【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第76回
「湯道♨」
今回は、少し東洋思想の言葉から離れながらも、
本質的に「湯」についての在り方を 道としての文化にまで高め
提唱された 小山薫堂さんが 脚本家として関わられた
映画「湯道」を観た感想も含めて、書いてみたいと思います。
熊本県PRキャラクター「くまモン」の生みの親でもあり、
放送作家であり、脚本家の小山薫堂さんですが、最上の癒しは、湯に浸かることだそうです。
小山さんは 湯に浸かるという体験を、日本が世界に誇る、類まれな“入浴”という生活文化を突き詰めたら、
ひとつの 様式美になる と思いつき、
ご縁のあった京都・大徳寺真珠庵 第27世住職の山田宗正さんの助けを得て、
2015年に「湯道」を拓かれたそうです。
作法はいろいろとあるそうですが、何よりも大切にされているのが
『感謝の念を抱く』
『慮(おもんばか)る心を培(つちか)う』
『自己を磨く』
という精神だそうです。
つまり、環境や人を慈しみ、自己鍛錬をする心であり、
その姿勢は何事にも通じるものだ と考えていらっしゃるそうです。
その中で、山田宗正住職は、「湯道温心(ゆどうおんしん)」という言葉を
湯道のキャッチフレーズとして表現しており、その心は、
「湯によって身体だけでなく心まで温まる」という意味を込めているそうです。
私も、温泉と銭湯は本当に大好きで、湯を通じて、心を無垢にして、
沢山の人たちとともに 絆も深めてきました。
日本は、温泉天国であり、風呂の文化の象徴でもある“銭湯”という
日本の宝もある素晴らしい国でもあります。
この文化を次世代まで、いい形で継承したいと願うひとりでもありますが、
この湯道という映画を通じて、私の心も温まる気持ちになり、
今回このブログでも紹介させて頂きました。ぜひ、ご覧いただければ嬉しいです。
参考映画
『湯道』小山薫堂脚本 東宝