New Yorkのジャズピアニスト、クニ三上(Kuni Mikami)のブログ

ツアーの様子を中心にお伝えしています。

笑える宿泊施設第1位

2009-07-12 15:00:00 | 宿泊施設
 サービスがどうのこうのというレベルを超えて、肩をすくめて笑うしかないよね、の少しずれ気味のホテルを私は「笑える宿泊施設」とよんでいる。

第1位 東京・湯島プラザホテル 

 大都会・東京の真ん中、湯島にある戦後のこの巨大な残滓(ざんし)!壊すのにはお金がかかり過ぎるし、モダン化するのも今さら難しい、という印象だ。何しろ最上階の回る展望台までが区切られて部屋として使われている、というから一体どんな形状の部屋なのかが気になる、丸ごとのケーキを八等分した感じかな?でも見せてもらえなかった。

 部屋の種類は洋式と和式がある。洋式は元事務所みたいな殺風景な部屋だったので和式にすると、その部屋は、高校時代に数学のテストで面積を出さねばならなかったような、ひしげた二等辺三角形である。部屋は四角いという概念が、なんと通俗的だったことか、と泊り客に反省を促す変形の部屋である。

 十畳ほどの部屋が2つ、そこにサウナ部屋まで設置されているが、スイッチを入れると火災が発生しそうで困惑する。5m四方のお風呂はタイル張りで足に冷たい。爪先立ちで湯船まで到達せねばならない。

 ここは東京オリンピックの時代あたりに流行った「連れ込み」ホテルだったに違いない。当時なら豪華な設備も今では古びていてわびしい。

 何と!この部屋の中に池がある!しかも水が張っておらず、本来なら水流がそこを囲んで風情を感じさせるであろう小石にはうっすらと埃(ほこり)が被っている。池の端の方は部屋の隅で、そこは照明も届かず薄暗いので密林探検隊の心持がするがわ、ざわざ汚れ具合を調べに行くのは止めにする。

 大きな布団に横たわると、見上げる天井は茶色い染みだらけである、これは決定的にマズイ。とりわけ男が上の場合が多いから随分と致命的なマイナスの印象が残るであろう。だからもっぱら国外からの留学生が長期滞在する宿として使われていたのだが、2006年に解体!との情報、残念。




部屋の中にある池。実際は壁に沿うようにもっと池があったのでした。


湯島プラザホテル外観



旅館

2009-07-11 14:45:00 | 宿泊施設
 日本全国各地をツアーで廻り、多くの旅館、ホテルに泊まった。素敵な旅館、笑える施設、許せないホテル、等々少しずつ書き留めた宿泊施設特集です。時々更新していきます。 

 「旅館」は畳敷きでトイレ・浴室が付いていない場合が多い。これは演奏で汗をかくミュージシャンには少々困るのだが、大浴場が開いている時間ならOKである。寝るのは布団であり、薄いのは背中が痛くなるが通常、押入れにもう一組くらいあるから敷き布団を重ねればよい。
 
 夜と朝ごはん(干物は必ず出てくる)が付いての料金の場合は演奏旅行だと到着時間が遅くなって会場に直接入り、演奏してからのチェックインで夜中になることもあり、晩御飯は食べ損ねる。大体、出てくる量も品数も多いので食べきれない。おかずを選択制にすると無駄が少ない、と思うのだが。
 
 ホテルに慣れると入り口で靴からスリッパに履き替える旅館の形式には面食らう。部屋にタオルも歯ブラシも置いてなくて別販売なのに、浴場では1日中、お湯が沸いているという「?」の節約型旅館もある。

 旅館にはエレベーターがないという最大の難点がある。演奏ツアー中は重たい大きなスーツケースがあるから困る。