ぱどまの会日記

ヨーガとインナーチャイルドの癒し方とアーユルヴェーダ

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2010年インドの旅

2010-04-20 | アーユルヴェーダ
皆様、ナマステ~
ぱどまの会・ゆだねブログにお越し下さいましてありがとうございます

今年は4月になっても気温が10℃を下回ったり、40年ぶりに東京で積雪が観測されたりと、なんとも落ち着かないお天気が続きますね。

この異常気象、日本だけではないんです。

実はインドには110年ぶりの大熱波到来中!

私が滞在していた3月は平年だと大変過ごしやすい時期なのですが、今年はデリーでも40℃超え!(現在は43℃水道からお湯が出るそうです)オートリキシャに乗ると乾燥した熱風が肌に絡みつきます。例えるなら
ドライヤーの温風を顔に浴びるって感じ
砂漠では長袖のシャツが涼しい、という意味がよく分かりました

逆に南インド・カルナータカ州・UDUPIは現地の医師も「こんなに暑い3月は今まで経験がないっ!」というくらい蒸し暑いっっ!!雨季前なのに気温35℃&湿度80%呼吸するだけで汗がダラダラ・・・3月中の朝晩はクーラーなしで過ごせましたが、現在は
ずっとサウナの中のようです

数年前のスマトラ沖地震の直後もインドは同じような異常気象にみまわれました。
そして今年も各地では火山噴火やマグニチュード7以上の地震が頻発しています。
生命の叡智・アーユルヴェーダを育んだインドにいると、地球という生命の危機感もダイレクトに感じやすいのかもしれません。



さて、ぱどまの会・毎年恒例インド研修。今年は初めて数名の患者さんがデリー&UDUPIのアーユルヴェーダ病院で1週間~1ヶ月の治療を受けるためにご参加されました。見るモノ、食べるモノ、聞くコトバ、患者さん方にとっては全てが初めてのインド生活。そして毎日病院で行われるオーダーメイドのアーユルヴェーダ’治療’。短期間でしたが身体・心ともにご満足頂けたツアーだったと思います

本日は、そんな「2010年ぱどまツアーズインドの旅」を写真とともにご紹介します!


まずは、キタ==ッ
やっぱり鉄道大国インド。初インドでも列車の旅は外せません!
乗り込んだのはニューデリー駅AM6:00発、特急シャタブディ・エクスプレス!たぶん他のアーユルヴェーダ・ツアーでは移動に鉄道は使わないと思います。でも、ぱどまの会ではシャタブディ一押しです!

車内では朝食(ヴェジ・ノンヴェジが選べます)・お水・新聞がサービスされます写真はヴェジタリアン。ちょっと辛めのコロッケでした。(ちなみにノンヴェジは卵料理)

さてシャタブディ・エクスプレスで着いたところは、


世界遺産・タージマハル

実はインド歴10年・世話人hottaにとっても初・タージマハル
亡くなった王妃のために建てた愛の宮殿は、予想以上の美しさっ。そのタージマハルの完成を見る事なく、ヤムナー川対岸のアグラ城に監禁され命を落とした王のせつない気持ちを思いながら、是非のんびり拝観してください。タイルで書かれたアラビア文字が絶品です!


話はかわりますが、
インドに滞在中に気になるのが’飲み水’。
近頃はレストランやホテルではミネラルウォーターなど清潔な飲料水が出てきますのでご安心下さいませ。でも、せっかく果物が美味しいインドだから100%フルーツジュースなんかも飲みたいですよね!ただ露天だと使われてるお水、大丈夫か心配・・・

ということで、ぱどまの会では皆さんを安全な露天ジュース屋さんにお連れしました~!(←これもアーユルヴェーダ・ツアーっぽくないですね

日本と違うのは、季節のミックスジュースを頼むと必ず「塩・胡椒入れる?」と聞かれること少しペッパーが利いたジュースは消化も良く、ジョッキ1杯軽く飲めますよ!おまけに飲み終わると両手一杯のフルーツサラダの嬉しいおまけ付き


今回はもうひとつアーユルヴェーダ・ツアーらしからぬプランをご提供しました。それはインド最大の娯楽
映画を見に行く!!



