もうすぐ、次男・ジローのお誕生日です
先日、家へ帰って来たときに、一番欲しがっていた「肖像画のついた紙」をあげたので、お祝いは済んでいるのですが。。。
たとえ、それで彼女と楽しい時間を過ごすと聞いてもだな、何か心に残るものをって思うのが、親心ってものサ。
それでね、私の好きな本を紹介するよ
すこやかに おだやかに しなやかに/谷川俊太郎
全編で12編の詩と写真の本です。
私が「こんなふうに生きられたら」って、時々声に出して詠んでいる本です。
これから広い広い世界に漕ぎ出す君には
「すこやかに おだやかに しなやかに」は少々、違和感があるかも。
もっと、元気や勇気が出る、希望に燃える餞の言葉があるのにね。
「こころの色」 より
私がなにを思ってきたか
それがいまの私をつくっている
あなたがなにを考えてきたか
それがいまのあなたそのもの
私は子どもの頃~若い頃、とっても可愛げのない子でした。
いつも俯き加減で、不機嫌な顔をして、気難しい取っ付きにくい子でした。
もちろん、友達も少なかったです。
周りの人が、私がいると気配が変わるのを敏感に感じてました。
その度に、「本当の私は違うのに。本当は私だって優しい気持ちはあるのに」って思っていました。
本当の自分の姿で暮らしたい。
その為には、いまの自分を誰も知らない、遠い所へ行って暮らしたい。
そんな事も思っていました。
本当の自分って
顔や姿は鏡に映して、否が応でもそのものが見えてしまいます。
でも、心は見えない。
自分探しの旅とかいいますが、本当の自分って見つかる、見つけるものなのかなぁ~ってある時、ふと思ったのですよ。
本当の自分って、ひょっとしたら自分のなりたい自分なんじゃないかなってね。
優しい人になりたいと願えば、優しい人に近づくし、
忍耐強い人になりたいと思えば、そう近づく。
よく、自分は人に合わせてばかりで、自分がない。と悩む人がいるでしょ。
でも、そんなの当たり前の話で、人や場所によって洋服を選んで着てるのと同じこと。
人前で裸なのは、赤ちゃんだけです。
ジロー、あなたがいままで色々悩んだり考えたり、感動したり夢中になったり、それら全てが君です。
どんなふうに格好をつけても、どんなふうに装っても、君を作るのは君です。君にしか君は作れません。
とっても自由だけど、とっても責任も重大だと思いますよ。
「愛が消える」 より
あいつのせいにしていると
私はあいつに閉じこめられる
憎むほど憎しみはふくらんでいく
うらむほど愛は消えていく
ジロー、君はどちらかというと、失敗を他人のせいにしないよね。
それは、とってもいいことだと思うよ。
他人のせいにしていると、自分のことが見えなくなって、なかなかやり直しが出来ないし、成長も前に進むことも出来ないと母ちゃんは思っているよ。
但し、君は時として、自分を責め過ぎてしまうことがあるので気になります。
あと、他人のせいにしないジローだけど、一つだけ深く根に持っていること。
いつの日か、雪解けのように消えてなくなればいいなぁ~って思っています。
冬に咲くサクラがあるように
満月の夜に咲く花があるように。
君の花はいつどんな花が咲くか、種を植えた母ちゃんにもわかりません
でも、きっと綺麗な花が咲くと思うから、慌てず諦めずにちゃんと自分で自分にお水や養分を与えることを忘れないようにね。
21歳の君にたくさんの幸せがきますように祈っています