3月に出会った植物の花や鳥の写真を整理してみました。3月に入ると春の花が一斉に咲きだし、140品種ほど撮影できました。毎月恒例の記録として8~9回に分けて投稿させていただきます。
今回も、2月の花のアルバム同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。
春奈るな「snowdrop」Music Video
一般的に知られているチューリップとは違い、野生種やそれに近いもののことを言います。「ミニチューリップ」、「ワイルドチューリップ」と呼ばれることもあります。
最近は種類もとても増えて、園芸種だけでも100以上の種類があります。
一般的なチューリップとの大きな違いは、地植えにすると2~3年は植えっぱなしでも花が開花するのが特徴です。
<ゲンシュチューリップ(原種チューリップ) ユリ科チューリップ属>
3/29 柏の葉公園
蕾の時はピンク色ですが、開くと白い花になります。他のチューリップより一足先に咲いてくれるのも魅力です。
一般的なチューリップとの大きな違いは、地植えにすると2~3年は植えっぱなしでも花が開花するのが特徴です。
<ゲンシュチューリップ・レディジェーン ユリ科チューリップ属>
3/29 柏の葉公園
日本固有種で、サクラ(桜)の落葉中高木です。富山県の天然記念物とされ富山県城端町に自生地があります。
大木となり花は葉が出る前に咲きます。淡紅色の花弁はエドヒガンより大きいです。開花は3月中旬~4月下旬です。
<コシノヒガンザクラ(越の彼岸桜) バラ科サクラ属>
3/29 手賀沼
北海道から九州まで日本全国の山林や日の当たる原野に自生するモクレン科の落葉広葉樹です。
早春に白い花を咲かせ、春の訪れを告げる代表的な里山の花木です。白い花は直径7~10cmほどで、さわやかな芳香を放ちます。
名前の由来はゴツゴツした果実の形が握り拳に似ることによりますが、むしろ蕾の方が拳に似ており、蕾を名前の由来とする説もあります。
<コブシ(辛夷) モクレン科モクレン属>
3/29 柏の葉公園
ユーラシア大陸原産のキク科の多年草です。中国では薬として利用され、日本には漢方薬として平安時代(縄文時代との説もあり)に入り、江戸時代に野菜として利用され始めました。
本種を食用にするのは日本だけです。栽培から2年目にアザミに似た花を咲かせます。
タネはオナモミのような鉤(かぎ)を全面にもっており、これがヒントとなってマジックテープなどの面ファスナーが開発されました。
<ゴボウ(牛蒡) キク科ゴボウ属>
3/4 つくば実験植物園
春の花と聞いて真っ先に思いつくのは、この花ではないでしょうか。
日本の国花ともいわれ、日本人になじみ深い花のひとつです。
お花見の時期に咲くのはソメイヨシノという品種ですが、そのほかにも多くの種類があります。
<サクラ(品種不明) バラ科サクラ属>
3/13 北柏ふるさと公園
高原や山地のやや湿った草原や開けた森林、河川敷の草原に見られる多年草です。
伝統園芸植物の一つで、江戸時代の元禄年間から栽培の記録が見られ、現在は300品種を超えるまでに至っています。春に芽を出し、浅く切れ込みの入った長楕円形の葉を根元から数枚広げます。
4月から5月に、中央から1本の花茎を出して、花径2~5cmの数輪の花を咲かせます。6月ごろには葉が黄ばんで枯れ、夏から秋は休眠しています。
<サクラソウ(桜草) サクラソウ科サクラソウ属(プリムラ属)>
3/18 自宅
別名では「サワラヒノキ」や「サワラ・サイプレス」とも呼ばれる日本固有の常緑高木です。
園芸ではコニファー(針葉樹の総称)として流通している事が多く、針葉樹特有の整った円錐形の美しい樹形の他に、垂れ下がるような個性的な樹形を楽しめる所が魅力です。
本種は、枝葉が全体的に枝垂れており、横に広がる傾向が強いため、「モップ」のような外観をつくる園芸品種です。
<サワラ「ゴールデンモップ」 ヒノキ科ヒノキ属>
3/4 つくば実験植物園