実はこの時期、世話人hottaが是非見たい映画が公開中でした。それは日本の新聞やNHKでも取り上げられた「My name is khan」(主演:シャー・ルク・カーン)。9.11が題材ですが、アメリカのインド人社会や宗教観など理解するのに多少の知識が必要なため、日本での一般公開は未定の作品です。せっかくインドに滞在中ですし、これも文化に触れる良い機会と思い、シネコンで上映中だった「My name is khan」をご希望の方数名と見に行きました。
昨年日本でも公開された「スラムドッグ$ミリオネラ」とはテイストが違いますが、インドの文化・人種に触れる大変良い作品です。現在、世界上映に向けて再編集中という情報もあります。日本公開を期待して待ちましょう。歌もgoodです


またまた話がずれましたが
患者さん方にとって今回の旅の最大も目的は、デリーの総合病院のアーユルヴェーダ部門やUDUPIの大学病院にて、各症状に適したアーユルヴェーダ治療を受けることです。(もちろん観光も楽しいですが
その中のおひとりが今回受けた治療が、アーユルヴェーダの中心処置・パンチャカルマのひとつ
ヴィレーチャナ(催下法)でした。ヴィレーチャナは悪化したPITTA(熱エネルギー)を鎮静するために非常に有効ですが、必ず専門家の指導が必要な治療法でもあります。下剤を使用するため、日本では医療施設以外では行えません。

写真はヴィレーチャナで使用した下剤です。何日間かの前処置後、粉末の下剤を牛乳で溶いて飲み干します。この数時間後から丸一日かけてPITTAを排出していきます。もちろん入院が必要な処置です。

今回は、ぱどまの会でも以前ご講演頂いたDr.Shreekanthが食事制限や生活指導など全てのプログラムを作成してくださいました。
残念ながらこの治療中、患者さんは毎日お粥など消化のよい食事しか口にできません。チャエや牛乳もアウト。美味しいインド料理もサヨナラ~。生活にも制限があるので観光に出歩くのもNG。ただし、しっかりとした管理下で受けるヴィレーチャナなどパンチャカルマ治療には絶大な効果があるのは間違いありません。

最近はインドの医療発展も世界的に注目され、治療のためにインドに長期滞在される方が増えてきています。また西洋医学(アロパシー)やアーユルヴェーダ、ホメオパシーなど全ての医学を同等に位置づけようとする考えも広まりつつあります。足りない点は、他の医療が補えばよい。様々な人種、様々な宗教を受け入れてきたインドの感性が、医療の現場でも見受けられます。受け皿が大きく、奥行きがある。それがインドの医療かもしれません。

今回南インドに滞在中に訪問したマンガロールのファーザー・ムルラー・ホメオパシー大学&大学病院でも、その傾向が見られました。効果的なホメオパシー薬剤を提供するための知識の向上、クオリティーを一定に保つための努力、理化学検査の実施、もちろん完璧な衛生管理。アロパシーの技術と民族的医療の融合を当たり前のように行っているその様は、今後の日本の医療のあり方を考える指標になるかもしれません。

最後に医療と宗教が結びついている写真をひとつ、ご紹介します。

今回UDUPIで参加した、医療の神様ダンワンタリ神への神事ダンワンタリ・ヤッギャです。ヤッギャとは護摩のことです。1300本以上の薬草を燃やして、医療の神様に全ての人々の健康を祈る行事です。

この燃やされているのがグドゥーチーの蔓。最近ではインド政府から「グドゥーチーは新型インフルエンザの予防に効果がある」と発表され、全国的に品薄になったことで有名な薬草です。このグドゥーチーをヤッギャでは大量に燃やします。その様子は、まるで地域ごと薬草の煙で燻されているかのよう。また神事参加者は、グドゥーチーを煮出した苦い薬用ミルクを飲んで神に祈りを捧げます。滋養強壮剤として優れた薬用ミルクを神事の際に飲む事からも、医療と宗教が密接だということが分かりますね。
このグドゥーチーを火に入れる作業も、一部の患者さんにご体験頂きました。病の治癒の祈りをこめてながらインドで神事を行う、、、、きっと素晴らしい体験だったと思います


アーユルヴェーダの神髄に触れたり、全くアーユルヴェーダとは関係なかったり、
今年のぱどまの会・インド研修は、私・世話人hottaにとっても新たな一歩となった旅でした。
そして今回も沢山のアーユルヴェーダの智恵や沢山の新情報を日本にもって帰ってきました!
これらは少しずつ消化しながら、皆様にご提供していきたいと思います。


(今回の研修が素晴らしい成果を得たのもDr.Bheema Bhat、Dr.Shreeknath U.をはじめ、様々な先生方のお力添えのおかげだと実感しています。

本当にありがとうございました。
バフット・ダンニャワード