大分発のブログ

由布・鶴見やくじゅうをメインにした野鳥や山野草、県内四季折々の風景などアウトドア写真のブログです。 

九重の温泉その2

2020-07-06 17:49:00 | 大分の温泉めぐり
■九重・壁湯天然洞窟温泉


 約300年前に川を仕切り、浴槽にしたといわれる天然の露天風呂。
 頭上の岩からはポタポタと水がしたたり落ち足元にはゴロンとした丸い川石の感触。奥のほうはけっこう深く胸のあたりまでつかりますがうまい具合に座れる石があります。


 野趣あふれたいい雰囲気の天然の露天風呂です。夏は最高だと思います。秋から先の季節は湯から出ると冷たい風が吹きつけてくるので寒くて震え上がります。


   入浴料:300円

 壁湯共同浴場

 壁湯天然洞窟温泉のすぐ近くにある共同浴場。半洞窟風呂の造りで足元から湯が湧き出てきます。こちらは浅いので寝そべることができますがコンクリートの高い壁が視界をさえぎるのが残念。


    入湯料:200円

 仙洞の滝


 壁湯温泉の上流約200メートルにある落差8メートル、幅25メートルの滝。 仙女伝説があります。

■九重・川底温泉(かわそこおんせん)

 江戸時代末期の安政3年(1856年)に、当時の庄屋が川底に石を敷き詰め湯小屋を建てて温泉を開業したのが始まりです。その後、経営者が替わるたびに屋号が改められ、建物が増築・改築されましたが、混浴の大浴場だけは江戸時代からのものだということです。


 引き戸を開けて入ると、3つの湯船が縦に並んでいる混浴の大浴場があります。
 手前のほうはかなり薄暗いのですが、その暗さがこの温泉によくマッチしてその歴史の古さを感じさせてくれます。
       2011.10.16
   
 2016年7月15日にリニューアルオープンしたとのこと。






 以前は混浴露天風呂でしたが、中央に高い仕切りができて男女別に分けられました。

 以前を知る人たちには風情がなくなったと不評のようです。 
    入浴料:500円

■九重・筋湯温泉

「筋湯」というこの名の由来は、白壁造りでどっしりと建てられた共同浴場「うたせ大浴場」の湯にあります。


 もうもうと湯気の立つ向こうには18本の打たせ湯が並んでいて約2mの高さにある壁から熱い湯が大きな音を響かせて滝のように勢いよく落ちています。


 打たせ湯の目の前には20~30人ぐらいは浸かれる広い湯舟があり、ここで休んで二度三度と滝に打たれます。
 このうたせ湯は“筋肉をほぐす湯”として、肩こりなどの“筋の病に効く”ということから「筋湯」と呼ばれています。これはなかなか効き目のありそうな痛し気持ちいい湯です…五十肩の時に来ればよかった。

 入湯料:温泉メダル(300円)

 共同浴場「岩ん湯」
 轟音とどろく「うたせ大浴場」を出るとすぐ近くにはひっそり静かな露天「岩ん湯」と内湯「薬師湯」とがあります。日替わりで男湯と女湯が入れ替わりです。 


「岩ん湯」は筋湯に4つある共同浴場のなかで唯一の露天風呂です。二筋の打たせ湯がありますが、大浴場のと比べるとまるで子供だまし。

   

   入湯料:300円


 筋湯温泉の近くにある九重森林公園スキー場。大分県で唯一、九州エリア最大級のスキー場で、最長滑走距離1800m、総延長2500mの滑りが味わえるそうです。


  九重町 15/3/25

■九重・宝泉寺温泉

日本最大の石櫃(いしびつ)のある山の中の静かな宝泉寺温泉。今から1000年ほど前に空也上人が訪れ、上人が杖を突き刺した場所から温泉が湧きだしたのだそうです。以前は「宝泉寺」というお寺があったそうですが、現在はお寺は残っていません。その宝泉寺で湯船として使われていたという「石櫃(棺桶)」が残っているのが、共同露天風呂の「石櫃の湯」です。川を渡った静かな場所に露天風呂があります。(現在は足湯)


 川を渡ろうにも橋の入口に門があり鍵がかけられていて入れません。門に張り紙があり鍵は歩いて5分ほどの酒屋さんにあるとのことなので、そこで鍵を借りて入ります。50分貸し切りで1000円です。


 湯は無色透明でちょうどいいかげん。静かな自然の中で石を枕に寝そべり、この地の歴史に思いをはせながら、ゆったりと湯に浸かります。(現在は足湯のみ)

 * 空也(くうや)上人は、平安時代中期の僧。天台宗空也派の祖。阿弥陀聖(あみだひじり)、市聖(いちのひじり)、市上人と称される。民間における浄土教の先駆者で鎌倉時代の一遍上人に多大な影響を与えた人物です。

