のりひめのひとりごと Monologue of Noriko

2012年からオーストラリアと日本を行き来しています。日常のいろいろを書いてます。

のりひめの過去ばなし12.あこがれの本部へ異動

2011-06-22 18:20:29 | のりひめの過去ばなし
関根典子です(旧姓高野典子)

現在ビジネス書の出版を目指して、
まずはいままでの人生の振り返りをしてみてます。
気が向いたらおつきあいくださいませ♪

コメントなどもいただければうれしいです^^

●あこがれの本部へ異動

写真は、渋谷東急プラザのお店に勤めていたときのわたしです。
きゃ~ はずかし!




 お店には6年つとめていたので、本部はとても新鮮でした。
 9時に始まってぴっちり6時に終わるのです。
 お店は9時45分から店長は通しになることが多いので、20時45分まで、
セール時期は朝の7時から夜の11時とか、
立ちっぱなしで腰も痛くなるし疲れがなかなかとれない仕事です。
本部と店は遠い関係だなあと思っていましたが、仕事環境もきれいでしずかで
まさに圧倒的な環境の違いを感じました。

 お店にずっといたので、本部の人は役員以外あまり知りません。
そこで、営業部長に挨拶するのに、自分で履歴書のような自己紹介書のような
図入りの手書きの一枚のシートを作りました。
 植木等演じるサラリーマンのようなとても明るい上司でしたので、
そのシートをほほえましくみてくれました。
 さらに、私がプライベートの時間を使って企画書の勉強をしたいと
考えていることを言ったら、「応援しているよ!」といってくれました。
 そして「テーマを悩んでいるなら副社長に聞いてごらん」といってくれたのです。
(副社長は営業部長の上司です)

 私はおそるおそる副社長に「こういう勉強をするのですが、テーマは何が
良いでしょう?」とききに行きました。
 副社長は長身細身の人で、イタリア製のほそい革靴を履き、
いつもネクタイとおそろいのポケットチーフをしていて、
ワイングラスを筆記用具を入れてルイ・ヴィトンでデスク周りを統一しているような
おしゃれな人でした。(その後社長になりました。)

 その結果、「じゃあさ、靴の通販のこと考えてくれない?
俺できると思ってるんだけど」と、テーマをもらいました。

ときは1994年。わたしは29歳で、インターネット元年といわれる年の前の年です。
会社ではNECの98ノート(当時はまだWindows3.1 MSDOSの時代です。)を
わたしに一台あてがってくれました。
まだまだパソコン一人一台体制にはほど遠い時代でしたが、
会社としてはちょうどテスト導入の時期でした。

 課題は6ヶ月間かけて作るのですが、なれないEXELを使って企画書を作りました。
とはいえ手書きのほうがなれていたので、場合によって
プリントしたら切り張りし、お得意のスクリーントーンなぞ使っておりました。

 その間何度となく、副社長や営業部長とその話題で話すことができたし、
課題の企画書ができると役員回覧してくれました。
 
 20代最後の年は、仕事もがらっと新しい環境になり、新しい勉強も始め、
結婚しようと思って4年ほど付き合っていた人と、本当に結婚しようかどうしようか
悩んだり、いろいろとぎゅっとつまった年でした。 きゃっ♪

 次回は
 ●営業本部で修行、そして経営政策室へ です。

読んでいただき、ありがとうございました♪

のりひめの過去ばなし11.会社に企画書第3弾

2011-06-21 18:06:38 | のりひめの過去ばなし
1月31日に掲載したものを再度掲載してます


さて 頼まれもしないのに会社に提出した
企画書??のようなもの第3弾です

なんとなく絵から図に変化してきて
本部にマーケティングの部署を作りましょうとか
顧客別にサービスをとことんほりさげましょうとか
お店と本部のかけはしが欲しいといったことを
書いています

