【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第83回
「花は半開(はんかい)を看(み)、酒は微酔(びすい)に飲む」(菜根譚)
花を観賞するなら五分咲きのころ
酒を飲むならホロ酔い加減のあたりで やめておくといいという言葉である。
酔っぱらって、ぐでんぐでんになるほど飲むなよ という教訓である。
これは、自分も酒が入るとついつい調子に乗ってしまうところがあり(苦笑)、
今までも人様や家族に 迷惑をかけたことがありましたので、
自分自身の戒めのために今回書いております(反省)。
例えば、結婚したてのころ、会社勤めをしていましたが、
当時の上司や先輩を飲みに行って、マッコリを飲んでついつい飲み過ぎてしまい、
電車で降りるべき駅を乗り過ごしてしまい、
気が付いたら、全く知らない場所にいて、何度か妻に車で迎えに来てもらったことがありました。。。
(今でも、家族にネタで話されて、笑い話になっていますが、、、、)
このくだりで、次のようにも書き記されています。
「盈満(えいまん)を履(ふ)むものは、よろしくこれを思うべし」
満ち足りた境遇にある人は、このことを良く肝に銘じて考えて欲しいということです。
花の見方や、酒の飲み方を語りながらも、人生の所作を説いているのが、
この菜根譚の深さであり、優しさを感じます。
ついつい、満ち足りた境遇の時は、謙虚さを失い傲慢になりやすいので、
気を付けていかないといけない ということで、
そういうときこそ、初心を思い出して行うことが大切なんでしょうね。
参考文献
『中国古典一日一言』 守屋洋著 PHP研究所