今を生きる  MOMENTARY 

草の輝く時 花美しく咲く時 
再びそれは帰らずとも嘆くなかれ 
その奥に秘められし力を見出すべし
 ワーズワース

マレーシア滞在記 ペナン島 クーコンシー

2009-09-27 12:45:00 | マレーシア滞在記 KL&ペナン&マラッカ
  
      クーコンシー   Khoo Kongsi   邸公司 

 1835年に福建省からペナン島に来た邱(クー)一族が建立した中国寺院。
 コンシーとは中国人の同族会館のことで、同族会館とは先祖を祀る廟のこと。
 敷地内は寺院と集会場から構成されている。  
 ペナンでもっとも美しいといわれる中国寺院。

 19世紀末に建てられたが大火により消失、
 現在の建物は1906年に再建、1960年代には改修されている。
 
 ガイドさんの説明によると、
 京都の清水寺のように釘を一本も使わずに建てられているそう。

   ホームページ  http://www.khookongsi.com.my/



   屋根の飾り(借物画像・・故・・・↓)
                     (大きくなります!)


 これは、寺院側から写したものですが、バンが停まっている後ろは
 路地になっています。
 拝観するには、表通りからこの路地に入り込み、入館料を
 支払います。
 当時は、一族がこの敷地内を棲み家とし、一つの町内会のような
 集団を造っていたのだろうと思われます。
 これからは、一部がゲストハウスな物が建設予定されているとこと。


 上の画像の位置より、見上げたところです。



 私は日光東照宮を思い浮かべましたが、あなたは何処を~?(笑)
 



 分かり難いのですが、上の画像のフェンスの後ろのところに
 階段の左右に像が置かれています。

 寺院内に上がる階段の左右に鎮座している像。
中国なので風水を重んじ、左は善、右は悪、なのだとか、
建物もすべて風水を原理に建てているとのこと。

この像の頭を触るとお金持ちになるよ~とガイドさん。
旦那が、ニタッ~と笑って、
頭をパチンとやると「お==ダメダメ!」爆笑でした^-^

そして、
階段の手摺りをまさぐるようにと指示され、
「何??」覗き込むと、お金が埋めてありました。

悪運を持ち帰ったら嫌なので(笑)右の像の画像は無しです。




しかしながら、
この見事な彫刻やきらびやかな祭壇を、ただの派手好きと捉えるのではなく
世界中に移り住む、華僑いや華人の歴史を紐解いてみるのも大変興味深く
楽しそうです。


中央の入り口、左右の入り口と三部に分かれています。
左奥の赤いところが正面右側の入り口です。


 柱のアップです。見事です。




 中の祭壇


 祭壇の左右に描かれた壁画


 祭壇下の彫刻


 祭壇内の天井


左右の部屋には、
黒檀の調度品など中国の古美術品などが展示されていました。
そして、興味深かったのは、
壁一面に掲げられた一族の一人ひとりの経歴をレタリングした
銅板が掛けられていて、名前、生年月日、出身校、職業などを
英語と中国語で記載してあり、銅版の数は100を優に越えていました。
医者、弁護士、大学教授、企業家など社会的地位の高い人の経歴もあり
一族に優秀な人が出ると奨学金を出し留学などさせ繁栄させているのだそう。
成功を独り占めするのではなく、一族繁栄の為に掛ける想いが
凄いなあと思う。




 以上で、今回興味深かった「クーコンシー寺院」のレポートはお終いです。
 
 次の観光地は、軽く流してみたいと思っています(笑)

 この市内観光を2時に終え、
 2時半からチンファミリーとの長時間のセッション有り♪
 KLに移動の後、マラッカ観光も有りとまだまだ続きますので、

 お時間あれば、又覗いて下さいませ~

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


これより先は、興味の持たれた方のみ一読下さい(笑)




 クー一族に興味を抱き、少し調べてみました。

福建省出身の華僑クー家は十八世紀半ばにペナンに移住し、
その子孫は、現在もペナンで暮らし、
ペナンの華僑社会の有力者として地元の人々に一目置かれているという。

寺を建立したのは三世のクー氏で、
幼いときから神童として知られ、在留していたイギリス人に
伴われて渡英してエジンバラ大学を卒業した後中国に官吏に登用された。

華僑は貧困から逃れるために中国を脱出したが、
移民先で待っていたのはそれにも増して言語文化習慣が違う厳しい環境。
そんな中で彼らが生き延びていくために頼りにしたのが
同郷者は親族であったが、
とりわけ、血縁関係のある人との繋がりを大切にしたのでしょう。
このようにして移民先に根を張り、出来る人が事業で成功したり、
社会的に高い地位に就いた。
経済的に余裕ができた華僑は、福祉、教育面で同胞をバックアップしたり、
自分たちの祖先をまつる寺を建立した。
クー・コンシーなどの華僑が寺を建立する目的の一つは、
一族の歴史と繁栄を内外に示し、地位を確立すべく現在に至るのでは
ないでしょうか。

華僑に限らず、何代も昔に海外へ渡り住んだ外国人とは、
もはや出身国の人ではなく、力強い人種なのだと感じます。
とりわけ華僑の人には、あらためて∞な力強さを感じました。



コメント (4)
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