お墓参り
家族4人で実家のお墓参りに行った。
行く途中、今日は何故か「徳尾のばあちゃん」と呼んでいた人の
顔が思いだされた。
この「徳尾のばあちゃん」は私の曾祖母の妹で私の祖母の母親。
夫と死に別れ、幼い私の祖母を連れて実家に戻り、
幼い子を実家に預けて再び他家へ嫁いだ人・・・
盆正月になると、このばあちゃんが私の実家に帰って来て
数日滞在するのが常だった。
子ども心にこの「徳尾のばあちゃん」が来てくれることが嬉しかった。
穏やかな人だった。
お盆の所為か、今日は亡き人のことが次々に浮かんで来た。
ずっと以前書いた私の詩
お盆なので、ここに載せて今は亡き父母や曾祖母を偲ぼう。
「一枚の写真」
セピア色した1枚の家族写真
あがりがまちに腰かけて
明治12年生まれの曾祖母と
30代の父母(ちちはは)と
わたしらきょうだい3人が
妙にすまして写ってる
着物姿の曾祖母は
白い足袋などはいていて
学生服の弟は胸に名札を付けている
父はVネックのセーターで
母は4~5歳の妹の肩を抱きしめ写ってる
私はひとり半袖で
ショートカットでうつむき加減
この一瞬のひと時
この一瞬のひと時よ
少しずつ少しずつ
そしてあっという間に時がながれ
それぞれが、それぞれの人生を
歩いて行った
70代の老い母が
ひとり住んでるふる里で
何十年ぶりかに見つけた写真
夜更けにひとりながめていたら
あがりかまちに腰かけた
みんながフワッと動いた気がした。