歌うように語ろう

観劇や観戦(主にフィギュアスケート)等について語るブログです
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NHK杯男子FS&リザルト

2011年11月13日 | フィギュアスケート

上位二名はもう決まっているんだろうなと思いつつ、予想外の人が残りの表彰台に乗ったり。FSは要素が多いので逆転も普通にありますが~。そんなことはともかくFSの結果から。

<男子FS>

1.高橋 大輔           169.32

2.小塚 祟彦           155.25

3.サミュエル・コンテスティ   145.86

4.ロス・マイナー         141.24

5.トマシュ・ベルネル      133.67

6.町田 樹             123.19

7.アーミン・マーバヌーザデー 122.06

8.コンスタンティン・メンショフ  121.21

9.ブランドン・ムロズ       110.00

 

5位以下の皆さんの自爆っぷりにびっくりしました。特にベルネルさん、痛そうな転倒ぶりでちょっと大丈夫かと心配したり。怪我なかったかな?

1位の高橋選手は確かに良かったんですが、やっぱりインフレ気味かなと思います。小塚選手も同様ですが、特に高橋選手のPCSにはびっくらしました。うん、まあいい演技でしたし順位には異論は全くないです。小塚選手は細かいミスが出たのがもったいなかったですね。抜けもありましたし。ただ最小限度のミスにとどめてミスの連鎖にならなかったのでまずまずでしょうか?3位4位の選手はクワドレスですが取りこぼしなく、無難にまとめました。それにしても今大会、やたらと抜け祭りになっててどうしたのかと思いました。男女とも2回転1回転続出。今季は皆さんエンジンかかるのが遅めだからですかね?

<男子総合>

1.高橋 大輔          259.75

2.小塚 祟彦          235.02

3.ロス・マイナー        212.36

4.サミュエル・コンテスティ  209.69

5.トマシュ・ベルネル     196.63

6.コンスタンティン・メンショフ 195.45

7.町田 樹           195.45

8.アーミン・マーバヌーザデー 185.58

9.ブランドン・ムロズ     184.83

 

ロス・マイナー選手が初の表彰台だったせいか、上位二人よりもすごく嬉しそうな表情でした。高橋選手と小塚選手も笑顔で握手。そういえば女子の表彰式はカットでしたが、BS見られない人もいるのでちゃんと女子も表彰式放送して欲しかったですね。

そういえばアイスダンスはシブタニズが優勝、ペアは川口&スミルノフ組が優勝と気づけば全種目で日本人もしくは日系人が制しているのですね。これはすごい快挙です!まあ、ペアもアイスダンスも日本国籍ではないですが。

明日は録画しておいたEXを見た感想や総括的感想など書きたいと思います。


NHK杯女子リザルト*男子SP

2011年11月12日 | フィギュアスケート

今回は少しマシかなと昨日はちょっと思いかけましたが、十分おかしかったという落ちがつきました。なんともすっきりしないですね。まずは女子FSから。

<女子FS>

1.浅田 真央              125.77

2.鈴木 明子              119.43

3.アシュリー・ワグナー        109.77

4.アリョーナ・レオノワ         108.92

5.キーラ・コルピ            103.83

6.エレーネ・ゲデヴァニシヴィリ   103.07

7.マエ・ベレニス・メイテ        91.64

8.シンシア・ファヌフ           86.40

9.アグネス・ザワツキー         84.35

10.石川 翔子              77.07

 

浅田選手は大きなミスなくきっちりまとめてきました。URで3連コンボが減点されたり、まだルッツのeが取れていませんが、今回は3Aを入れてないことや、初戦だということを加味してもまだ伸び幅はありそうです。

鈴木選手は後半でパンク2回の割には点が出ましたね。ルッツではなくフリップにeなど、謎が多いですが、前半は良かったと思います。

3位のワグナー選手はスパイラルで工夫されていいですね。ご本人のキャラとしては白鳥の方が合いますが、いいブラックスワンだと思います。(映画自体はちょっとアレですが……)

4位のレオノワ選手はやっぱりパンクが2回。やはりSPとFSそろえるのは難しいですよね。ステップもいまいちでした。SPは割りと印象に残るのですが、FSはさっぱり印象が…。