手書きなのに網掛けしてあるのは、
スクリーントーンを貼ってあるのです

3つめになるとだいぶ考えたことがまとまってきて
はっきりと主張するようになってきました
今回もあたたかく受け取ってもらえ、
役員回覧もしていただけました


この数ヵ月後、私は営業本部へ転属になりました。
営業本部長は副社長です。
営業本部下に営業部、商品部がありました。

ずっと本部に行きたかったのですが
正直このときは店長としていろいろ考えていたときだったので
むしろ驚きました。

「あ いま本部にいっちゃうの?」というのが正直な気持ちでしたが
辞令をもらいに本社に行って
役員のみなさんに「読んでたよ」っていってもらったときには
「そうか~!」と思いました

3つ連続の企画書???は
ただただ出していたのですが
役員の皆さんはいろいろ感じていらしたんですね

実績の出せない店長に違うステージでチャンスをくれる
とてもありがたい会社でした。


読んでいただきありがとうございますm(_ _)m

まだまだつづきます~

のりひめの過去ばなし10.会社に企画書第2弾

2011-06-21 17:48:39 | のりひめの過去ばなし
2月に掲載したものを再度掲載してます


~愛と勇気のマーケティングを提案します(その2)~
「ひとつ屋根の下」

このレポートは全10ページからなり
(第一弾と同様表紙とあとがきつき)
会社の会議に出席したあとにかいたものです

上司に「続きを期待しているよ」といってもらって
第一弾に続いて出したものです。(おそらく翌月)

レポートを出してから
いろいろな人にいろいろ言われたので
(励ましてくれる人だけではありませんでした)
すこしは謙虚な文章になってきたようです。

これまでのお店はセンターバイイングシステムにより
本部から自動的に靴が送られてきていましたが
このときは、会社のシステム改変時期にさしかかっており、
店長にも商品選択の権限をあたえてくれるシステムに
なろうとしていたのです。

店長としての権限が増えるのは何よりうれしいことですが
果たして自分にできるのかどうか不安でもありました。
その思いをぶつけたのが今回の企画書?レポート?であり
主旨としては

「本部にマーケティングの部署を作ることを提案します」

というものです。
第一弾とその点はまったく変わっていませんでしたが
はっきりと文言にしてみたのでした。

タイトルは当時人気ドラマだった江口陽介主演のドラマからとりました。
文中に「21世紀の未来予想図」なんて
やっぱり当時はやっていたドリカムの曲名が入っていて
ま~若いなあという感じです。

またまた上司から本部、本部では社長以下役員回覧されました。
そしてこんどは「意見を出してくれてありがとう」とお礼まで言われました。

システム改変は会社としては大きな取り組みだったと思いますので、
それに対して店長がどう感じているかを本部としては知りたかったのだと思います。

だんだん気がついてきたのですが
自分から頼まれもしないのにレポートを提出する社員は
おそらくいいんだろうなあと思いました。

なんだか楽しくなってきたので
さらに企画書の本やマーケティングの本など読んで
第三弾も出すことにしました。

ダイアナは当時年商150億、正社員約500名、店舗数約80店の会社です。
いま思えばなんてふところの深い会社だろうと思います。

(第三弾に続く~)

のりひめの過去ばなし9.会社に企画書第一弾

2011-06-21 17:36:01 | のりひめの過去ばなし
二月の再度掲載です~
ここまでくるのにじかんかかりました


全国80店舗ほどある婦人靴店ダイアナの店長になって二年目、28歳のときのことでした。

渋谷東急プラザ店に異動してからは、売上げ不振に悩みに悩みました。

ショッピングセンターは他とたがわず
同じフロアにもほかの階にも
同じような婦人靴の店があります。
激戦区ゆえに競合店の店長さんはベテランぞろい、
入社6年目の店長のわたしなぞかなうわけもありません。

毎日毎日悩んで悩んで
マーケティングの本を上の階の本屋さんで何冊か買ってきました。
当時住んでいた大森のワンルームマンションでよみふけりました
(最初に読んだのは中小企業診断士の販売管理のテキストでしたが)

