硝子戸の中でのひとりごと

日常の中のいろいろを
nyamisenjyuで
お送りします……

タイトルは漱石より拝借☆

椿山荘

2021-10-30 15:21:46 | 東京
初の椿山荘‼ の記録。

10月3日、予約していた日の前に緊急事態宣言が明けてホッと一息。

まずは山県有朋ゆかりの庭園。
いろいろ何でもありでちょっとおもしろかったです。


ロビーラウンジ「ル・ジャルダン」のイブニングハイティー。
三段に飾られたオードブル。
宣言明けで解禁になったというシャンパンも美味でした。

ものっすごく分厚いローストビーフ。
焼き加減が絶妙で素晴らしかったです。
ボリュームもすごかった。

とっても上品なモンブラン。
甘すぎず、しつこくなく、栗らしいコクがあって大満足。


椿山荘、よかったです。
機会があったらまた行きたいな。


運慶展と文学散歩

2017-11-23 22:37:41 | 東京
漱石山房記念館を訪ねた翌日。
早朝から上野の国立博物館へ向かいます。

まず立ち寄ったのは、なんかタイミング悪くて
ちゃんと見れていなかった、彰義隊の墓です。


歴史好き(というか幕末動乱期が好物な人)にとっては
彰義隊ってメジャーだと思うんだけど、
一般的にはどうなんでしょうね。
そういや、『合葬』って、映画になったんでしたっけ???
……まあいいや。

タイミング的に、「TOKYO数寄フェス」とやらの期間だったらしく、
寛永寺の山門「文殊楼」をモチーフとしたオブジェが。
朝日を浴びてきれいです。夜はライトアップしてたみたいですね。


そして、目的の、「運慶展」です。
ものすごく混雑するという前情報から、
国立博物館がオープンする1時間前には到着して並ぶことに。


いやしかし、並んだ甲斐ありました。寒かったけど!
一陣目で入れたから、ゆっくり見ていても余裕があるんですよね。
円城寺の大日如来に始まり、興福寺の無著世親、
関連の慶派で海住山寺の四天王……などなど、
うんうん!やっぱりそれがなくっちゃね!という内容。
鎌倉期の作風の説明に、長岳寺の仏像が出張してたのは意外でした。
栃木や神奈川のお寺のも新鮮だったなあ。


堪能した後は、田端へ。
田端文士村、初めて足を踏み入れました。

まずは企画展「芥川龍之介の結婚と生活」を。
おもしろかったけど……ホント、著名になってしまうと
いかにも若気の至り的なラブレターまで一言一句、
公表されちゃうんですねえ。見に行っといて言うなだけど。


ちなみに、ここで「田端散策マップ」というものが入手できるので
(文士村のリーフですね)、それをもとにぐるりと散策。
とはいえ、以下のような掲示があるのはほんの数か所で
実際の町の中にはほとんど目印などはないという(笑)


うーん、正直、実際のところはピンと来ないかも……なんて
思い始めたころに、おもしろいスポットに出遭いました。

赤紙仁王尊 東覚寺。
ひと目見て、そのインパクトに声出ました(笑)
  

どうも、もっと真っ赤なことも多いようですね。
調べたら、赤いかたまり状態のこともあるようで、
仁王尊の黒いボディが見えていたのはレア?なよう。

厄除けというか、病除けなんですね。
赤い紙を具合の悪い所に貼って身代わりになっていただく、と。
回復すると、草鞋をお供えするらしい。
すごい、おもしろい!
寺社好きのテンションがあがってしまいました。

さらに、興味深かった場所、もう一つ。
田端日枝神社です。祭神は大山昨神。
鳥居は一見して新しそうな山王鳥居。
本殿が石祠なんですね。明治時代に建造されたとか。
 

個人的な文学的チェックポイントとしては、大龍寺ですね。
正岡子規のお墓参り、してきました。



その後は、お茶の水に移動して、漱石散歩。
まずは、井上眼科。あの!井上眼科です(笑)


すぐ近くにあるのが、『それから』に登場するニコライ堂。


そこからうろうろ歩いて、旧錦華小学校。
漱石はここの第一期生。
飛び級で普通の人より早く卒業したらしいですが。


最後は、学士会館。
大学予備門は、この場所にあったんですね。




というわけで、漱石にはじまり、漱石に終わった2日間。
よく歩きました!





