南方単車亭日乗

奄美大島にIターンした中年単車乗りが、てげてげに綴ります。
はじめての方は、最初に《ごあいさつ》をお読みください。

生態系への重大な脅威?

2007年05月20日 01時06分23秒 | お知らせ・宣伝
似合わないのはじゅうじゅう承知の上で、ちょっとマジメな話をしましょうか。
多少、肩の凝る話になるかもしれませんが、最後まで、できればコメント(いろいろな意見をお待ちしています)までお付き合いください。

奄美市(旧・名瀬市)と龍郷町の境い目あたりに《倍又》という小さな集落があります。
行政区分は龍郷町戸口(とぐち)で、住所としては字(あざ)になるようです。
その倍又では、現在、防災工事の一環として林道の開削工事が行われているのですが、その林道のすぐ脇に砂防ダムが築かれています。
この砂防ダムの手前までは、当BLOGの《奄美のフツーの生き物たち》の写真を撮るために何度か訪れているのですが、昨日、久しぶりに行ってみたところ、砂防ダムが作った池にたくさんの鯉を見つけてしまいました。



画像からは判り難いかとも思いますが、大きく見える個体は推定で全長80cm前後、横に小さく見える固体でも30cm以上はあるようです。



いちばん多く見えたものがこちら程度のサイズの個体で、近くに浮かぶ落ち葉(葉の中心部の長さで10cm弱でしょうか)からみて、60cmほどのサイズがあるようです。
このくらいのやつらが岸辺からアバウトに数えて15尾ほど。
濁った水中に見えないのや砂防ダムの壁面近くにいるだろうというのを推測すれば、30尾ほどが泳ぎ回っているようです。

なんでこんな話を持ち出すかというと、鯉というのは『口に入るものならたいていなんでも食べるほどの悪食』(Wikipedia コイより引用)で、近年では『生物多様性の観点からすれば、もともとコイがいない水域にコイを放流するのは有害』(引用・同上)という認識が、環境問題の専門家から提議されているのだそうです。

昨年の夏、この倍又の砂防ダム付近で、リュウキュウアカガエルを見つけ、撮影しました。


リュウキュウアカガエル

リュウキュウアカガエルは、砂防ダム内よりは流れ込む沢や付近の水溜りなどに産卵するもののようですが、オタマジャクシの状態で砂防ダム内まで入り込めば、かなりの確率でコイに捕食されてしまうのではないでしょうか。
また他にもテナガエビ等がコイの捕食対象として考えられるでしょう。
砂防ダムが築かれた川には小さな沢がたくさん流れ込み、両生類や水棲の昆虫にとってたいへん好適な環境であると思われます。
小さなダムの僅かなコイではありますが、このまま放置していいのでしょうか?

蛇足1 リュウキュウアカガエルは、環境省のレッドリストに《準絶滅危惧》として掲載されています。
蛇足2 倍又砂防ダム付近へは、普通乗用車では行けないと思います。また、クロカン4WD車では、袋小路でUターンが困難と思われます。

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コメント (6)
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