「いま売れないなら一ヵ月後、半年後に売れるようになろう」と
思うにいたり、手書きで考えたことをまとめてみました

人に見せたくなったので上司に提出しました。

今見ると目を覆いたくなるほど稚拙なもので
手書きで6ページ(表紙となぜかあとがきがありました)の
本人は企画書だと思っていましたが
今見れば手紙?ひとりごと?陳情書?
なんともわけのわからないものですが、
とにかくわたしの思いがかきつづられているものでした。

上司はそれを本部に提出してくれて
会社の社長以下役員が全員回覧してくれたのです

内容はかいつまめばこんな感じです

「お客様がうちの店だけを目指してきてほしい!」
そのためには「競合店に勝つマーケティング」が必要だ


そしてある役員に言われました

「続きを期待してるよ」

「本当ですか?」

わたしはびっくりしました。
会社の批判といえば批判ですから。
「売れない店の店長がなにをほざいているんだ」といわれても
仕方がないと思っていました。

わたしは次の月に続きを書きました。
今度はもっと具体的に会社のことです。

(続く~)

のりひめの過去ばなし8.ヤクザの姉御みたいなお客様にも重ね売り

2011-06-20 14:38:21 | のりひめの過去ばなし
●ヤクザの姉御みたいなお客様にも重ね売り

渋谷パルコと違いまして、たまにはヤクザの姉御みたいな人がきます。

すごい剣幕でお店に入ってきて
「ちょっと!この靴!どういうことよ!」とはいていた靴をぬいで
床になげつけました。

夏のバーゲンで数日前に売れた、花柄にパンチングした白いハイヒールでした。
お店のスタッフはみんなびくびくしています。

「お客様、どうされました?」といって近づくと、
「この靴!痛いじゃないの!返品するわ!」とすごい剣幕。
靴をぬいで仁王立ちしている足を見てみると、あららら、ほんとに赤く腫れています。

しゃがんで「これは、痛いですね・・・。大丈夫ですか?」
「大丈夫も何も、歩けないわよ!どうなってるの?!
わたしのだんなはね、コレなんだから!」とほっぺを指で斜め切りのポーズ。

「お客様、どうぞおかけください。スリッパをどうぞ。」
お客様は何もいわずにスリッパをはいてぷりぷりとしながら椅子にかけました。

「お客様の場合は、甲がうすいきれいなお足ですので、
こうした高いヒールですと前に足がすべって、痛くなってしまうことがあるのですね」
と足をやさしくなでながらいいました。

座ったせいか、ちょっと気がおさまってきたらしく、お客様。「あら、そう」

そして前部分にフェルトをいれ、「この靴の場合は、すこし調整すると
楽にはくことができますよ。デザインはとてもお似合いですものね。」というと、
「気に入って買ったのよ」

・・・実はこの靴、一回はいてしまっているし、返品を受けることはできません、が、
そんなことはいえません・・・。

「お客様の場合は、ほんとうはこういうデザインを選ばれると
足がいたくならないんですけどね。」と
別のセールのはきやすい靴をさりげなく試着してもらいます。

「すごく楽。痛くない・・・」だいぶほっとしています。

「ヒールが低くてもお客様のファッションをそこねませんでしょう?」というと
「ほんとね」と鏡の前で右左に。

「こちらのハイヒールは痛くなくはけるように、いま調整してきますね。」
といってお客様を一人にし、すこし時間をおきました。
スタッフははらはらと遠巻きに陳列変えなどしながらみています。

ひとりになっている間に、お客様はほかの棚をみたり、
今履いた楽な靴を履いてみたりして、だいぶおちついて普通の感じになってきました。

「このように調整しましたが、いかがでしょう?
足がすこし赤くなっていらっしゃるのでまだ痛いかもしれませんが・・・・」

「足がなおったら履くわ。今日はこれを履いていけばいいわね。」
と、お客様はさきほどおすすめした靴を指しています。

やった!

