晴れときどき風

ノンキな主婦が時に風に吹かれながら送る平凡な毎日。

「Story Seller」読了。

2009年07月15日 12時37分03秒 | 趣味
新潮社ストーリーセラー編集部編。
「首折り男の周辺」 伊坂幸太郎
「プロトンの中の孤独」 近藤史恵
「ストーリー・セラー」 有川浩
「玉野五十鈴の誉れ」 米澤穂信
「333のテッペン」 佐藤友哉
「光の箱」 道尾秀介
「ここじゃない場所」 本多孝好
というなんとも豪華な7編が収録されています。

この中で私が一番面白いと思ったのは「ストーリー・セラー」。
恋愛を中心に据えたストーリーだけど、なかなか重い主題で。
彼と彼女の言葉がなかなか魅力的で。
彼女の啖呵が、心を振り絞るようで辛いけど痛快で。
物書きになったことで、さまざまな人が、物が、彼女を傷つけ狂わせて行くけれど (痙攣し狂ったように笑い続ける彼女の描写、迫力満点でした!)、書かないで彼を得ないで生きていく人生よりはずっとましだったろうな。

読んで清清しかったのは「プロトンの中の孤独」
自転車競技、よく分からないけど。
最後の「赤城さん、俺、勝ちましたよね。」
おお~。爽やか~。団体競技で勝つための駆け引きに、石尾君、君は見事に勝ちましたよ!

読み終わってしみじみ怖かったのが「玉野五十鈴の誉れ」。
はじめちょろちょろ なかぱっぱ 赤子泣くとも・・・
この言葉聞くたび思い出しそうだ。

ちょいと消化不良な気がしたのは「ここじゃない場所」。
読んでいて忙しなかった。 リナの感情がうるさいくらい書かれていて。
疲れた。

しかし!
どれも読み応えがあり、かなりお買い得、お値打ち品です!


追伸。明日から三泊四日で沖縄に行ってきます。
楽しむぞっ!