(5月31日の日記)※NO.7から先に見てください。
やっと我々が乗る飛行機の出発時間が表示された。
8時半。出発間際、やっと搭乗ゲート担当のお兄さんが
ホテルの住所と飛行機遅延証明をもってやって来て
「JFK空港についたらうちの会社に行くとよい。これを見せたら
シャトルバスに乗ってホテルに行ける」と言った。(らしい)
やれやれと思いながら飛行機に乗り込んだ。
しかし、なかなか飛行機が飛び立たない。
故障していた飛行機、本当に飛べるのか?
大惨事が起きないか?不安になる。
9時過ぎにやっと飛行機が飛び立った。前方の若者たちが万歳をしていた。
JFKに着いたらその航空会社の人が丁寧に対応し、
シャトルバスに乗せてくれるだろうと思っていた。
ところが、その窓口が見つからない。やっと見つけていくと女性担当者が
恐い顔をして「団体旅行でもない者がそのホテルを事前に予約しているのは
おかしい。」とまるで私たちが不正をしているかのような言い方をした。
同じようにその飛行機に乗って来た人が「この人たちも同じ目にあった人だ」
というような事を言ってくれたようだったが「アメリカ人でもないのにおかしい」
と、不審者扱い。
朝9時から夜の9時過ぎまでいつ発つともわからない飛行機にしばられ
じっと待ち続け、日本への予定の飛行機にも乗れず、もう夜中の11時半。
丁寧な扱いを受けるかと思いきや不審者扱い。怒り心頭!
いかに貴社の飛行機が飛ばないことで被害が大きいか反論したかった!
しかし英語がしゃべれない。まわりに日本語が分かりそうな人が誰もいない。
そこへ、「切れた男」登場!大声で怒鳴り、わめきちらす。
何事か!?強盗!?不審者?!銃は持っていないか?
「荷物が盗まれた。10万円分入っている」と言っている(らしい)
会社の女性たち負けずに大声で反論。激しい言い合い。まるでドラマ。
そのうち屈強な警備員たちが来てその男を連れて行った。
訳が分からないが、それを契機に先ほどの担当者、急に優しくなり
ホテルに行っても良いという。
しかし、シャトルバス乗り場を探すのが大変だった。
エレベーターやエスカレーターに乗ってかなり歩いて
今度はモノレールに乗って、どこで下りたらよいのかも分からない。
最初、タクシーで行こうかと思ったが、イエローキャブが見当たらなかった。
昼間でもほかのタクシーは危険ということがガイド本に
書かれていたので、まして深夜、タクシーに乗るのは恐いと思った。
モノレール(?)の中で我々親子の会話を聞いていた男性が
「ここで降りると良いですよ」と日本語で声をかけてくれた。
大きなトランクを両手に持ちそのトランクの上に団子状態でまた
荷物を積んでいる40前後と思われる男性。
その人に急いでついて降りた。そして、またモノレール(?)の乗り換え。
車内で「日本人ですか?」とその男性が日本語で私に言ったので
私も「日本人ですか?」と訊き返した。
「シンガポール人です」と、その人は流暢な日本語で答えた。
「神戸に行った?(いた)ことがあります」と言った気がした。
娘が持っていたホテルの場所を書いた紙を見て
アイフォンで調べ、車内で何やら娘に英語でいろいろ教えてくれていた。
そしてモノレール(?)電車(?)を降りるとシャトルバス乗り場まで
連れて行ってくれ、柱に緑色の電話のようなものがくっ付いているのを
番号を押して聞いてくれ
「15分おきにそのホテルのシャトルバスが来るのでもうすぐきます」
と言ってくれた。地獄に仏とはこのこと!
その男性はスーツ姿で見るからに国際人という感じで
礼儀正しく紳士的な人だった。
シャトルバスはすぐ来た。その男性は手を振って見送ってくれた。
「素敵な人だったねー」と娘も私もその男性に一目惚れ。
「シンガポールの人は紳士的な人が多いよ」と娘が言った。
シンガポールには一度行ったことがあるけど、
このオバサン、シンガポールファンにこれからなりそう♪
今回の旅行で、もしかして一番心に残ったのはトランプタワーなどではなく
このシンガポールの男性かもしれない。
エスコートぶりがカッコよかったなー。(ルックスも素敵だった)
サバンナの空港で朝9時から夜9時まで待たされたことも
その男性に出あうためのものであったなら許せる気がする。
思い出してもほのぼの気持ちが温かくなる。
ホテル着、深夜1時半。やれやれ。