漱石山房記念館を訪ねて

2017-11-23 19:15:28 | 東京
新宿の漱石山房の跡地に漱石山房記念館ができて2カ月弱。
ようやく足を運ぶことができました。

寒波で12月の寒さという冷え込みの中、
地下鉄早稲田駅からこの「猫」に導かれ……


到着しました!こちらが記念館。
猫の墓などがある漱石公園に面し、胸像が据えられています。
 

記念館の中は、とても現代的。
順路を違えないように、ここでも「猫」が導いてくれます。
……「猫」多いな。やっぱり漱石といえば、なのね。

まず、大きな展示なのは、書斎の再現。
書棚だけではなく、机の周囲にぐるりと積み上げられている
書籍が目を引きます。
この書籍の背表紙は、東北大学の漱石文庫のものを
反映しているようです。流石に本格的。

そして、草稿、葉書や書簡、句が書かれた短冊、初版本。
そんなに混んでいるわけじゃないので、じっくり見られます。

図録が欲しかったのですが、まだできていないそうで、
それは次回に見送って、記念切手他を購入。
……私、記念切手ばっかり買ってる気が。

そして、屋内の併設カフェへ。
漱石も食べていたはずの空也もなかを頼みました。
紙コップも欲しかったけど、流石に持って帰るのはやめました(笑)



のんびり堪能してから、周辺の漱石スポットを散策。
生誕地に、夏目坂。
ちゃんと意識して行ったのは、学生時代以来です。
……生誕地の碑の背景、思いっきり「やよい軒」(笑)
まあね、そんなもんです。
 

そして近くにあるはずの誓閑寺へ。
ちょっと探しました。思いっきり民家の中なんですね。
『硝子戸の中』に出てくる「西閑寺」がここだそう。
梵鐘は当時のものだそうで、漱石が聞いたのはこの鐘の音なんですね。
残念ながら当然、音は聞けませんでしたが。
 


お次は、新宿歴史博物館へ。
初めて行った、というか、初めて知りました、この博物館。
目的は、「漱石と子規 -松山・東京 友情の足跡-」展です。


ここの展示もよかった!!
展示規模はこぢんまりなんだけど、漱石と子規のファンには
ストライクなんじゃないかな。
最後のVTRに、松山の子規記念館の館長さんが出てらして、
そのお話がなかなかグッときました。
TVで有名な俳句の先生も出ておられました。


この日はとりあえずここまでで、宿を取った両国へ。


しか~し!両国はいろいろスポットがあるんですよね。
まずは芥川龍之介。ここで育ったんですね~。
陽が陰ってきて、しかも、どれも碑だけなので、
だいぶキョロキョロ探しました。
  

そしてそして!これを見つけたかったのです。
江東義塾跡!
漱石が中村是公と同居しながら大学予備門時代に通っていたころ、
アルバイトをしていた私塾です。
探し回ってこの説明板のみですが、見つけられてよかった!


というわけで、この日は終了。
おまけは、江東義塾跡の近くの、吉良邸跡。
ま、普通の人はこちらのほうがメインかもですけどね。



翌日に続く……!





内務卿のお墓参りと上野周辺散策

2017-06-04 23:53:10 | 東京
ミュシャ展を見に行った翌日、5月14日。
この日は、紀尾井坂の変があった日です。
そう、大久保利通の命日。

東京にいるんだから行っとくか!と(同行者を巻き込んで)
青山の墓地へ。
ここへ足をのばすのは、初めてです。


写真は、お墓の前にあった碑のほうです。

実はすぐ手前に斎藤茂吉のお墓があったり、有名人のお墓が多すぎて
あちこち気になりましたが、下手すると墓地で一日つぶしそうだったので
そこそこにして、この日のお目当て、上野方面へ移動しました。

実はちゃんと行ったことなかった上野周辺。
まず足を止めたのが、正岡子規記念球場。
 

私、喜んで写真撮ってたんですが……
子規も今年、生誕150年なのですが、あんまり注目する人はないようで。
まあ、地元の人には普通のグラウンドなのかな?

そして初の東京国立博物館へ。
 

平成館の手前で、森鴎外が帝室博物館総長だった時の居室があったとの記載に遭遇。


さらに、すぐそばには、町田久成の像が。
まあ当然と言えば当然ですね。功労者ですし。


聞いてはいたけど、東京国立博物館って実に広いんですね。
本気で見てまわったら、まる1日は必要でしょう。
特別展を中心に見て回り、いったん日比谷へ。

日比谷へ行った目的は、羽二重団子。
漱石の「吾輩は猫である」に登場したり、子規が書き残していたり、
そういう意味でも有名なお店です。

 
想像していたより美味しかった……!(微妙に失礼な言い方ですね)
いや、本当に。羽二重団子の、団子そのものが美味しい。
なかなか満足でした。

そして、再度上野に戻り、今度は寛永寺へ。
というか、旧寛永寺の敷地が上野公園なんでしたっけ?

