貸金業者のカードなどによる借入金の総量規制を含む法律が
6月18日に施行され、その実行が始まりました。
原則として年収の3分の1までしか借りられないことが柱ですが
銀行からの借り入れが対象から外れているのは
銀行業界の力によるものです。
“武富士ガール”や“チワワのクーちゃん”の頃、大手消費者金融業者は
財閥系大手銀行よりも多くの営業利益を出していましたが
当時の財務省や金融庁の個人向け金融事業に対する考えは
低利で資金調達が可能で安定的供給力と
金融庁のニラミが効果的に効く銀行が賄うべき
というのが基本的な考え方でした。
一方、銀行業界にとっても
消費者金融事業の顧客情報や貸金回収のノウハウを欲していました。
そこでまずは、これらを潰して自分の支配下に治めるべく
政府に働きかけてグレーゾーン金利を廃止して利益を激減させ
さらには過払い金返還の動きを放置したうえで
今回の貸付条件を年収の3/1に法制化する事で
継続不能な業者を事実上の経営破たんに陥らせて、それに乗じて
子会社化やファイナンシャルグループ化して実質的支配力を握るという
シナリオを作り、それがその通りに順次実行されたのです。
つまりは政府と銀行の利害が一致した故に成立した訳ですが
一般国民には“消費者保護”などの美辞麗句で謳うことにしました。
(と私は思っています)
今回の施行により
1800万人の利用者のうち800万人がその対象となって
従来の借り入れができなくなると言われていますが
その方たちが“ヤミ金”に流れないかと心配されています。
ヤフオクにおける「かんたん決済」等のご利用が不便になるなどの
直接的な影響がないとよいのですが…。