そして総合順位です。

<女子総合>

1.鈴木 明子            185.98

2.浅田 真央            184.19

3.アリョーナ・レオノワ      170.68

4.アシュリー・ワグナー      165.65

5.エレーネ・ゲデヴァニシヴィリ 160.44

6.キーラ・コルピ          157.53

7.マエ・ベレニス・メイテ     143.69

8.アグネス・ザワツキー     138.19

9.シンシア・ファヌフ        131.82

10.石川 翔子           122.14

 

SPの貯金で鈴木選手が逃げ切りましたが、浅田選手の逆転があってもおかしくなかったような気がします。ただ、鈴木選手もミスの後引きずらずにまとめたのは良かったです。これでファイナル決定ですね。おめでとうございます。

 

<男子SP>

1・高橋 大輔             90.43

2.小塚 祟彦             79.77

3.ブランドン・ムロズ         74.83

4.コンスタンティン・メンショフ   74.67

5.町田  樹             72.26

6.ロス・マイナー           71.12

7.サミュエル・コンテスティ     63.83

8.アーミン・マーバヌーザデー   63.52

9.トマシュ・ベルネル         62.96

 

うーん……。1位の高橋選手と2位の小塚選手の基礎点はわずか0.10。しかしずいぶん差が出ましたね~。小塚選手が転倒や要素抜けをしたわけではないのですが、なんともはや。どうしてここまで点差があるのかよくわかりません。

3位に先日クワドルッツを成功認定されたばかりのムロズ選手。GOEマイナスですがちゃんと認定されています。基礎点13.60ですからこれだけで加点つき3+3コンボよりも点数が稼げますね。後はスピンなどの取りこぼしをなくしていけば十分武器になりますね。

 

先に女子がワンツーフィニッシュを決めたり、男子も幸先の良い状態ではありますが、かなりジャッジはおかしいですね。選手に罪はないので(一部例外はあり)鈴木選手のように優勝して申し訳ないなどと肩身の狭い思いをさせないで欲しいと思います。むしろ利用されているようで気の毒にすら感じます。

先日平松氏が素人は採点を学ぶな(つまり黙ってろという)コラムを日経に発表したばかりですが、これだけ変なジャッジをされたらそれは無理ってものです。どの競技でも不服申し立てやファンがあれこれ言う自由はあるはずです。文句を言われたくなかったら、文句を言う隙のない真っ当な採点をして欲しいものです。

ジャッジは公平かつ誠実でなければならない。これはどの競技にも通用するセオリーではないでしょうか?


GPS第四戦NHK杯女子SP結果および男子SP滑走順

2011年11月11日 | フィギュアスケート

なんだか冷えますねー。明日は暖かくなるようですが、思わずストーブの準備をしようかと思いました。

そんなわけで(?)NHK杯女子SP結果です。今日は氷のコンディションも良かったのか、転倒が少なくてほっとしました。

1.鈴木 明子             66.55

2.アリョーナ・レオノワ        61.76

3.浅田 真央             58.42

4.エレーネ・ゲデヴァニシヴィリ  57.37

5.アシュリー・ワグナー       55.88

6.アグネス・ザワツキー      53.84

7.キーラ・コルピ           53.70

8.マエ・ベレニス・メイテ      52.05

9.シンシア・ファヌフ        45.42

10.石川 翔子           45.07

 

全体的に点数がインフレ傾向にあるような気がしましたが、かといって特定の選手に盛られている感じは少ないので(ないとは言いませんが……)まだマシな方でしょう。DGやURも少ないですね。

1位の鈴木選手はノーミスでルッツのエラーも消えてますね。加点までついたのは上出来です。スピンもオールLV4でそろえました。何より大変会場が盛り上がっていました。

2位のレオノワ選手はスピンでの取りこぼしと3Fで微妙な減点が響いたものの、いい位置につけました。しかし相変わらず休憩が。つなぎをもうちょっと入れてお休みは程ほどにして欲しいかなと思います。

3位に今季初戦の浅田選手。アクセルの調子が悪いのは公式練習からだったので、まあ想定内ですね。でも、SSは確実に良くなっていましたし、体の切れも良かったです。スピンの回転速度も速くなっていましたし、コントロールされていました。フリーは持ち越しの愛の夢なので、リラックスして望んでもらいたいですね。

4位のゲデヴァニシヴィリ選手も手堅くまとめました。5位のワグナー選手はかすかにタッチダウンでフリーレッグがかすったように見えたので、その分の減点でしょうか?もうちょっと点が出ても良かったように思えました。

初戦の選手も含めて出だしは良かったので、この調子でみんなFSでもいい演技を魅せてもらいたいと思います。

 

