歌うように語ろう

観劇や観戦(主にフィギュアスケート)等について語るブログです
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アスリートの品格

2012年03月05日 | スポーツ全般

週末のフィギュアJWを追いつつ、テニスのドバイ大会もひっそり追っていましたら、私が最も敬愛するテニスプレイヤーである

ロジャー・フェデラーがアンディ・マレーを破って優勝していました。彼ももう30歳、年間数十を超えるツアーやエキシビジョンマッチ、

そしてチャリティー活動などもこなしつつ四大大会でもずっと四強もしくは八強に入り続けているのはさすがです。

 

一方、錦織選手が負けて逆上しラケットをへし折ったと報道されておりますが、まあそれは若気の至りと申しますか、かつての名選手も

たいていやっているストレス解消法?なので、私は全然気にしておりません。

昔、悪童と呼ばれたマッケンローなどもっとあれこれやっておりましたが、それでも彼の素晴らしい競技者としての経歴はしっかり

残っています。

ちなみに前述のロジャーもラケットへし折りは数回やっているはず。へし折られるラケットの身になれば、少々もったいないというか

気の毒ではありますが、そのような行為=品格を疑われる行為と結びつけるのはあまりに短絡だと思います。

 

他の競技でもいえることですが、アスリートとして大事なことは競技への真摯な姿勢と、他の競技者へのリスペクトを忘れないことだと

私は考えています。逆説的に言うならば、いかによい成績を残そうとも、競技を著しく侮辱する行為(たとえばドーピングや八百長行為など)や

他の選手への過剰な挑発、侮蔑行為があるならば、その時こそ選手は批判されるべきでしょうし、品格を疑われても致し方ないものと思います。

 

競技によってスタンスの違いはあれど、真に戦うべきは己自身であることを知っているアスリートは、大抵一流と呼ばれるようになります。

錦織選手も徐々に上位に上がってきていますが、これからが正念場。うまくセルフコントロールする術を身に着け、ラケットにも周囲にも優しく

ふるまえる余裕が身につけばその時こそ本物の矜持が身についた時と言えましょう。

後はせっかくなのでジャパンオープン以外でも、彼のプレイを母国たる日本人に持って見せてもらえる機会があれば一層、競技人口も人気も

盛り上がると思います。

……まあ、日本には若干一名過剰に暑苦しい先輩がいるので多少やりにくいかもしれませんが(笑)またよいプレイを見せてもらいたいものです。

ロジャーも高く彼を買っているようですし、錦織選手にもより一層の健闘を祈りたいと思います。