私が今までに撮りためた薔薇の写真を織り交ぜながら薔薇についてレポートしていきます。(スマホで無造作に撮った写真なので、不鮮明、ピンボケはご容赦ください)
先回までの「バラの分類」続きです。
バラ ばら 薔薇 ③では系統別(モダン、オールド、ワイルド)
バラ ばら 薔薇 ④では樹形別(ハイブリッド、プロリパンダ、ミニ、つる、スプレイ)
バラ ばら 薔薇 ⑤では花型別(高芯咲き、平咲き、ポンポン咲き、カップ咲、抱え咲、ロゼット咲き、クオーター・ロゼット咲き)
今回はバラの花びらの形状について調べてみました。
毎年、新品種が作出されているバラの世界では、花びらの形も新しいものが生まれつつあります。
<剣弁>
開いた花びらの先が中心から左右に分かれて反り返り、剣のように尖った形状になる性質を「剣弁」といいます。「弁」は、花びらの意味。花びらは漢字で書けば「花弁」となります。ハイブリッド・ティー系統のバラは、ほとんどの品種が剣弁や半剣弁の性質をもっています。
<インカ 柏の葉公園>
1993年 Tantau(ドイツ) Hybrid Tea 剣弁
<半剣弁>
剣弁よりもやや丸みがあるソフトな剣弁が「半剣弁」です。剣弁のバラがもつシャープな雰囲気が和らげられ、優しさが感じられるバラです。半剣弁も、剣弁同様にモダン・ローズで多くみかける花びらの形状です。
<ハーモニー 柏の葉公園>
1982年 コルデス(ドイツ) Hybrid Tea 半検弁
<丸弁>
「丸弁」は、花びらの先が丸く、全体に優しい印象があります。花びらの先が反り返っても、真ん中で左右に分かれて剣のようにならないのが特徴です。ほとんどのオールド・ローズが丸弁なので、オールド・ローズでわざわざ「丸弁」と表現することはないようです。「丸弁」と表記されるのは、主にモダン・ローズです。
<バルカロール 柏の葉公園>
1988年 Hans Jürgen Evers(ドイツ) Hybrid Tea 丸弁
<波状弁>
花びらの先が波打つ形状が「波状弁」です。花びらが波打つ様子がとても愛らしい印象です。波状弁のバラは、「フリル咲き」と呼ばれます。フリル咲きのバラは、近年の新しい品種でよく見かけます。
<ゲーテ ローズ 柏の葉公園>
2004年 Hans Jürgen Evers(ドイツ)作出 Hybrid Tea 波状弁
<ナデシコ咲き(カーネーション咲き)>
まるでナデシコのように、花びらの先に細かい切れ込みが入るバラを「ナデシコ咲き」と呼びます。「カーネーション咲き」とも言います。説明を聞かなければ、これがバラとは思えません。
<ホワイト・グレーテン・ドルスト ロサオリエンティス>
1962年 Paul Eddy(米国) Hibrid Tea ナデシコ咲
<シャクヤク咲き>
花びらに不規則な切れ込みの入る咲き方をシャクヤク咲きと言います。
<イヴ・ピアジェ(コマツガーデン) ザ・ローズショップ>
1983年 Meilland,M.(フランス)作出 Hibrid Tea シャクヤク咲き
<ツンと尖った花びら>
近年の新しい品種にみられるのが、花びらの中央がツンと尖っているユニークな形状です。これを何と表現するのか? まだ名前は定まっていないようです。
<ノヴァーリス 柏の葉公園>
2010年 Tim Hermann Kordes(ドイツ)作出 プロリパンダ 花型 未定
不可能と言われた青いバラ
サントリーの青いバラ(サントリーグローバルイノベーションセンターHPより抜粋)
英語で「Blue Rose」といえば「不可能(存在しないもの)」の象徴でした。それは、どんなに望まれても交配による品種改良では誰も青いバラを実現することはできなかったからです。
<カインダブルー 柏の葉公園>
2015年 Kordes(ドイツ)作出 Hybrid Tea 花色:紫
そんな不可能への挑戦が始まったのは、1990年のこと。サントリーはオーストラリアのベンチャー企業フロリジン社(当時はカルジーンパシフィック社、以降フロリジン社と記載)と共同で、この一大プロジェクトに取り組むことを決めました。
<ブルームーン CCOフリーライセンス>
1964年 Tantau(ドイツ)Hybrid Tea 花色:藤色
2004年6月には世界初の青いバラ開発成功の広報発表を行い、会見場で実物をお披露目しました。その反響はすさまじく、新聞各紙の一面を飾り、海外でも大きく取り上げられました。
<ブルーライト 柏の葉公園>
1995年 以東良順(日本)作出 Hybrid Tea 花色:藤色
青いバラ開発ストーリーは理科などの教科書に掲載されたり、国立科学博物館などで展示されたり、多くの教材としても利用されています。
<ノヴァーリス 柏の葉公園>
2010年 Tim Hermann Kordes(ドイツ)作出 Floribunda 花色:ラベンダー
世界初の青いバラは「SUNTORY blue rose Applause」と名づけられ、販売が開始されました。アプローズとは「喝采」という意味で、花言葉は「夢 かなう」です。夢をかなえるために努力してきた多くの人へ喝采を贈りたいという想いが込められています。
<アプローズ サントリー青いバラ>