続いて明日の男子FS滑走順です。

1.アーミン・マーバヌーザデー

2.コンスタンティン・メンショフ

3.ロス・マイナー

4.町田 樹

5.ブランドン・ムロズ

6.トマシュ・ベルネル

7.サミュエル・コンテスティ

8.小塚 祟彦

9.高橋 大輔

かなりの確率で高橋選手と小塚選手の優勝争いになりそうな気がしますが、地味~にムロズ選手が4Lzを決めたりしたら面白いなと思ったりして。中国杯よりはましとはいえ、9人エントリーは淋しいですね。やはり来年からまた12人制に戻してもらいたいものです。

ああ時差がないって素晴らしい。今日は早く寝て、明日の観戦(と雑用全般)に臨みたいと思います。        

 


GPシリーズ第四戦 NHK杯女子滑走順他

2011年11月10日 | フィギュアスケート

いよいよ明日からNHK杯開幕です。今回は男子よりも女子の方が先なんですね。

女子の滑走順は以下の通り。

1.石川 翔子

2.アグネス・ザワツキー

3.マエ・ベレニス・メイテ

4.アシュリー・ワグナー

5.エレーネ・ゲデヴァニシヴィリ

6.シンシア・ファヌフ

7.浅田 真央

8.キーラ・コルピ

9.アリョーナ・レオノワ

10.鈴木 明子

 

公式練習の様子がいくつかのTV局で放送されていましたが、今大会が初戦の浅田選手は3A以外はまずまずのようですね。鈴木選手の調子も良さそうです。他の選手の様子は軽くスポナビ実況でみた限りでは、案外皆さん転倒などしているようで……。やはり今季はオフが少なかった分だけ、調整が遅れ気味なのかもしれません。ただ、怪我でJOを辞退したコルピ選手はもう大丈夫なようなので安心しました。あとは滑り込みがどのくらいできているかにかかっていますね。これは他の選手にもいえますが。

男子はあさってからですが、今日の練習の様子だと高橋選手の方がいくらか良かったように見えました。というか、小塚選手の調子が悪そうと言うか。クワドの安定性がイマイチである以上、3Aはきっちり決めておきたいところですよね。

いずれにしてもあさってからいよいよ開幕です。どの選手も怪我や体調不良などなく元気にいい演技が出来るように願っています。

 

<CM再び>

どうやら堂々と(?)宣伝しても良さそうなのでまた改めてご紹介いたします。

菊千代の部屋

http://blogs.yahoo.co.jp/kikuchiyo_no_heya

浅田真央選手や日本人選手の動画を守るだけでなく、
よりよく違った観点で動画を作ってみようという試みも
始まっています。
特別なスキルがなくても選手たちを愛する心があればOK!
情報は随時上記ブログにて紹介されています。

賛同される場合はコメント欄に書き込めば良いようです。私も一応アカウントは持っているので、地味にスキルを上げるべく勉強してからひっそりと(←この表現気に入ってます)何か出来ればと思っています。当面は後方支援と言う名の応援しかしていませんが……。

明日はNHK総合で夜7時半から生放送です。(7時からの30分はBSで放送があるようです)

自国開催ならではの生放送のありがたさを噛み締めつつ、選手の皆さんを応援しようと思います。


ジャッジとコーチから見るフィギュアスケートのルール、そして理想とは

2011年11月08日 | フィギュアスケート

なんだか大層なタイトルになってしまいましたが、つい3日ほど前に購入した「フィギュアスケートDays13より、藤森さんと樋口先生のインタビュー談話についてご紹介+私見を書こうかと思います。他のフィギュア本の例に漏れず、結構お高いですが、佐藤信夫コーチの現役時代の話とか、諸々面白かったので興味をもたれた方はご一読をお薦めします。以下かいつまんで私が気になった部分を箇条書きにし、私見を加えていきます。

*ジャンプの後半固めうちについて

つまらない(樋口)

つなぎを犠牲にしなくちゃいけないし、プログラムコンポーネンツの振付やインタープリテーション(曲の解釈)にも影響してしまう(藤森)

まさに私が思うことと同じ事を専門的且つ理論的に言っていただけたような気がします。誤解されると困るので断っておきますが、特定の選手がどうこうと言うわけではなく(お二方ももちろんそうでしょう)そういう振付をする「戦法」についてのことだと思います。実況アナウンサーが「前代未聞の五連続ジャンプ!!!」とか絶賛していましたが、そうしないのは選手の体力の問題もあるでしょうが、曲やコンセプトに合わないなどの理由の方が大きいのではないかと思います。まあ戦法としてはジャッジやルールに左右されないので間違いではないですけどね。