返品をまぬがれ、一足さらに買っていただけました。
最初の剣幕もどこへやら、楽しげに帰っていかれました。
スタッフ一同 いえ~い!とストックで盛り上がったのはいうまでもありません。

ひとつひとつ、何をしたらお客様が喜ぶのかを、お客様が教えてくれたのでした。


読んでいただきありがとうございます。
ここまでは販売のときの体験をいくつか書きましたが、
このあとはちょっと違う話になります。



次回は●売上げ不振に苦しみ、企画書を描いてみるです。

のりひめの過去ばなし7.販売ノウハウコンテストで特賞、ヨーロッパ旅行獲得

2011-06-20 08:31:16 | のりひめの過去ばなし
ビジネス書の出版を目指して、
まずはいままでの人生の振り返りをしてみてます。
気が向いたらおつきあいくださいませ♪

コメントなどもいただければうれしいです^^

●販売ノウハウコンテストで特賞、ヨーロッパ旅行獲得

この年に「販売ノウハウコンテスト」というのが始まりました。
これは各販売員が販売ノウハウについてレポートを出し、
2年がかりで選抜され最後は役員の前でプレゼンをするというコンテストでした。
会社としては、個々人のノウハウを共有して全体のレベルアップを
ねらっていたのです。

わたしのレポートは最終選考まで残り、役員の前でのプレゼンテーションを
行いました。社員500名ほどの中、最後は10名ほどになっていたようです。

わたしの販売ノウハウレポートの内容は、
「自社の靴を履いているお客様は購買確率が高い。」とか、
「すでにたくさん買い物しているお客様は購買確率が高い」とか、
「レジで会計を待っているときにもう一足すすめると購買確率が高い」とか、
「お客様に『ありがとう』といってもらうたこれをするとよい」とか、
「ストッキングの色のアドバイスを求められたら、
その方はもうファンになっている」など、
そのような内容をいろいろつづったものでした。
普段接客している人なら、そんなに目新しい話でもないと思います。

ただ、プレゼンの結びの部分で、「わたしはこれまで苦情をいただいたことは
一度もありません」と言いきったことが(事実です)、役員に響いたそうで、
最優秀賞をいただき、前は自費で行った海外研修に、
こんどはヨーロッパに無料で行かせていただきました。
会社もしゃれたことをするもので、
お店に受賞の祝電がとどいたときにはとても嬉しかったです。


●女性最短で店長になる

 副店長になった翌年、会社の中では最短で女性店長になりました。
(男性はもうちょっと早い人がいました。)
普通店長代理から始まるのですが、わたしは最初から店長でした。

 配属先は18歳・24歳の男子と22歳・23歳の女子社員と
26歳のわたしで構成された5名メンバーから成る小さな年商1.5億ほどの
川崎アゼリア店でした。
シャルル・ジョルダンから一変、ティーンズから30代女性まで
すこし若い世代のためのカジュアルな平均単価一万円の靴の店です。

 ここでは大変楽しい、青春な毎日となりました。
 初めて「店長」といわれるのもくすぐったくて、最初のうちは毎回照れていました。
 メンバーが「一足決まりました~!」とレジに持ってきてお客様が帰ると、
「お すごい。いま どうやって決まったの?」とわたしがききます。

「実はこうやって決まりました!」とメンバーがいうと
「すごいね~ まねしちゃお」とみんなで盛り上げます。

 こんな感じで
「店長おすすめありますか?」とストックに駆け込んできた女子社員と
一緒にいろいろな靴を探してお客様に一生懸命すすめ、決まったらみんなで喜び、
お店がひまなときはいろいろな話をしたり、楽しいメンバーのお店でした。
 
 一日の仕事が終わるとへとへとでしたが、遅番チームで一杯ビールを飲んだり。
思い出に残るのは、6畳のワンルームのわたしの一人暮らしの部屋に全員で来て、
みんなで料理を作ってビールを飲んで、ぎゅうぎゅうで寝て、
次の日出勤したことです。

あるときはバーゲンの呼び込みを一週間やって声がまったく出なくなったり、
バーゲン初日に熱が出てふらふらしながらがんばったりしました。
お店のメンバーもずいぶん支えてくれてとっても青春な店長一年生でした。
売り上げはなんとかぎりぎり昨年を越えていたような成績でした。

