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二人の源内・・・タイトル通り人間の中の「表」と「裏」の合戦。
私達も事あるたびに、自問自答を繰り返しながら暮らしている。
それが心の表裏の合戦ということだね
「裏」の勝村さん。幕が上がる前から彼の存在が怖かった。
「強敵」だと。隆也さんでさえ脅かされそうな・・・・
いざ、やはり強敵だった!
しかし私の俗っぽい杞憂とはまるで次元の違う強さだ。
それは「表の源内」に、4時間の舞台空間のすべてに作用する
プラスのオーラ
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二幕目の志道軒の講釈は、観客の頭の中にうかぶ脚本、台詞の活字、
それらを封印させ、完璧に自分の言葉となっていた。
押し付けがましさのない、それでいて圧倒的な存在感にぶっとびました!
「表源内」の隆也さん。
今回はほとんどオペラグラスのお世話に!
源内ベイビィも、与方吉も、15年後も、(ちびQさんいわく)女殺しの目線も
しっかりと目に焼き付けたもんね!
二幕・4場 裏源内から「山師」ということばを投げつけられ
源内の心中の激高が、隆也さんの〝目〟に表れる。
この時の目をみて、まさに「一代記」を演じきっている隆也さんに感じ入る。
そしてひと時、観客の笑い声。この日はやってくれました!
〝水中の源内!シンクロ〟だ
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おまけに魚の口先で勝村さんをツンツン。痛いじゃん!
この場を境に客席は水を打ったように静まりかえる。
6場・「腑分け」 ここでの音楽が否応なしに高揚させる。
二人の源内の高揚感も確実にたかまっていた。
惜しむべきは、この場面の余韻に浸る為の「5秒」がほしかった。
7場の秋田への転換が少ーし早くて・・・・ちょっと残念。
凄まじい「表裏」の決裂のあと、筆をうごかしつつ呻くような唄にも
やりきれない「虚無感」が深みを増していた。
8場の「イエイエ!」は本来なら大声で笑いたい。
でも、すでに源内に対しての世間の目も変わりつつあり
坂をそろそろと転げ落ちる序章を感じとった観客は
感情移入状態となり〝笑えない〟のだ。
劇場全体がピーンとはりつめている快感。
芝居の醍醐味ってこういう瞬間なのかな?
10場 初回観た時引っかかっていた。何か物足りなさを感じていた。
が、鳥肌がたつような素晴らしいものになっていた。
人を殺めてもなお「・・・おれは神だ・・」と墜ちていく。
鬼気せまる源内を観て、思わず(エラソーに)「これよ!!」
いつも冷静に、贔屓目にならないようにと思っているが
感動でウルッときて我ながら慌ててしまったわ
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そして・・・
あわや涎垂という隆也さんの表情は、崩れ落ちる身体とともに消え
ラストの「牢死」へとつながる。 いや~すごい、すごいぞ!
チェックしました!息をひきとり板の上に横たわる源内。
いくらなんでも、どっか動くでしょ?息するでしょ?と全身くまなく凝視!
動かないよ~目も鼻も口も、肩も胸も足も手も!
ありえない・・(ちょっと!動きなさいよ)と根くらべだ(誰とだちゅーの(笑))
出演者全員が登場し歌が終わり、幕が引かれるまで
「微動だ」すらこの目でとらえることができなかった!何かくやしー
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ウーッ、恐るべし上川隆也
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2008年を素晴らしい隆也さんで締めくくる幸せ!
やっぱり〝板〟の上の隆也さんは最高
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役者として、隆也さんは「無色透明」でありたいと云う。
まさに錦絵の如く見事な「源内色」に染めあげ、私達に〝魅〟せてくれた。
カテコではもちろん立ちました!だって私にとっての千秋楽だもの
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脂ののったお魚のような、熟した旨み満載の蜷川ワールドは
11月の東京から12月の大阪へ。
関西の隆友さんからのメールには
「しっかり送りだしてください。私達が引き継ぎます」とステキなエール。
関西の皆さん、声援よろしく
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