朝鮮半島及び中国を原産とするミズキ科の落葉樹。春に咲く黄色い花や、秋にできる赤い果実を観賞するため、江戸時代から庭木として各地に植栽されてきました。
果実は直径1~2センチの扁平球。9~11月になると鮮やかに赤く熟すため、アキサンゴ(秋珊瑚)という別名があります。
また、漢字表記は山のグミを意味する「山茱萸」であり、これを音読みしたものが名前に由来します。
<サンシュユ(山茱萸) ミズキ科ミズキ属>
3/14 柏の葉公園
本種は東欧から中近東にかけて自生するシクラメンの原種のひとつです。
園芸品種に比べて花や葉が小ぶりで、とても可憐な印象です。耐寒性が高く、マイナス15度前後まで耐えます。原種の中では育てやすいシクラメンです。
花の大きさは1cmほどです。花色は白からピンク赤紫と幅広く、花の少ない冬の時期に鮮やかな色が映えるます。秋(10月)から展開する葉の模様のバリエーションも多い品種です。
<シクラメン・コウム「シルバー・プリンス」 サクラソウ科シクラメン属>
3/4 つくば実験植物園
中国四川省を原産とする常緑のカキ。共に庭木や盆栽として使われるロウヤガキに似ていますが、ロウヤガキは落葉性であることが異なります。
花の後にできる実は直径2~3センチで文字どおり豆サイズですが、甘味があって食用できます。しかし、雌雄異株であるため雌雄それぞれの株を植える必要があります。
実は一般的なカキとは異なって枝に直接できず、柄にぶら下がってできるのが特徴です。実には羽根のようなヘタがついています。
<シセントキワガキ(四川常磐柿) カキノキ科カキノキ属>
3/13 アンデルセン公園
日本の固有種で、岐阜県、愛知県、三重県のごく限られた地域の低地・低湿地にしか自生していません。
2006-2007年発表のレッドリスト第2次見直しの結果、準絶滅危惧種に指定されています。
花は美しく、3月から4月の春の開花時期には、ピンク色や白色に紅色をおびた、花弁の多い花が目をひきます。
同じモクレン科のコブシやタムシバと比較して、花被弁が9-25枚と多いのが特徴です。
<シデコブシ(四手辛夷) モクレン科モクレン属>
3/29 柏の葉公園
中国中部を原産とする本種であることから名付けられました。本種の仲間の中では最も大きな花を咲かせることから、庭木として公園などに数多く植栽されています。
黄色いリボン状の花弁は四方へ広がり、その付け根にある萼は紅色。花には甘い微香があるとされますが、分かりにくいようです。
<シナマンサク(支那万作) マンサク科マンサク属>
3/4 つくば実験植物園
早春に黄色い四弁花を咲かせる中国原産の落葉低木です。 自生はせず、公園などに栽培され、枝が直立し、花と葉が同時に開きます。
日本には300年ほど前に薬用として渡来しましたが、現在では花の観賞用が中心となっています。レンギョウの仲間の中でもっとも多く植えられているのが本種です。
秋になる果実にはルチン等の成分が含まれ、漢方薬としても使われていて、解毒、排膿、消炎、利尿に薬効があるとのことです。
<シナレンギョウ(支那連翹) モクセイ科レンギョウ属>
3/29 柏の葉公園
モクレン類は世界でもポピュラーな花木の一つで、海外ではマグノリアと呼ばれています。日本では春を告げる花として、古くから庭木などに親しまれてきました。
日本では白い花が咲くハクモクレンをより多く見かけますが、モクレンの開花は3~4月で、ハクモクレンより半月ほど早く咲きます。
モクレンは樹高3~6m程度に留まりますが、ハクモクレンは10mを越す大木となり、両者を区別するため、あえて本種の名前で呼ぶことが多いようです。
<シモクレン(紫木蓮) モクレン科モクレン属>
3/22 近所のお宅
今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。
「3月の花のアルバム③」15品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「3月の花のアルバム ④」に続きます。