次回は
●ヤクザの姉御みたいなお客様にも重ね売り

です

読んでいただきありがとうございます♪

のりひめの過去ばなし6.一着だけ用意した、40万円の革のコートが成約

2011-06-18 17:17:03 | のりひめの過去ばなし
ビジネス書の出版を目指して、
まずはいままでの人生の振り返りをしてみてます。
気が向いたらおつきあいくださいませ♪
しばらく接客話がつづきました
コメントなど大歓迎です^^


●一着だけ用意した、40万円の革のコートが成約

革のプレタポルテの仕入れ元に用事で行った際にあるコートがあり、
「これ、あの人に似合いそう、だけどほかのひとは買わないかも」と思い、
頼んで一着だけ借りてきました。

当時ペイズリーが流行っていて、それをヌバックという上質な起毛素材に
プリントし、襟にワインレッドのミンクの毛があしらってある凝ったものでした。

内山さんは50代くらいで代々木上原に小料理屋を開店したばかりの
大人の雰囲気のお得意様でした。

お店の外を通りかかったのが見えたので
「内山さんこんにちは!お似合いになりそうなコートあったので
持ってきてみましたけど着てみます?」と気軽に声をかけました。
「あら 見てみたいわ~」と、サングラスをはずしてお店に入ってこられました。

「こちらなんですけどね 色とかお好きじゃないかなと思って 
でも借りてきてるので、返せますから気にしないでくださいね」
といいながら着せてさしあげると

「いいじゃない これ」と鏡の前で右向き左向き。

「すごく素材感がすてきですよね 色も内山さんの雰囲気だな~と思って」
「そうね 気に入ったわ これいくら?」
そういえば値段を言うのを忘れていました。

「38万円です」
「いただくわ」

「ありがとうございます!いいんですか~?
色違いとか用意してなくてごめんなさい」
「いいえ、たぶん色違いがあってもこれを選ぶと思うわ」

もう夕方、閉店まであと2時間ほどのところで、38万円の売上げはもう大助かり。
頼むべきものはお得意様。ありがたいことです。

この方はご自身のお店のオープンのときに私も呼んでくれて、
初めてのことで緊張しながらもお祝いにうかがいました。


●革プレタ予約展示会で一客売上記録

秋冬を中心に革のプレタポルテを扱っていたのですが、
仕入れ元が受注会をするなら見本を貸しますといってくれたので、
お得意様向けの展示会をすることになりました。

期間はたったの3日間、店内で、飾り気のないラック2本につるしての
簡単な展示会です。
時期は9月の初旬、まだまだ暑くて革を着るなんて考えたくもないような時期です。

お得意様に電話して、十名弱くらいの方に来ていただきました。
最終日、もう閉店間近というときに来店されたのは、
23歳の若いほっそりしたすてきなお得意様です。

いつも明るくきれいな色の靴やプレタポルテを注文してくださいます。
自分のサイズに細かく直しがきくところが気に入ってくださっていました。

「ごめんなさい!もっと早くきたかったんですけど。間に合ってよかったわ。」
といいながら、あっという間にピンクやグリーンやカラフルなものや、
スエードやヌバックのシックなものまで、革のスーツやコートを8着、
注文してくださいました。

この方だけで売上げが215万円。支払いはアメックスのプラチナカードです。
1客1日215万円というのは当時会社の中でも最高の記録でした。
ありがたいことですね。

よんでいただき、ありがとうございます。

次回は●販売ノウハウコンテストで特賞、ヨーロッパ旅行獲得です

のりひめの過去ばなし5.傘も楽しく販売して国内仕入れ高ナンバーワン

2011-06-18 02:27:42 | のりひめの過去ばなし
ビジネス書の出版を目指して、
まずはいままでの人生の振り返りをしてみてます。
気が向いたらおつきあいくださいませ♪

