伊坂幸太郎さんのものとしては「死神の精度」「オーディポンの祈り」に続いて三冊目です。
物語の中に「エッシャーのだまし絵」が出てきますが、まさにそんな物語。
城の屋上にある階段、登りにも下りにも見えるが、結局同じ所に戻りグルグル回っている兵士達・・・。
「ラッシュライフ」では、いれかわりたちかわり4人の話が語られていきます。
20階建ての17階から飛び降り自殺をした父を持ち、新興宗教にはまっている青年の話。この青年の話には天使(?)のマークが付いている。
そういえば「オーディポンの祈り」にも、案山子や警官のマークが付いていた。
分かりやすく、少し可愛い。
徹底した調査を誇るプロの泥棒。もちろんマークは泥棒。
不倫相手の妻を殺そうとする女の話。これは車のマーク。
なぜ車なのかは読んでみてください。
そしてリストラされ、自分の存在すら世の中に嘲笑されていると感じている失業中の男。マークは男と犬。
それに金があればなんでも出来ると豪語する画商と、かれに飼われた女流画家の話がところどころ差し込まれています。
これらの話が最後には見事にリンクする!わけではなく、わずかにすれ違いながら展開していきます。
しかも、語られている時系列が微妙にずれていて、読み終わってから「ん?」と確認したくなる複雑さ。
さて、私としては一番感情移入し面白く読めたのは「失業中のおじさん」。
そのみじめさや、腹立たしさ不安感に共感できる。
寄り添うようについてくる野良犬に都合のいい意味をこじつけ、少し勇気を出したり安心したり。
その「あるかなきか」のようなものにでも縋り付きたいココロの弱り方が分かる気がする。(私はどこまで根が暗いんだろう・・・)
上から目線、つねに警句を吐かないではいられないような男は願い下げなので、冷静沈着、いつも落ち着き払ったプロの泥棒さんは少し鼻についたな。
ということで、高慢で自己中な女に辟易したり、妙にオドオドし父の自殺にこだわっている青年にイライラしたり、いろんな感情を抱きながら読みました。
そして感想は・・・んん・・・ライフとこの本はラッシュだな。
なかなか一筋縄ではいかないな。って感じ。
そうそう。
この本の中で「オーディポンの祈り」の伊藤が荻島から仙台に戻り、額屋さんで働いていることを知った。喜ばしい限りです。
物語の中に「エッシャーのだまし絵」が出てきますが、まさにそんな物語。
城の屋上にある階段、登りにも下りにも見えるが、結局同じ所に戻りグルグル回っている兵士達・・・。
「ラッシュライフ」では、いれかわりたちかわり4人の話が語られていきます。
20階建ての17階から飛び降り自殺をした父を持ち、新興宗教にはまっている青年の話。この青年の話には天使(?)のマークが付いている。
そういえば「オーディポンの祈り」にも、案山子や警官のマークが付いていた。
分かりやすく、少し可愛い。
徹底した調査を誇るプロの泥棒。もちろんマークは泥棒。
不倫相手の妻を殺そうとする女の話。これは車のマーク。
なぜ車なのかは読んでみてください。
そしてリストラされ、自分の存在すら世の中に嘲笑されていると感じている失業中の男。マークは男と犬。
それに金があればなんでも出来ると豪語する画商と、かれに飼われた女流画家の話がところどころ差し込まれています。
これらの話が最後には見事にリンクする!わけではなく、わずかにすれ違いながら展開していきます。
しかも、語られている時系列が微妙にずれていて、読み終わってから「ん?」と確認したくなる複雑さ。
さて、私としては一番感情移入し面白く読めたのは「失業中のおじさん」。
そのみじめさや、腹立たしさ不安感に共感できる。
寄り添うようについてくる野良犬に都合のいい意味をこじつけ、少し勇気を出したり安心したり。
その「あるかなきか」のようなものにでも縋り付きたいココロの弱り方が分かる気がする。(私はどこまで根が暗いんだろう・・・)
上から目線、つねに警句を吐かないではいられないような男は願い下げなので、冷静沈着、いつも落ち着き払ったプロの泥棒さんは少し鼻についたな。
ということで、高慢で自己中な女に辟易したり、妙にオドオドし父の自殺にこだわっている青年にイライラしたり、いろんな感情を抱きながら読みました。
そして感想は・・・んん・・・ライフとこの本はラッシュだな。
なかなか一筋縄ではいかないな。って感じ。
そうそう。
この本の中で「オーディポンの祈り」の伊藤が荻島から仙台に戻り、額屋さんで働いていることを知った。喜ばしい限りです。