ミーターの大冒険 エピローグ 第4話 「アルカディアの精神」
あらすじ
アルカディアが81歳で亡くなった。彼女の知人のジスカルド・ハニスはアルカディアに感銘を受けていた。そこでミーターとオリンサスとの面倒をみると同時に、ミーターから彼女の遺言の全てを聞く。ハニスは、ミーターとともに彼女の遺志を継ぐことを決意する。それは銀河復興を成し遂げることであり、危険で無謀にみえる挑戦でもあるのだが。
ミーターは、ハニスの人柄に感銘を受け、彼の並々ならぬ過去の業績を知る。
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ハニス 驚いたな、ミーター君!ここの大ラベンダー畑の中央の見晴らしの丘全体がスライドしてラベンダー畑を少しも傷つけずに、その地下が大格納庫だとは!垂直上下機能のタンカー宇宙船だったら、充分の空間だね!ここまでアルカディアさんは用意周到だとは、驚くべき行動力だ。恐れ入る。
ミーター ハニスさん。彼女のこと、そこまでよくご理解下さり、感謝です。あなたは恐らく今、この銀河でいちばんのアルカディア理解者ですね!僕を除けばねぇ!
俺は、ベリス岬の洞窟で発見した消失していた所謂「ガール文書」をアルカディアさんに届けた際、アルカディアさんにジャーナリズムのホントの意味を聞いたことがある。彼女はこの俺に丁寧に語ってくれた。
「ハニスさん、よく聞いてね。私は祖母ベイタの生涯を丹念に調べてみました。この宇宙、銀河の謎の答えをね。あなたは信頼できる人物ですね。窓辺にヘディキウム(ジンジャーの一種、「花縮砂」)を置いている理由をご説明すればいいわねぇ。そして無意味(薬用にも食用にもならないと思われていたものに真の意味)だと思われたものを意味のあるものに変えられる能力があるのでしょう。素晴らしいわ!ジンジャーの花ことばのようですね! 予知とは、ひらめきとひらめきを結びつけることよ。すべては、意味に集中することが大切です。そこから太古の知恵の『大量行動の原則』に従って果敢に挑戦するしかないわね。結果・答えはそこから自ずと現れるのよ!そして人間は、本来、弱いということを意識することも忘れずに。」
『鶸』も『花縮砂』も同じ意味だと、教えてくれたんだ。
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