●傘も楽しく販売して国内仕入れ高ナンバーワン

お店では傘を扱っていました。
シャルル・ジョルダンの日本向けの傘は日本で作っていましたが、
とてもおしゃれなデザインでよい素材ですてきです。
一本1万円と少々高額ですが、傘の取引ではうちの店が年間400本も仕入れるので、
シャルル・ジョルダンのなかでは全国ナンバーワン取引額でした。
デザインにもきちんと理由があるので、説明すれば納得、意思決定が早い商品です。
なによりも、靴と違ってサイズがないのがすばらしい商品でした。

スタッフみんなで、普段からどんな傘があるかを把握し、
すぐにおすすめを出せるようにしていました。
傘のあけ方もすてきにあける方法があります。
お客様と一緒に相合傘するように、ちょっとうっとりとあけてみるのです。
背の高い男性社員がやるとさらにうっとりです。

傘を飾るのは、雨が降りだしている日、雨が降りそうな日、雨が降った翌日、です。
もちろん雨の日も飾りますが、すでに傘をもっているので、
お客様もめったに買いません。
普段は一本だけ飾っていますが、ここぞというときは4本も5本も飾ります。

お店は渋谷パルコ1階にありましたので、上にはパルコ劇場があります。
いろいろなステージがありますので、お客様もたくさんきます。
一番売れるのは、ステージが終わって帰り際、雨が降りはじめたときです。
同じ建物なので出し物が終わる時間も大体わかります。

長傘が一万円、もしくは折りたたみ傘で一本6500円で二種類ありますが、
そんなときはほんの一時間ほどで10本から20本売れます。
しっかりと大鏡の前でお似合いの傘を選んでいただきます。
たまには「わたしに似合いそうな傘を選んで!」という方もいて、
そんな方には着ているもので判断し、「今日はこちらがぴったりですね」とすすめます。

時間がゆっくりある方には傘をきっかけに洋服やバッグをみていただけるので、
雨の降り出しそうなときは楽しみな時間でもありました。
もちろん、売上が短時間で上がるのも楽しみでした。


●ディスプレイ作戦で予測どおりスーツが売れた

シーズン前の展示会で見ていて「これは売れる!」と思っていた
冬物のウールのスーツがありました。
黒に赤の襟、赤の大きめボタンがついていて、ウエストの細いめりはりのある
デザインです。ほかに黄緑と黄色のコンビ、紫とピンクのコンビがありました。

さっそくディスプレイしていると、まだ開店したばかりの午前中だったのですが、
ぴったり似合いそうなお客様が通りかかり、じっと見つめています。
何もいわずにエスカレーターで上っていきました。

「あのお客さまが帰りに通りかかったときに、色違いのスーツが出ていたら、
『あれ売れてしまったのかな』って思うんじゃないかな。
ないとなると欲しくなるのが心情だよね」とひとり想像し、
赤と黒のコンビを 中の棚に入れて変わりにピンクと紫に差し替えました。

午後になったらそのお客さまが通りかかりました。(「あ 来た」)
ピンクと紫のスーツを見ています。

私は「よかったら試着なさいますか?」といいました。
「実は午前中も見たんです」とお客様。
「午前に通りかかりましたよね。実はわたしもお客様をみてました。
似合いそうだな~って思ってました」とわたしもにっこり。

「あのときは赤と黒のがここにあって。」
「もしお客様がまたいらっしゃったときにないといけないと思って、
とっておきました♪こちらです」
「え~ ほんとに?着てみたいわ!」

上下で8万円ほどのスーツでしたが、ぴったりのお客様がみつけてくれて、
ほんとうによかったなと思いました。


読んでいただき、ありがとうございます
次回は、●一着だけ用意した、40万円の革のコートが成約 です

のりひめの過去ばなし4.池袋地下街から渋谷パルコの高級店に異動

2011-06-17 09:24:42 | のりひめの過去ばなし
ビジネス書の出版を目指して、
まずはいままでの人生の振り返りをしてみてます。
気が向いたらおつきあいくださいませ♪

