【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第161回
『お天道さま』(仏教)
昔から、おばあちゃんに「お天道(てんとう)さまがみているよ」と
悪い事をすると、怒られたのをよく覚えています。
いつからか、自分の中ではお天道さまにみられているからというこ
どこか意識するようになり、常に見守ってくれている存在でもあり
自然とお天道さまに感謝するようになっていました。
もともと、この「お天道さま」は、仏教の教えである、
「六道(ろ
最上位にあたるのが天道(てんどう)といわれ、
天人が住む場所ということで、「
天道の他に、地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人間道の五つがあ
この世の中で、我々も常に自分自身の在り方や、気持ち次第で、
常
今日は、この六つの世界を簡単に説明していきましょう。
1、地獄界・・・何でも悪い事は、すべて人の責任にする世界です
お互いに鬼のような顔をしてののしりあっている世界です。
2、餓鬼界・・・常にいくらあっても欲しいと、欲求不
3、畜生界・・・強いものが勝ち、弱肉強食の世界で、
他人が迷惑
4、修羅界・・・常に争いが絶えなく、他人に負けまいと闘ってい
5、人間界・・・我々人間さまの世界で、苦しみや悩みの多い中で
助け合って、御縁ある人と仲良くやっていきたいと思います。
6、天上界(天道)・・・やることなすことすべてうまくいって、
有頂天(天上界のてっぺんにいる人)にいる世界。でも、この天上
五衰(ごすい)の悲しみを持っているともいわれ、調子は乗っては
*五衰の苦しみ
1)羽衣がよごれる、2)頭上の花がしぼむ3)体が臭くなる4)
5)自分の居場所が楽しくなくなる
だからこそ、常に心の状態をととのえて、
感謝の祈りの生活を日々
参考図書
『空海感動の人生学』 大栗道榮著 中経出版社(現KADOKAWA)
諏訪大社