地元の“実質”ワンオーナー
数少ない4WDのフィットを買取入庫しました
“実質”の意味は、書類上は「移転」がされているからです。
一般的な話で決してこのクルマのことではないのですが
個人経営者がリース会社を経由して法人登録し
なるべく短いリース期間を組んでリース料を会社経費で落として
安く設定した残存価格でリースアップ時に経営者個人が買取ることは
かつてよく取られていた“個人経営者が儲ける方法”だったのですが
今では基本的にはできなくなったようです。
世の中に「リース」が流行りだした頃、新車営業マンの私は
ある小さな会社の社長さんに尋ねられました。
「おたくもリースできる?なるべく短い期間で
残存価格はできるだけ安く
月の払いはいくら“高く”てもいいよ」
月の払いを“安く”するには、なるべく長い期間で
残存価格はなるべく高く設定するのが一般的なのですが
真逆のことをおっしゃっるのです。
えっ、なんで…???
「そんなことも知らないの?リースアップしたら私が
その を買うのが条件だからよく考えれば解かるでしょ」
儲かっている会社にリース料を経費として払わせ
限りなく安く設定した残存価格で個人が買取る…。
「応接間に飾る絵画も同じ方法で儲けられるよ」
なるほど当時、リース期間に
「最短(償却年数×0,7)」の制限があるのはそのためだったのでしょうが
その目の付け所にはホトホト感心したものです。
そしてその後、ほとんどのリース会社のリースアップ車は
その会社または系列会社に入庫になり、再販価格も設定され
勝手に処分はできなくなったことを聞いていますが
しかしまだ一部、できる処もあるらしいのです。
ただ、中古車販売にはリース契約の話はまずありませんので
最近の正確な情報を把握する機会もなく
このフィットの「移転」の訳は、お嬢様である前ユーザーの
事情をよくご存知でない曖昧な表現から
こちらで勝手に推測させていただに過ぎませんが
“遠からず”当っていることでしょう。