ま、ともかくも寛永寺。観光的な公開はあんまりされてないよう?ですね。
こちらはご霊廟の門。なかなか見事です。


そこから公園のほうへぐるりと歩いたわけですが……
途中で、立派な建物と、小泉八雲記念碑が。
国際子ども図書館だそうで、もともとは帝国図書館として
建てられたものなのだとか。
なるほど、ですが、この辺りって文学好きには天国ですね(笑)


そして、公園に戻り、上野東照宮へ。
すごい!金ぴか!想像以上でした(笑)
私、日光東照宮へはまだ行っていないのですが、もしかして
こんな感じなのかなあ、と思ったり。
 

ちなみに中にはお狸様を祀った祠があったり、いろいろ楽しめます。


動物園には入っていないので、旧寛永寺の五重塔は外から見て
写真だけパチリ。


そうして、公園内にある上の大仏へも。
「なかなかいろんな意味ですごい」と予告されてはいましたが、
うん。周辺も含めてすごかったです。
初めて行った私にとってはけっこうな不思議空間でした。




散策はこの辺りで終了し、帰阪前に東京駅の構内で、
同行者が見たことないと言っていたこれをチェックしに。

 

 


弾丸東京ツアーでしたが、なかなか充実でした。



ミュシャ展&どぜう鍋

2017-05-21 23:55:49 | 東京
先週の5月13日、14日は、東京への弾丸ツアー。
今回の最大の目的は、東京・国立新美術館へ「ミュシャ展」です。

初日・13日。
まずは、岡本太郎氏の「明日の神話」を見るために渋谷駅へ。
今さら感はありますが、実は見たことなかったんです。
関西にいると、なかなかうまいこと機会が作れないんですよね。


実物、すごかった。
ああいったテーマやイメージの作品って、わりとあるとは思うんですが、いや、すごい。
メッセージって、伝えるための技量が必要なんだって、心から思いました。

改めて、雨の中を移動して、国立新美術館へ。
いよいよ大本命・「ミュシャ展」です。

私がミュシャを知ったのは没後50年展。もはや大昔の学生時代です。
その時、ちらっと存在を紹介されていたのが、チェコ門外不出といわれた「スラヴ叙事詩」全20点でした。

以来、一度、「スラヴ叙事詩」を見にプラハへ行きたいと思いながら機会もなく、
果たして本当に見られるのかどうか……と思っていたところへの日本展です。
情報が入った瞬間から、絶対行く、と心に決めていました。

やはり人気で、到着したらすでに40分待ち。
しかし、意外と少ないな、とは思いました。

念願の「スラヴ叙事詩」は、会場へ入ってすぐ。
作品の規模とモノに対して、展示室が小さすぎる気はしましたが、それはやむなしか。

しかしまあ、表現が稚拙で申し訳ないですが、ミュシャってすごい。
あの人、本当にうまいんだよなあ。
装飾画はよく知られていると思うけど、あの油絵のすごさよ……!
細かい描写、写実性、物語性もだけど、光と影の使い方が何とも言えない。

今回こればっかりですが、本当に、絵画って実物見るべきですよね。

3室目、写真撮影OKになっていた部屋にあった19点目、
「ロシアの農奴制廃止」なんかは、クレムリンの宮殿前へ行きたい!と
心から思ってしまいました。


うーん、もう1回、今度はプラハで見たい。
やっぱり行きたいなあ、チェコ。

しかし、写真撮影OKだと、写真撮ったら次へ行く人が多くて。
おかげさまで人が溜まらないから、ゆったり見られたという。
喜んでいいのか何なのか(笑)

ちなみに、「スラブ叙事詩」以外の作品のほうへ入ると、
いきなり混んでいてびっくりしました。
同行者の妹曰く、「作品が細かいからだろう」と。
まあそんなもんか。

今回の展覧会では、現地読みの「ムハ」という呼び方をしていたのも
印象的でした。
「ミュシャ」はフランス語読みなんですね。
どうしてもそれで覚えちゃってますが。

でもって、物販がすさまじく段取り悪い混みかたしていたのだけが
ちょっと……だったのでした。
大きい美術館なんだから、もうちょっとなんとかならないのかな~。
と言いつつ、戦利品(笑)



さて、この日の。もう一つ目的が、どじょうでした。
お江戸浅草の名物ですが、なかなか食べる機会もなく。
1回食べてみよう!ということで、「駒形どぜう 本店」へ。

けっこう恐る恐るだったのですが、思った以上に美味しかった!
妹と2人で別々の定食を頼み、お鍋も柳川も蒲焼もどぜう汁も
ひと通り食べてみました。
なかなかの分量でしたが(笑)、どの料理もお味がよくて満足でした。


お店自体も風情たっぷり。
板状の机(?)がある座敷も魅力。
下足番さんがおられるお店なんて、あんまり行かないですもんね。