 若い頃から在俗の修行者として諸国を廻り、南無阿弥陀仏の名号を唱えながら道路・橋・寺などを造り、社会事業を行い、貴賤(きせん)を問わず幅広い帰依者を得ました。

■九重・龍門の滝温泉

夏の滝すべりで有名な「龍門の滝」の駐車場の周囲に数軒の土産物屋や食事処が建ち並んでいます。手前が立ち寄り湯のある「龍門滝乃湯」です。


 温泉と紅葉のセットで訪れてみましたがやはりというか、今年の紅葉はよくありません。それで紅葉はあきらめ「滝の湯」に寄ってみました。


 土産店のほうに受け付けがあるので、「入れますか」と尋ねると、ご主人が出て来て「今から湯をためるので2~30分待ってくれ」とのこと。

 どうしょうかと思ったけれど入ることに決め、時間つぶしをかねてお蕎麦を注文し黒光りする部屋へ。


 お風呂は旅館の雰囲気そのままの民芸調の造りです。窓を開けると木々の緑が軽やかで内側の黒光りするどっしりとした落ち着きと対象的にさわやかな開放感を感じさせてくれます。


 昭和50年代前半にボーリングされた温泉で地下500mより湧出する弱アルカリ単純泉。浴槽の真ん中あたりの湯が盛り上がり、時にはゴボゴボと噴き出てきます。


 何と言っても一番よかったのはお湯の新鮮さ。


龍門の滝の滝滑り







九重の温泉その1

2020-07-06 17:47:00 | 大分の温泉めぐり
九重・筌ノ口温泉(うけのくちおんせん)


 飯田高原の小さな集落にある共同浴場。平成5年に建て直された新しくて立派な建物。


 中に入るとそこには黄土色のお湯を満々とたたえたまるで大きな船のようにでっかい湯船がどーんと鎮座しています。

そしてこんなに大きいのに端からはお湯がどんどん豪快にあふれ出ています。


   入湯料:200円

温泉の横を流れる鳴子川。


 川の下流の渓谷の断崖絶壁に九重″夢″大吊橋が架かっています。


 北方入り口からの吊り橋。オープンが2006年


 標高777m 長さ390m、川床からの高さ173mの日本一の規模を誇る大吊橋。



炭酸泉・山里の湯



 以前は筌の口のような泉質だったが、しばらく休んでいて、再開したら炭酸泉になっていた・・・

 九重“夢”大吊橋の入口の近くに平成9年にオープンした九重“夢”炭酸温泉。

 内湯のドアをあけると、赤茶けた床が目に飛び込んできます。浴槽は大小二つに分かれ、小さなほうはニ人入れるくらい大きで、浸かるとすぐに体が炭酸の泡まみれになります。壁際にある鉄管からは炭酸がシューと音を立てて出ていて白い小さな気泡がお湯に溶け込んでいます。
 大きな浴槽でも四人入れるくらいの広さで、先客が一人、わたしの後すぐに三人が入りましたので、やや窮屈。撮影もままならないので出直しです。



    入浴料金:500円


九重・馬子草温泉「きづな」
(まごそおんせん・きづな)

露天風呂からは、飯田高原越しに三俣山、硫黄山などの九重連山が一望できます。


 近くの筌ノ口の共同浴場はすごく熱くてすぐに退却しましたがこちらはややぬるめなので展望を楽しみながらゆったりした時を過ごせます。内湯は適温。全掛け流しの、黄濁色なので体ぜんたいがお湯に包まれます。


 やわらかな光が窓からさし込みお湯は心を落ち着かせるほんのりと緑がかった黄色い濁湯。湯は元々は無色ですが多く含まれた鉄分が空気にふれて酸化するとこのような色に変わるそうです。


   入湯料:500円


九重・牧の戸温泉

 古くは猿渡り地獄と呼ばれ、温泉が自噴していたそう。現在は九重観光ホテルの自家用地熱発電所。


 牧ノ戸温泉といっても温泉施設は九重観光ホテルのみ。その露天風呂は湯の花がいっぱい浮遊していました。


     入湯料:500円

 牧ノ戸キャンプ場

 観光ホテルに隣接するキャンプ場。こんな所にキャンプ場があるとは知らなかった。正面に三俣山と硫黄山の噴煙、それと星生山の見えるロケーションのいい広場がありました。



九重・寒の地獄
くじゅう長者原にある恐ろしげな名前の「寒の地獄(かんのじごく)」


 大きな浴槽はあたたかな互久楽湯(ごくらくゆ)隣にあるのは鳥肌のたつミニ寒の地獄。この地獄と極楽をを行ったり来たりするのがこの温泉にやって来た人の作法です。


 まず手を入れ温度を確かめます。つぎに足先だけそっとつけてみます。冷たいけれど何とか入れそうです。つぎは浴槽の中に入り膝うえまで浸かります。何とか大丈夫そうです。!!
―その10秒後、とび出ていました。

 一度出てしばらくして再度挑戦するもやはり同じ、この冷たい鉱泉に肩まで浸かる人がいるとは…恐ろし。


     入湯料:700円


 奥の方にある寒の地獄
 (7月―9月限定)


 硫化水素泉 源泉温度14℃
井戸水の温度と同じレベルでとにかく冷たい。古くは「冷泉行進曲」なる歌を歌いながら入ったそうです。混浴のため水着や下着を着用。

 隣にはストーブをたいた暖房室があり冷泉と暖房室を往復するのが伝統の入浴法。
   

 「寒の地獄」とは源泉温度14度という超冷たい冷泉で、九重に来たなら一度は入りたい秘湯。

  入湯料 1時間:700円