、もう野良猫の9割が手術済だったと知りました。

これは、一朝一夕に出来ることではありません。
やる気満々で条件が揃っても難しいこと。
おそらくは、官民一体となって必死に取り組まれた成果だと思います。

ノネコの捕獲頭数が予定の6分の1、これは地元有志の方々の努力あってのことでしょう。



なぜ水面下で奄美大島が、野良猫たちにTNR を遂行したのか?
なぜ私たち猫の愛護家が、ノネコ管理計画に異を唱えるのか?

それは、この計画の目指すところは外猫完全排除だから。

〈 外来ネコ問題研究会のネコ問題解決策 〉

● 飼いネコ/室内飼養を徹底する
● 野良猫/すべて捕獲し、自治体の施設に一定期間収容し、譲渡先がなければ殺処分する
● ノネコ/早急に殺処分する
(法律上、即殺処分の対象)
※ 外猫の不妊去勢や繁殖など予防には触れられていません。

これを突き付けられた時に、なぜだか映画『あん』のことが思い浮かびました。
※ドリアン助川氏原作を樹木希林さん最後の主演で映画化された河瀬直美監督作品。

『あん』の世界の登場人物は皆んな、大切なものを持っている。
それを守っているだけ、誰も悪くない。
なのに、理解されることのない、どうしようもない悲しい生き方をしなければならない人がいた…というストーリー。

元ハンセン病患者の生きる意味を問いかけられます。



差別ではない、共生できない、とするならば、ノネコを「殺す意味」を教えて下さい。

野良猫は TNR=繁殖制限で減らせます。
どうして、昨今の世界的な流れを無視するのかを知りたいのです。

それは「生態系を守る」といった漠然としたものではなく、科学的なデータから成る確固たる理由でなければならないでしょう。
時代の流れに合わせ、国民の理解を得られなければならないと思います。

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