稲川淳二 真夜中のタクシー(プレイステーション)
2002年4月15日掲載、句読点を修正
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「大幽霊屋敷 ~浜村淳の実話怪談~」「稲川淳二 恐怖の屋敷」に続くヴィジットの怪談シリーズ第3弾が「稲川淳二 真夜中のタクシー」です。プレイヤーはタクシーの運転手です。閉鎖された車内、真夜中の田舎道を高速で走るタクシーの運転手は逃げ場がありません。乗せる客はなぜか皆、勝手に怪談を始めます。そして怪談を聞き終わった運転手はどうなるのか・・・。
前2作は「聞かせるための怪談」であったのですが、今作は何か雰囲気が違います。怪談の内容を示すグラフィックは小さいものですし、ミラーに映る語り手も小さくてよく見えません。車の走行音が意外に大きくて、ところどころ怪談が聞き取れない部分もあります。夜の街の明かりをぼーっと目で追っているうちに、話が先に進んでいたりします。
このように怪談に集中させない要素が多くあるのですが、逆にそれらが全て恐ろしく感じさせるのです! 「え?今なんて言った?」と思っても、話は容赦なく進みます。怪談が恐ろしいという以上に、無理やり怪談を聞かされる状況が恐ろしいです。「さあ、聞くぞ!」ではなく「あんまり聞きたくないなあ」ぐらいのテンションがぴったりでしょう。これは「聞き流す怪談」という新しいジャンル、と言ったら言い過ぎでしょうか。
最近のホラーゲームは具体的すぎる表現が目立ちますが、襲ってくるゾンビは大して恐いものではありません。むしろ、襲ってこないタクシーの客の方が恐ろしいことがわかりました。今のゲームのアンチテーゼのようなこの作品、全てのものを同時に感じ取ることができれば、他に類を見ない恐怖を楽しむことができるでしょう。
2002年4月15日掲載、句読点を修正
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「大幽霊屋敷 ~浜村淳の実話怪談~」「稲川淳二 恐怖の屋敷」に続くヴィジットの怪談シリーズ第3弾が「稲川淳二 真夜中のタクシー」です。プレイヤーはタクシーの運転手です。閉鎖された車内、真夜中の田舎道を高速で走るタクシーの運転手は逃げ場がありません。乗せる客はなぜか皆、勝手に怪談を始めます。そして怪談を聞き終わった運転手はどうなるのか・・・。
前2作は「聞かせるための怪談」であったのですが、今作は何か雰囲気が違います。怪談の内容を示すグラフィックは小さいものですし、ミラーに映る語り手も小さくてよく見えません。車の走行音が意外に大きくて、ところどころ怪談が聞き取れない部分もあります。夜の街の明かりをぼーっと目で追っているうちに、話が先に進んでいたりします。
このように怪談に集中させない要素が多くあるのですが、逆にそれらが全て恐ろしく感じさせるのです! 「え?今なんて言った?」と思っても、話は容赦なく進みます。怪談が恐ろしいという以上に、無理やり怪談を聞かされる状況が恐ろしいです。「さあ、聞くぞ!」ではなく「あんまり聞きたくないなあ」ぐらいのテンションがぴったりでしょう。これは「聞き流す怪談」という新しいジャンル、と言ったら言い過ぎでしょうか。
最近のホラーゲームは具体的すぎる表現が目立ちますが、襲ってくるゾンビは大して恐いものではありません。むしろ、襲ってこないタクシーの客の方が恐ろしいことがわかりました。今のゲームのアンチテーゼのようなこの作品、全てのものを同時に感じ取ることができれば、他に類を見ない恐怖を楽しむことができるでしょう。
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