ちゅう年マンデーフライデー

ライク・ア・ローリングストーンなブログマガジン「マンフラ」

Jazz★TANKA2 アイ・ラブ・ユー

2007年06月15日 | Jazz★TANKA

「愛してる(アイ・ラブ・ユー)」が

信じられなくて 

長き首傾ぐ モジリアニの女

 破調ですが、りっぱに31文字です。

「愛してる」なんて言っても、日本人はにわかにはこの言葉を信じないのですが、モジリアニの首の長い女は、幸せなのか、不幸せなのか、その首を傾ぐしぐさは、「愛してるなんて言って、きっと嘘よ」とつかの間の幸せが信じられないといった風に見える。

「アイ・ラブ・ユー」はコール・ポーター作曲、ミュージカル「メキシカン・へライド」のために書かれた曲。ビル・エヴァンスの初リーダーアルバム「ニュー・ジャズ・コンセプション」の1曲目がこの曲。すごいタイトルといえばすごい。でも、矢沢はただ「アイ・ラブ・ユー」ではなくて、「アイ・ラブ・ユー、OK」だもんね。

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駄菓子屋のババアに騙されたような映画「監督・ばんざい!」

2007年06月15日 | 映画
 5円の飴を10円出して買ったガキにお釣りを渡さず、「はい、これで10円分」といって買いたくもない別の品物を押し付ける駄菓子屋のババア。そんな昭和30年代の下町の駄菓子屋のシーンがこの映画の中にあるが、北野武の新作「監督・ばんざい!」も、そんな駄菓子のババアに騙されたような映画だ。

 わが町のいつも特等席で観られる映画館は、期待通り観客は5人。気の毒だったのは、老夫婦二人が、終わった後、ため息をつきながら無言のまま劇場を後にしたことだった。「金返せ!」と暴動でも起きる映画館があってもよさそうなものを。そんな気概もない映画ファンをあざ笑うかのように作ったのがこの映画なのだろうか。北野監督自身がメディアで発言しているように、北野ファンを失望させるという点では申し分ない内容だ。しかし、“世界のキタノ”をチャラにできたかどうか。むしろ“世界のキタノ”だから成り立つ映画だろう。

 それでも、ワンシーンだけだがやくざ編の迫力はさすがで、昭和30年代編だって、あのまま作っていれば、それなりの映画にはなっただろう。江守徹の怪演も見ものだが、なんといっても恋愛編に出てくる内田有紀がとてもよかった。女優だって、こんなにきれいに撮れるんだとさりげなく主張しているようで、1,800円は、内田有紀の拝観料としてお納めしてはいかがだろう。
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