New Yorkのジャズピアニスト、クニ三上(Kuni Mikami)のブログ

ツアーの様子を中心にお伝えしています。

ペンション編・穂高「リゾート・イン・グリーンベル」

2009-07-18 10:07:00 | 宿泊施設
長野県安積野市穂高「リゾート・イン・グリーンベル」(残念ながら写真が無い)


 ここの懐石風創作料理が実においしい。最後にふくよかな芳香の抹茶あるいは煎茶が出ると申し分ないのだが、並みのコーヒーでは折角の料理の締めくくりには惜しい。

 朝早く眼が覚めて別荘の多いこの周辺を散策すると、心身ともに清まるような朝霧と緑の香りに包まれて、普通の民家の一角が「山の絵の美術館」になっていたり、と面白い発見もある。

 入り口の階段はおしゃれだが重いスーツケースがあると大変である。



旅館編・須崎「柳屋旅館」

2009-07-17 10:04:00 | 宿泊施設
 ビジネスホテルと旅館との違いは、その歴史にある、とも言えよう。その土地に代々続く・・という冠がついている旅籠も多い。お遍路さんの通り道に面したこの旅館もそうだった。

高知県須崎市「柳屋旅館」

 120年以上に渡って宿屋をしているこの旅館、庭には樹齢100年以上のサボテンが樹木のようにそびえたっている。そのサボテンの頭は10mくらい上の二階の廊下にまでも達している。
 
 二階の四部屋全部が四人連れだった我々で埋まってしまって、貸切状態である。今夜は離れに沖縄からの宿泊客がいるだけだそうだ。

 トイレと風呂は一階なのだが天井が低い(のは、館内で刀が振り回せないように配慮されていると歴史物の好きな長谷川さんは言う)ので二階の寝間への行き来が楽だった。天井が低いから階段も短い。

 朝ごはんの魚がめちゃうまい。古い旅館の土間に格好よい白いバイクが置かれていた、息子さんが乗る。周囲の道筋も昔の名残りが見られ、向かいのお寺はお遍路さんの巡礼先の一つで、旅館もその人達に利用されている。時代劇を始め各種のテレビのロケにも使われると言う。

宿代:5500円(朝食付き)






息子さんのバイク


樹齢100年以上というサボテン


ちょうちん入れ


柳屋旅館の親子



民宿編・高知「はこば」

2009-07-16 11:50:00 | 宿泊施設
 「民宿」という表示はフーテンの寅さんみたいな行商の人達が泊まっている小さな宿という感じがするが、しゃれた宿泊施設に泊まり慣れた女性なども相手とする現代の民宿は、なかなかどうして素敵なところも多い。


高知県高岡郡四万十町「はこば」

 農家民宿に力を入れている高知県内四万十川支流の中津川のほとり、木造ロッジ風の建物である。
 
 自宅で採れた野菜類を腕の立つ奥様(村会議員との事!)が料理してくれる、そのおいしく新鮮なこと。沢蟹の可愛い姿揚げは、光沢も良くて小さく精巧な工芸品のようである。
 
 食後は蛍狩りという趣向で真っ暗な川面に点々と飛び交う微灯に酔いしれる。農家の畑の真ん中にあるから静かだ、蛙の合唱と一緒に自然に眠れる。


部屋の中


いろりでの食事


工芸品のような沢蟹の姿揚げ



料理全てが見た目も美しく、美味なのである。


炭にしたかぼちゃ

名物女将「おぼない荘」

2009-07-15 10:40:00 | 宿泊施設
 旅館は「女将(おかみ)さん」が一切をきりまわす、という風習は一体、いつごろからの事なのだろうか?

 旅の雑誌などでも旅館が紹介される場合には笑顔の女将さんが建物の入り口と一緒に写真に納まっている。実際に旅館に着くと出迎えてくれるのは、やはり女将さんである。不景気で利用客の少ない昨今なら「ご主人は外に働きに出ているのかもね」と思えるのだが。

 「名物女将」という存在も少なくないようだ。お話好きで世話好きで良く気がつく女将さんの御主人は着物姿で帳場にデンと座っているのかと思いきや、調理場で裏方にまわっていたりする。

 このような名物女性はその旅館に生まれついたものなのか?はたまた、良く出来た娘だ、というわけで近郷から望まれて嫁いで来た者なのか。


岩手県二戸市金田一温泉「おぼない荘」
 とにかく大きな旅館であるが、観光温泉ホテルとは大きく違うのは、名物女将(ウグイスのように良い声とここの温泉の効能を現したようなつやのあるお顔の持ち主)の趣味が館内に溢れている点だろう。

 ロビーには大きな白いライオンとトラの剥製が飾られ、食堂には天皇陛下が外訪先で使われたものと同じテーブルセット(重たい!)がある。とにかく色々なものがあり、外には月見のテラスや床が一部ガラスで足元に庭が見える2階小部屋もある。各部屋に備えられたお茶は身体に良い穀物茶であるし、実家が魚屋さんというわけで煮干でとった味噌汁の絶妙な味わい!

 そして一見の価値有りなのが床に木造の渡り廊下トイレのある川の流れるトイレである(館内には幾つも設置されているのに風呂、トイレは部屋には無い)。


ロビーの剥製たち


天皇陛下が使われたものと同じタイのテーブル


「女性はスカートで座ってください」と女将


川の流れるトイレ


トイレ内部


おぼない荘の温泉


笑える宿泊施設第2位

2009-07-13 09:07:00 | 宿泊施設
高知県香南市「海辺の果樹園」

 中庭には青い屋外プールや教会がある海辺のリゾート。坂本龍馬もこの海を見て、海援隊を思いついたのかな、と長谷川さんが感慨深げに言う。

 今回、泊まったのはVIP用の大きな部屋で四人までグループでの宿泊が可能だ。近くにはコンビニがないから、夜になって空腹でもどうしようもない、部屋にはキッチンがあるが食器や包丁を持参する必要がある。

 大浴場は入り口から誰もいない娯楽室を通って風呂場までが随分と遠い、お湯は塩素の臭いが強い。別名「塩素風呂」かも?湯船の底には直径10Cmほどの丸い石が八分程度、みっしりでなく敷き詰められている石の上を歩くのは痛い事をここの経営者は判っているのだろうか?湯量を節約するためにこの石で水かさを増しているわけではあるまい。着替えの場所は蒸し暑いし、女性用の髪を乾かすコーナーは照明も暗い。部屋の掛布団カバーはすぐ外れる。全体に何かがぬけている印象を与えるホテルだ。

 部屋の風呂場からは大きなガラス窓を通して外の景色が見えるが、ガラスの下のほうは曇っているし、湯船に身体を沈めたらもう外が見えない。80年代だったら最新モデルといわれた、であろうウォシュレット、今は使えないジャグジなど、設備の維持に手をかけられないんだね・・・。

 VIPの部屋なのにエレベーターから一番遠い、50mはあるがベル・ボーイがバッグを運んでくれるわけでもない。随分と笑えるホテルだ。


VIPルーム


一見見晴らしの良い部屋の風呂


プール