2004年 サントリー作出 Hybrid Tea 花色:青紫
先回までの「バラの分類」続きです。
バラ ばら 薔薇 ③では系統別(モダン、オールド、ワイルド)
バラ ばら 薔薇 ④では樹形別(ハイブリッド、プロリパンダ、ミニ、つる、スプレイ)
バラ ばら 薔薇 ⑤では花型別(高芯咲き、平咲き、ポンポン咲き、カップ咲、抱え咲、ロゼット咲き、クオーター・ロゼット咲き)
今回はバラの花びらの形状について調べてみました。
毎年、新品種が作出されているバラの世界では、花びらの形も新しいものが生まれつつあります。
<剣弁>
開いた花びらの先が中心から左右に分かれて反り返り、剣のように尖った形状になる性質を「剣弁」といいます。「弁」は、花びらの意味。花びらは漢字で書けば「花弁」となります。ハイブリッド・ティー系統のバラは、ほとんどの品種が剣弁や半剣弁の性質をもっています。
<インカ 柏の葉公園>
1993年 Tantau(ドイツ) Hybrid Tea 剣弁
<半剣弁>
剣弁よりもやや丸みがあるソフトな剣弁が「半剣弁」です。剣弁のバラがもつシャープな雰囲気が和らげられ、優しさが感じられるバラです。半剣弁も、剣弁同様にモダン・ローズで多くみかける花びらの形状です。
<ハーモニー 柏の葉公園>
1982年 コルデス(ドイツ) Hybrid Tea 半検弁
<丸弁>
「丸弁」は、花びらの先が丸く、全体に優しい印象があります。花びらの先が反り返っても、真ん中で左右に分かれて剣のようにならないのが特徴です。ほとんどのオールド・ローズが丸弁なので、オールド・ローズでわざわざ「丸弁」と表現することはないようです。「丸弁」と表記されるのは、主にモダン・ローズです。
<バルカロール 柏の葉公園>
1988年 Hans Jürgen Evers(ドイツ) Hybrid Tea 丸弁
<波状弁>
花びらの先が波打つ形状が「波状弁」です。花びらが波打つ様子がとても愛らしい印象です。波状弁のバラは、「フリル咲き」と呼ばれます。フリル咲きのバラは、近年の新しい品種でよく見かけます。
<ゲーテ ローズ 柏の葉公園>
2004年 Hans Jürgen Evers(ドイツ)作出 Hybrid Tea 波状弁
<ナデシコ咲き(カーネーション咲き)>
まるでナデシコのように、花びらの先に細かい切れ込みが入るバラを「ナデシコ咲き」と呼びます。「カーネーション咲き」とも言います。説明を聞かなければ、これがバラとは思えません。
<ホワイト・グレーテン・ドルスト ロサオリエンティス>
1962年 Paul Eddy(米国) Hibrid Tea ナデシコ咲
<シャクヤク咲き>
花びらに不規則な切れ込みの入る咲き方をシャクヤク咲きと言います。
<イヴ・ピアジェ(コマツガーデン) ザ・ローズショップ>
1983年 Meilland,M.(フランス)作出 Hibrid Tea シャクヤク咲き
<ツンと尖った花びら>
近年の新しい品種にみられるのが、花びらの中央がツンと尖っているユニークな形状です。これを何と表現するのか? まだ名前は定まっていないようです。
<ノヴァーリス 柏の葉公園>
2010年 Tim Hermann Kordes(ドイツ)作出 プロリパンダ 花型 未定
不可能と言われた青いバラ
サントリーの青いバラ(サントリーグローバルイノベーションセンターHPより抜粋)
英語で「Blue Rose」といえば「不可能(存在しないもの)」の象徴でした。それは、どんなに望まれても交配による品種改良では誰も青いバラを実現することはできなかったからです。
<カインダブルー 柏の葉公園>
2015年 Kordes(ドイツ)作出 Hybrid Tea 花色:紫
そんな不可能への挑戦が始まったのは、1990年のこと。サントリーはオーストラリアのベンチャー企業フロリジン社(当時はカルジーンパシフィック社、以降フロリジン社と記載)と共同で、この一大プロジェクトに取り組むことを決めました。
<ブルームーン CCOフリーライセンス>
1964年 Tantau(ドイツ)Hybrid Tea 花色:藤色
2004年6月には世界初の青いバラ開発成功の広報発表を行い、会見場で実物をお披露目しました。その反響はすさまじく、新聞各紙の一面を飾り、海外でも大きく取り上げられました。
<ブルーライト 柏の葉公園>
1995年 以東良順(日本)作出 Hybrid Tea 花色:藤色
青いバラ開発ストーリーは理科などの教科書に掲載されたり、国立科学博物館などで展示されたり、多くの教材としても利用されています。
<ノヴァーリス 柏の葉公園>
2010年 Tim Hermann Kordes(ドイツ)作出 Floribunda 花色:ラベンダー
世界初の青いバラは「SUNTORY blue rose Applause」と名づけられ、販売が開始されました。アプローズとは「喝采」という意味で、花言葉は「夢 かなう」です。夢をかなえるために努力してきた多くの人へ喝采を贈りたいという想いが込められています。
<アプローズ サントリー青いバラ>
2004年 サントリー作出 Hybrid Tea 花色:青紫