毎年決まって山菜をくださるN様から、すでにこの春は3回も
フキッ玉、タラノメ、そしてコゴミと次々に山菜をいただいていますが
その理由は決して豊作だから、ではなく
N様がリストラされて「無職」になられたからです。
有り余る時間を長野から小1時間離れた隠れスポットまで通い
ほぼその都度、帰り道沿いにある当店まで届けてくださるので
今年は多分、大きなスーパー袋1杯分くらいは
すでに頂いていると思います
このコゴミはシダ科の植物で味に癖がなく
さくさくとした独特の歯ざわりがあって
“おしたし”や“マヨネーズ和え”で食するととても美味く
もちろん山菜では定番の“天ぷら”も絶品ですが
今年は寒さの影響で生育が遅れていて
例年の2~3割の収穫しかまだできないようです。
都会からの観光客には大人気なのですが
北海道から料理の勉強にいらした旅館関係者は
信州の山菜料理を試食して「こんなものが食えるか!」と
本気でご立腹になられたそうで、北海道では誰も採る人がいない
言わば雑草の一種と見られているのだ、とN様に教えてもらいました。
真偽のほどはともかく、思えば北海道の代表的味覚は魚介類や乳製品であって
確かに山菜料理は聞いたことがない気がしますが
実際にそちらで食べてみると、全部大きくて
こちらのものよりもはるかに風味が良いのだそうです。
そうは言っても長野から
1千㌔離れた北海道まで を渡って
わざわざこれを食べに行こうとはコレッポッチも思いませんが…。
山の幸はコゴミ、ワラビ、竹の子そして秋のキノコまで次々と続くのですが
60歳近いN様が新たな職を見つけることはかなり難しいようで
こうして“お裾分け”で食卓が季節感に溢れることは嬉しいとは言え
時期に20万㌔になろうとする現在のRVのお乗り替えは
先が見えなくなってしまいました…。