初めての妊娠&子育て

8歳差の姉弟を育てています。色々色々ありますが、子育ても仕事も結構楽しくやっています。

ちょっとだけ自分の話

2009年05月25日 | Weblog
先日のこと国立能楽堂に行って参りました。
目的は昨年末に会社の忘年会を欠席し、銀座で観た「至高の華」シリーズ
このタイトル『至高の華』とは、目に見えない華を求めて日々精進しようという理念からついたもの

今回の演目は、
狂言「文山賊」( 【出演】野村萬斎、高野和憲)と能「山姥」 (【出演】梅若玄祥、野村萬斎 ほか)
今回は時間の都合で狂言のみを観て帰らせてもらいました。
招待でなきゃこんなもったいないことできません

けっこう急に無理矢理行って来たのですが、その理由の一つが、国立能楽堂に足を踏み入れてみたかったこと
能楽堂の設計は大江宏。
日光東照宮の修理、および明治神宮宝物殿、神田明神を設計を手がけた建築家です。
建物自体にもとても興味があったのです。
こういう仕事に就かなければ一生足を踏み込むこともなかったかもしれないなぁと思いつつ色々見て来ました。

展示室もあり、今回は特別展の「能の意匠」展の期間(6月28日まで入場無料!)で名前だけ挙げると何じゃ?という品々が…
「白地と染地の稲妻斜め分けに枝垂桜菖蒲千鳥笹桜生垣朝顔蔦模様金摺箔入り木綿紅型単振袖」
「黄色地菖蒲に鶴文様紅型衣裳」
「石橋模様掛袱紗」
「鼠縮緬地鼓滝模様振袖」 
「浅葱紗綾地石橋模様小袖」
「波兎蒔絵手箱」他
まぁ江戸時代の衣装や蒔絵の文箱や印籠、子どものためのデザイン本など様々な物がありました。
いつの時代も子どもの物って親は手をかけるのね…。
蒔絵の文箱が美しい~

さて狂言「文山賊」(ふみやまだちと読みます)思い切りネタバラシをしますと…
「やれ、やれ!」「やるまいぞ、やるまいぞ!」というセリフと共に旅人を獲物にと、山々を駆ける山賊二人・・・
言葉の意味を違えて(それやってしまえ!と追いやれ!を勘違い)逃してしまい、仲違いをして果たし合いとなります。
命を懸けた果たし合いという最悪状態への場面展開の中でボケが入りまくります。
つかみ合いをしていても
「ちょっと待って!後ろはイバラだ!」「それは大変!倒れた時に痛いから大変!場所をずれよう!」
「ちょっと待て!後ろが崖だ!」「それは大変!危ないから後ろに戻ろう!」
万事がこんな感じで
もみ合う内に「誰も通らないなぁ今日は・・・」「誰にも知られずに死ぬのは“犬死”になっちゃうから、書き置きをしよう!」ということになり、相談しながら文章を書き始める。
自分たちのしたためた文面読み上げて行くうちに、(「後に残れる女房や、娘・子供の吠えんことを、思いやられて哀れなり…」等)感無量になった二人は仲直りをします。
この二人「果たし合いの必要はないね」から飛躍して→「命が助かった」
そこから「命が助かっちゃう程の僕達だから、絶対長生きだよね」「そうそう」「めでたいなあ、僕達」
と謡いながら幸せにそれぞれの家庭へと戻って行きます。

別の日に出張の合間に阿修羅展に行ってみたのですが・・・
確かに仏像素晴らしいです。
でも平日の朝イチだったのに入場の時点で20分待ち…
人が多すぎて押されたり横入りされたりとゆっくり見るゆとりもなくあまり印象に残らずに終わってしまいとても残念でした。(高齢の方のがマナーが悪い?
何かの折にきちんと見たいなぁと思います。