自信がつくと２

金曜日の授業は、文化祭模擬店の試食会。
担任の発案で、各クラスが相互に見学もＯＫになったらしい。
でも、からっぽにするわけにはいかないので、半分ぐらいは残るはずだったのだが・・・

模擬店の優勝クラスには3万円の賞金が出る。

隣のＨ先生は例年の常勝クラスの担任だ。
ここ数年、3部門独占だそう。
一方プンの担任は去年入ったばかりの先生で、クラスも劣等生ばかりのよう。
成績順にクラス編成していませんという建前らしいが、集合写真を見ると学生の見た目は差が歴然としている。

文化祭の模擬店を作り上げていく授業は、1年後期の目玉授業…ではなく、ま、適当にやればいいって担任は期の初めに言ってたらしい。
それがどういうわけか、先々週あたりから目が血走るほど力が入ってきたのだという。

そんなときだった。

試食会でみなが互いに行き来するはずだったのに隣の常勝クラスには人がほとんど残らず、
プンのクラスになだれ込んできたのだと。
授業ボイコット状態になってしまったらしい。
Ｈ先生は怒り心頭。
なぜか部屋を暗くして、腕組みして入り口をにらみつけている。
残った数名の学生も、入り口近くに席を移し、ひそひそと会議らしきことをして時間をかせぐ。

そんないやな雰囲気のところに、プンはドアをあけて入ろうとしたところ、皆が凍りつき、
目でやめたほうがいいというサインを送ったのだと。