留袖といえば黒、五つ紋付の裾模様の着物で既婚者のご夫人が結婚式等でお召しになる第一礼装です。表地と裾廻しは縮緬等の共布で胴裏と比翼は輸出羽二重を使う事が多く、当然袷ですので冬物です。しかし現在では、どこの式場も空調設備が充実していますから夏であっても冬物で済ます人が多いと思います。
しかし夏用の留袖も有るのです。今では非常に珍しく、私も20年の間に2,3枚縫っただけで着用した人を見た事は有りません。うまく説明出来ないのですが、夏物だから単衣ではなく袷の様に裏地が付き、衿比翼ではないのですが衿比翼風な物が付きます。着用すると白の単衣の上に単衣の留袖を重ね着した様に見えます。生地は表、裏地共、絽を使いますが、冬用の品物に白羽二重を裏地に使った物や身頃の揚げから上の部分を抜いた比翼仕立ての物も見た事が有ります。
絽振袖(普通の単衣の)も見た事が有りますが、夏重ねにしても振袖にしても絽の絵羽物は品物の数が少なく、なかなか見付からない様です。(呉服屋さんが言ってました)
また夏用の振袖や訪問着を夏重ねで仕立てたら面白いんじゃないかと思います。
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しかし夏用の留袖も有るのです。今では非常に珍しく、私も20年の間に2,3枚縫っただけで着用した人を見た事は有りません。うまく説明出来ないのですが、夏物だから単衣ではなく袷の様に裏地が付き、衿比翼ではないのですが衿比翼風な物が付きます。着用すると白の単衣の上に単衣の留袖を重ね着した様に見えます。生地は表、裏地共、絽を使いますが、冬用の品物に白羽二重を裏地に使った物や身頃の揚げから上の部分を抜いた比翼仕立ての物も見た事が有ります。
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