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しっぽの声5/動物福祉の視点

2019-10-03 22:40:42 | にゃんこ本棚


今回のテーマは、人間の無知とエゴが招く動物たちの窮地。
帯に「動物愛護はブームですか?」とあります。

この問いかけの真意は、裏面に小さく書かれた「動物の幸せを考えること。流行じゃなく“当たり前の日常”にするために」ではないでしょうか。

表からは見えにくい動物問題が、リアルに描かれていますから、ショッキングな場面に心を奪われます。

でも実は「しっぽの声」全編を通して、動物福祉の観点から問題提起されています。

是非、何度めかに目を通す時には、動物福祉のエッセンスに留意し、感じ取って頂ければと思います。



5巻に収録されているストーリーから、胸に響いた言葉をピックアップ🌸
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🔴300gのチワワ
~商品価値を高めたい飼い主からエサを制限された極小チワワ~

それは人間が勝手に決めた基準です。
大きくても小さくても価値のない命なんてありません!
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🔴エサになる命
~ペットの生き餌となる命、その違いは?~

エサでもペットでもなく…命は命なんだ!
どちらも最後の日まで、命として大切に育てればいい。
命として、尊厳を守ればいい…
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🔴とらわれの鉄柵
~本来の生態を無視した環境で展示される鳥カフェ~

奴隷の虐待と同じですね。
罪もない人たちを鎖につないで、自由を奪って…。

21世紀になっても、動物たちは まだ人間の奴隷のままということか!
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🔴ブームの後
~40年前にブームになったアライグマが都市で大繁殖~

北米の森で平和に暮らしていたのに、巣を壊され親を殺されて誘拐され、飽きたら捨てられて、邪魔者として駆除されて…。

すべての動物が絶滅するまで、人間は反省しないのかしら…!?
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「可愛いがる」「愛する」は、人間の勝手な価値観。
「尊くて美しい」と命に向き合うのが動物福祉の世界。

自分の“ものさし”を変えるのではなく、取っ払うことが求められます。
だから、シンプルなのに難しい。

動物福祉の核は、地球上に住む命あるものの尊厳を守る。
ペットショップは売買がいけないのではなく、そのバックヤードや流通過程で、命が商品として使い捨てられているのが差し障るのです。

「生きとし生けるものが、命であることを忘れてはならない」
そう考えるチャンスを与えてくれた一冊です。

~関連記事~
しっぽの声/杉本彩×獣医ドリトル
しっぽの声2/ペットの命その意味
しっぽの声3/殺処分0理想と現実
しっぽの声4/動物福祉と安楽死
しっぽの声4/厳罰化の必要性

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