●池袋地下街から渋谷パルコの高級店に異動

海外研修から帰ってきてから、3年目で渋谷パルコに転勤しました。
池袋の地下街から一転優雅なブランド「シャルル・ジョルダン」ショップ
(※いまはありません)に配属になりました。

シャルル・ジョルダンはパルコの一階にオープンしたばかりで、
靴やバッグや高級傘やプレタポルテなど美しい商品がたくさんあり、
商品は平均3万5千円くらいでした。

あこがれいっぱいのお店への配属は嬉しい限りでしたが、
最初は気後れもはなはだしいものでした。

わたしが自分で買ったこともない金額の商品を、
二十歳くらいの女子大生風の女性があっさり決めて買ったり、
昔からのシャルル・ジョルダンファンのお得意様に、
シャルル・ジョルダンについて講義をうけたり、毎日目を白黒させてました。
  
私はそのころからアトピー性皮膚炎がひどくなってしまい、
お化粧もできない、コンタクトもできない、めがねのさえない店員でしたが、
お店に昔からいる年配の男性が、かわいがってくれていろいろと教えてくれました。

その中人は新田さんといって販売の神様と社内でいわれていました。
なにしろ、お客様がひとことも「買います」っていってなくても
新田さんが「はい、ありがとう」とレジに持っていくと
お客様が機嫌よくお金をはらっているのです。

その新田さんとの出会いのおかげでますます仕事を面白くなりました。

だんだんとお店になじみ、さまざまに想像力を膨らませてお客様と接して、
わたしにもすてきなお得意さまができてきました。

4年目で副店長となり、仕事も面白く、個人売上げも伸びてきました。
阿部静江さんや西武の堤会長の奥様もお得意さまだったんですよ。


●親子でおそろい、8センチヒールが成約

阿部静江さんがずっとはいている8センチヒールの美しい定番の靴があります。
秋に仕入れたものに深いピンクと紫、
おそろいの色と子山羊の皮(キッド)のバッグがありました。

ウィンドディスプレイをまかされていたので、
枯れた感じの流木にディスプレイすることにしました。

「もしかして、おかあさんが紫、娘さんがピンクで、
おそろいで装ってくれたらどんなにすてきな親子かしら」と思い、
普通はピンクと紫の二色というディスプレイはあまりしませんが、
あえて飾ってみました。

ディスプレイをしたその日、一見して親子とわかるすてきな二人が
ウィンドをのぞいていました。立ち止まって気になっている様子。

「お似合いになりそうですね。お試しになりますか?」と声をかけたら、
お母様が、「ええ」とお店に入ってこられました。
ご希望は紫です。

娘さんにも「ご一緒にはいてみませんか?」とピンクを出してみました。
美しい母娘が8センチヒールをはいて、ならんで大きな鏡の前に立ちました。

「こちらがおそろいのバッグです」とお持ちすると
「やっぱり、すてきね」とおっしゃいます。

結局ほかの商品とくらべもせず、色違いで両方お求めになりました。

商品の仕入れから携わっていると、愛しい気持ちがして、
似合って大事に使っていただける方に渡ってほしいと思うものです。
わたしもあまりにもぴったりの素敵なお二人に買っていただけたので、大感激でした。

ちなみに靴が3万6千円、バッグが4万5千円、
おふたりで16万2千円のお買い物です。
一日のお店の目標の半分弱が売れましたので、
副店長の立場としてもほっとしました。

高額品の店はコンスタントに売れるわけではないので
なかなか神経をつかうのです・・・。

読んでいただき、ありがとうございます。
次回は●傘も楽しく販売して国内仕入れ高ナンバーワンで~す

のりひめの過去ばなし3.新卒で婦人靴のダイアナに入社

2011-06-16 12:02:56 | のりひめの過去ばなし
ビジネス書の出版を目指して、
まずはいままでの人生の振り返りをしてみてます。
気が向いたらおつきあいくださいませ♪



