ボクの奥さんは、甲斐さんの野外ライブに行くと
ひそかに心打たれることがある。
それは、ライブが始まるずっと前から、
黙々と準備をしているスタッフの方々の姿だ。
もちろん、野外でなくてもライブが行われる時には、
忙しく立ち働いておられると思う。
ただ、開場前のホールで、その姿を垣間見る機会は少ない。
奥さんは、那智勝浦や宮古島のイベントの時に
何も遮るものがない場所から、
スタッフの方々が準備に勤しむ姿を見た。
朝早くから器材を搬入し、ステージにセッティングする。
照明用の足場が組まれ、照明器具が吊り上げられる。
何もなかった広場が、徐々にライブ会場に変えられていく。
大声で叫んでいる人、いくつもの荷物を抱えて運ぶ人
慌ただしく走り回る人、手にした紙を眺めて考え込む人…
それもこれも皆、たった1時間のライブのために…
その1時間が過ぎれば、また元の広場に戻す仕事が待っている。
普段のライブでは、そんなことを考えたことがなかった…
いや、頭の隅では判ってるつもりでいたけど、
こんな切ないひたむきさを感じたことはなかったと言う。
どんな条件の場所でも、最高のステージにするために
入念なチェックが繰り返される。
照明プランナーの前島さんが話されていた言葉…
『僕がいくら考えた色でも、甲斐さんが不満なら変えていかないと…
ステージのミュージシャンが目立ってなくちゃダメだし
照明が気になるということは失敗なんです』
ライブ会場の駐車場で会ったトランスポートの小倉さん。
ライブが終わるとすぐ次の町に出発して、
夜通し器材トラックを走らせる。
朝9時までにトラブルなく到着して、器材をセッティングする。
普段はライブ中、スモークを担当するけど、
このホールは焚いちゃダメなんだ。
と、貴重な仮眠の時間に話して下さったそうだ。
そんなスタッフのメンバーに甲斐さんが贈ったのが、
今回のタイトル…ジャクソン・ブラウンの曲だ。
『熱狂』が流れるようになる前は、この曲が客出しのテーマだったそうだ。
長くなるけど、和訳された歌詞を記しておきます。
客席は空っぽ
さあ ローディにステージを任せよう
セットを取り壊して荷造りをし
一番最初に到着して 一番最後に出ていく
最低の賃金で働いているんだ
そして他の町へ行き またそれをセットする
今夜の客は素晴らしかった
彼らはちゃんと列を作って待ってくれた
そして立ち上がり ショーを盛り上げてくれるのも彼らだ
でも僕の耳にはドアを閉める音や
椅子を片付ける音が聞こえてくる
彼ら(客)が決して聞くことのない音が…
いくつものケースをころがして アンプを吊り上げる
荷物の山を運び下ろして それをまた積んでいく
そしてとうとう僕を運び出す番がやってくる
君たちはステージの上で見事に立ち回っていく…
ひそかに心打たれることがある。
それは、ライブが始まるずっと前から、
黙々と準備をしているスタッフの方々の姿だ。
もちろん、野外でなくてもライブが行われる時には、
忙しく立ち働いておられると思う。
ただ、開場前のホールで、その姿を垣間見る機会は少ない。
奥さんは、那智勝浦や宮古島のイベントの時に
何も遮るものがない場所から、
スタッフの方々が準備に勤しむ姿を見た。
朝早くから器材を搬入し、ステージにセッティングする。
照明用の足場が組まれ、照明器具が吊り上げられる。
何もなかった広場が、徐々にライブ会場に変えられていく。
大声で叫んでいる人、いくつもの荷物を抱えて運ぶ人
慌ただしく走り回る人、手にした紙を眺めて考え込む人…
それもこれも皆、たった1時間のライブのために…
その1時間が過ぎれば、また元の広場に戻す仕事が待っている。
普段のライブでは、そんなことを考えたことがなかった…
いや、頭の隅では判ってるつもりでいたけど、
こんな切ないひたむきさを感じたことはなかったと言う。
どんな条件の場所でも、最高のステージにするために
入念なチェックが繰り返される。
照明プランナーの前島さんが話されていた言葉…
『僕がいくら考えた色でも、甲斐さんが不満なら変えていかないと…
ステージのミュージシャンが目立ってなくちゃダメだし
照明が気になるということは失敗なんです』
ライブ会場の駐車場で会ったトランスポートの小倉さん。
ライブが終わるとすぐ次の町に出発して、
夜通し器材トラックを走らせる。
朝9時までにトラブルなく到着して、器材をセッティングする。
普段はライブ中、スモークを担当するけど、
このホールは焚いちゃダメなんだ。
と、貴重な仮眠の時間に話して下さったそうだ。
そんなスタッフのメンバーに甲斐さんが贈ったのが、
今回のタイトル…ジャクソン・ブラウンの曲だ。
『熱狂』が流れるようになる前は、この曲が客出しのテーマだったそうだ。
長くなるけど、和訳された歌詞を記しておきます。
客席は空っぽ
さあ ローディにステージを任せよう
セットを取り壊して荷造りをし
一番最初に到着して 一番最後に出ていく
最低の賃金で働いているんだ
そして他の町へ行き またそれをセットする
今夜の客は素晴らしかった
彼らはちゃんと列を作って待ってくれた
そして立ち上がり ショーを盛り上げてくれるのも彼らだ
でも僕の耳にはドアを閉める音や
椅子を片付ける音が聞こえてくる
彼ら(客)が決して聞くことのない音が…
いくつものケースをころがして アンプを吊り上げる
荷物の山を運び下ろして それをまた積んでいく
そしてとうとう僕を運び出す番がやってくる
君たちはステージの上で見事に立ち回っていく…