 

*プログラムの独創性要求からルール変更へ→コレオステップ&コレオスパイラルの設定

藤森さんはこれについて一定の評価をされていましたが、素人の私見として言わせていただくなら、スパイラルのレベル廃止は非常に残念です。確かにSPのように短い時間内で要素がぎっしりというのはわからないでもないのですが、少なくともFSでは従来のレベル認定があるスパイラルがあるといいなと思います。率直に言って、スパイラルの上手い選手と下手な選手が同じ基礎点なのは気の毒にすら思えます。

 

*スピンのレベル上げ条件について(ポジションやチャンジエッジについて)

藤森さんと樋口コーチ共に、ビールマンスピンについて多用して負荷が高くかかることを懸念しておられるようです。確かに、股関節や腰に負担がかかるポジションのスピンであると言わざるを得ないかもしれません。しかし、ビールマンスピンの回数を制限すれば選手生命が延びるとは必ずしもいえないと思いますし、何より要素として一番多くを占めるのはジャンプですよね。選手も自分の体と相談してプログラムを練っていくでしょうし、身近で見ているコーチが危険だと思えば止めるでしょう。それより私は、見栄えが必ずしも美しくなくても、条件さえ揃えばレベルが取れてしまう今のシステムの方が釈然としません。具体的に誰がとはもちろん言いませんが、この人のスピンでレベル4なの!?と驚いたことが数回あります。まあ、素人にはわからない良さがあったのかもしれませんが。

 

*昔と比べて選手に対してコンポーネンツの要求が非常に高くなっている

これもお二方共におっしゃっていましたが、昔の動画などを見るとしみじみ痛感されることですね。今はジャンプやスピン、ステップはもちろんのこと、各要素の間のつなぎや表情まで要求(まあ表情、表情とうるさいのは主に日本くらいでしょうが)されています。それこそ選手によって個性が違うのですから、ジャンプ特化型でも他の選手と比べて特に秀でている場合はもっと評価されてもいいような気もします。要はオールラウンダーをジャッジは望んでいるわけですね。しかし最近よく指摘されるスケーティングスキルやエッジワークについては、プログラムの中で厳密に判断するのは本当は難しいのではないかと思います。もう廃止されて久しいですが、それらを一番きちんとチェックできるのはコンパルソリではないかと思うのですが、「興行」要素が年々高くなっている現状のフィギュアにおいてはまず復活はありえないでしょうね。それに順位調整も難しいですし(ちょっと毒吐きました)

 

*ラウンドテーブルディスカッションとOAC(役員評価委員会)

どちらもそういうものが実施されていて、存在しているということは知っていましたが、一応片方からの一方通行的に意見の投げ込みでは終わらずに次へと活かすつもりはあるらしいということは、藤森さんの話から伝わりました。ただ、OACという存在がどれほどの規模で、どのようなメンバーで構成されているのかはわかりにくいので、全面的に安心できるかといえば正直疑ってかかりたくなります。評価の対象はジャッジにとどまらず、テクニカルチームにも及ぶそうですが、その割には天野氏のような各国で問題視されているコーラーがそのまま野放しになっている現状があります。公平に厳しいならともかく、凡才が天才に勝てるシステムにすべき云々の発言の他にも、公平性を尊ぶべき立場にはふさわしくない人材だと言わざるを得ません。ひょっとしたら大元の組織の指示によって上げ下げを大きくしているのかと思ったこともありましたが、各大会各コーラーによりそうでもない時もありますので、やはりこれは個人の資質の問題であろうと考えます。

 

昔に比べれば、ISUから一般のフィギュアファンに対してプロトコルやコミュニケーションを公開するなど、評価すべき点もあるのでしょうが、まだまだ組織が勝敗をコントロールしようとしているのは残念ながら今年も同じようです。元々が欧州発祥の競技であり、欧米優先の気風にみちていることは論を待たないことですが、むりにコントロールしようとしなくても、一つの国から10年以上も同じチャンピオンが出続けることなど滅多にないでしょう。

コントロールすることによって却って、競技を歪曲化しているような気がしてなりません。今回の記事のような専門的な話を知れば知るほど、残念ながらその思いは増すばかりです。