●婦人靴のダイアナに就職

大学卒業後、商品が好きだった婦人靴のダイアナに応募して就職。
最初は池袋ショッピングパーク店に配属になりました。
顧客層が30代以降のミセス向けの靴で、平均単価は一万円でした。
自分が好きだったのはミセス向けの商品ではなかったので、
最初の配属は実はがっかりしたのですが、
接客してみるとミセスの方々は会話もはずみ、
お客様から教わることが多く、だんだんと楽しくなりました。

2年目になって、毎年行われる2週間の海外研修に
行かせてもらうことになりました。
ほんとうはこの研修、ほとんどの人がご褒美でいくのですが、
わたしはぺーぺーで実績がないので自費です。

2年間給料天引きで返すことにして、初めての海外旅行にいくことになりました。
研修に自費で休みをもらって参加する社員はあまりいなかったようです。

ニューヨークやワシントンからシカゴ、シアトル、サンフランシスコ、
ロスアンゼルス、グランドキャニオン、最後はハワイから帰る豪華な旅行でした。

各地で当時たくさんできたアウトレットを見学したり、
靴屋さんから百貨店になったノードストロームの視察をしたり、
ニューヨークの5番街やロデオドライブでは美しいディスプレイを
たくさん写真にとったり、お店に入って実際に接客を受けたりしました。 

かなりハードな工程をともにしたのは、社員が15名ほどで、
リーダーが人事部長でした。
今まで知らなかった会社の話を聞けたり、なにもかもはじめての外国で
冒険をしたり、この研修旅行は、わたしにとってすばらしい経験となりました。

ニューヨークでひとめぼれしたぬいぐるみの犬のアルフレッドは
いまでも一緒に寝ています~。


●隔週休3日プロジェクトに参加

その海外研修で人事部長と仲良くなることができました。
そのころ、「隔週休3日プロジェクト」というのがもちあがり、
テストメンバーとして、お店から一人で本社の会議に参加することになりました。

これは国の方針にのっとるプロジェクトで、
新入社員から5年目くらいまでの社員が、自分たちの目線で業務を徹底見直しをし、
売り上げや利益を落とすことなく、
隔週週休3日を実現するというプロジェクトです。
テスト店が全80店舗中5店選ばれ、各店のうちの一人がその委員となりました。

仕事としては店内でのディスカッション、実施結果のレポート作成、
本社会議、という流れを繰り返します。
体制の原型をテスト店が作り、その後第二次テスト店、
全店に広げるという計画でした。

隔週週休3日は一年の計画通りに、見事実現しました。
その活動は社内報にも逐一報告され、 
わたしはその流れで社内報の委員も3年間つとめました。

この辺の経験は、大学時代の経験がとっても生きたと思います。
ディスカッションしてまとめて、報告書を作成するというのは
結構めんどくさい作業ですが、社会人としては当たり前に求められます。
でも、慣れればどうってことない作業なんですね。

いつのまにか自分が簡単にできていたのに気がついたのは、
周囲の人がとても苦労しているのをみたときでした。
普通お店で靴を売っているとやらないことなので、
先輩社員も苦労していました。

勤務時間中には販売目標額もあり、あまり集中してそうした作業はできないので、
休みの日を使って活動していました。

それでも、社長や役員からいろいろな話が聞けたり、
新しいことに取り組めるのは楽しく、苦もなくやっておりました。

会社の全体の動きを知ることができるのが楽しくて、
人事部長を毎週一回、朝7時半に訪問し、いろいろな話をききました。
人事部長はヘッドハンティングで来た人で、
もとイトーヨーカドーで人事部長を務めた人です。

アメリカからセブンイレブンのマニュアルを持って帰ってきた
メンバーだそうです。

その部長と一時間ほど話しをしたあと、お店に出勤していました。
社内でも恐れられていたちょっとこわいすご腕の部長なので、
ほかにそういうなついていく社員は一人もいなかったかもしれません。

でも話してみるととても前向きで、熱意があり、
会社をどういう風に変革していきたいか、いろいろと話してくれました。


次回は ●池袋地下街から渋谷パルコの高級店に異動 です
読んでいただきありがとうございます♪