保護猫活動する隠居爺の野菜作りとスキーの日記そして病気の記録

冬場の60日以上はスキー、夏場はそのための体力作り&自給用野菜作り、そして保護猫活動と病気の記録も綴ります。

A社での通夜

2012年03月02日 | 葬祭と相続の記録&自らの終活

A社は市内に3つ、近郊に2つの葬儀場、1つの結婚式場、日帰り温泉などを持つ互助会の老舗です。

今回利用する葬儀場は、自宅から5㌔程の場所に5、6年前にできたばかりのため
他の葬儀などでも訪れたことがなく、初めて中に入ったことになります。

中央にエントランスホール、向かって左側が祭壇のある式場、右側の手前に通夜室
その奥に厨房と法事場が配置されているのですが、このうちの通夜室部分は
他とは堅牢なドアで分離できるようになっていて「好きにお使いください」とのこと。

私は3泊ここで過ごしましたが、とても快適でした。

変形的なL字型8畳間の祭壇前に遺体を安置、別室の6畳間との間を開放すると
およそ20畳程度はあろうかという通夜会場になる造りで
炊事場はもちろん、湯船が160~170cmのユニットバスも付いて24時間お湯が出ます。

また、押し入れには寝具が3セット、毛布は10枚程度が備えてありますので
“雑魚寝”でしたら10人以上は泊ることができそうです。

また、空調や換気装置もしっかりしていて線香の煙も籠ることはなく
80台は停められる駐車場も付いているのですから
有料とは言え、ここら辺が専門会場の良さなのかもしれません。

細かなことでは、多くの座布団、正座が難儀な方用のお尻の下に敷く椅子や
和室用の座椅子などが準備されていたことも大いに助かりました。

ところで、A社の葬儀担当コンダクターは9人いて、今回担当になっていただいたHさんは
3度、事前相談に尋ねた際に会った中で一番私が気に入って指名した方です。

何から何まで相談しながら今後の段取りを任せるのですから
気が合う合わないは極めて大切なことだとの思いから、予め“面接”しておいたことは正解でした。

ただし、どこの葬儀社でもこうして指名が出来るかどうかは分かりませんが
許せる範囲で直接、影で指揮を取るコンダクターに会っておくことは大切で
最悪、当日本人が空いていなく担当してもらえなくても、別の優秀な人を指名してくれます。

そのHさんとの通夜の打ち合わせの際、真っ先にしたことは菩提寺へ電話をし
お寺さんの僧侶の都合を問い合わせて日時を決めることでした。

 

【通夜とは】

読んで字の如く「夜」を「通じて」故人を見守るという意味を持ち
一晩中、遺族の方々が故人のそばで、ローソクの火・線香を絶やすことのないように見守って過ごします。

なぜ火と線香を絶やしてはいけないのか…。

亡くなってすぐの故人の魂は、この世でもあの世でもない世界を彷徨っています。

そんな不安定な魂が道に迷うことがないように
故人の暗い足元を照らすローソクの明かりを絶やしてはいけないのです。

また、線香から立ちのぼる一筋の煙は一筋に天への道しるべとなりますので
線香も絶やしてはいけないのです。

古い風習ではありますが、今でもそのいわれを守って徹夜で故人を見守る遺族はまだまだ多いです。

逆に、翌日には葬儀という大切な日がひかえてますので
通夜の夜はしっかりと眠って体力と気持ちを整える、そういう現代的なご遺族もいらっしゃいます。

これは遺族の考え次第であって、通夜はどのように過ごしても自由とされています。

古くからの慣例では「通夜」とは、このように近しい遺族だけで見守って過ごすものですから
本来は親族以外の友人や会社関係の方が参列するものではないと考えられていました。

しかし、最近では会社を終えてからの時間で参列出来るという利便性から
葬儀よりも通夜に参列される方が増え、通夜の場が「告別式」のような形になっているようです。

これは特に都会に行けば行くほどよく見られる傾向で
地方都市ではまだまだ通夜は内々だけでするものという意識も残っていて
一般会葬者は葬儀に参列してもらうという形をとる遺族もいらっしゃいます。

弔問に伺う側としては
お通夜の日時&告別式の日時を両方とも教えていただいた場合…通夜も葬儀も参列する
告別式の日時だけを教えていただいた場合…通夜には行かずに葬儀にだけ参列する
という考えで良いとされています。

ちなみに、葬儀は亡くなった方を送り出すための儀式で、宗教儀礼や祈りの儀式などに相当するもの
一方で、告別式は参列者がお別れをする場ですので本来は別のモノですが
現在では同時に行われるケースが多くなっているため、同じ意味として使われているようです。

ただし、葬儀場の案内看板では使い分けられていて、これは仏教の宗派によるものだと説明されました。

もし通夜は内々だけで済ませるつもりならば、遺族が訃報を伝える際にその旨も一緒に伝えられるはずで
必ずしも参列することが100%正しい思いやりではないところが難しいところです。

内々の遺族だけで通夜を済ませるつもりで弔問客への接待の準備は全くしていない所へ
もしも誰かが押し掛けてきたら、遺族は相当に気を遣わなければならず
ただでさえ疲れているのですから、ちょっと気の毒な状態にもなり兼ねません。

私の場合、亡くなった16日を通夜にすると翌17日は“友引”で葬儀ができず
17日通夜、18日葬儀はお寺さんの都合が付かなかったため
翌々日18日が通夜、19日が葬儀・告別式となり、17日が一日空きましたので
物理的、精神的に通夜と葬儀の準備を余裕を持ってすることができて結果的には大いに助かりました。

ちなみに、友引に葬儀を行なうと「友を引き寄せて冥土に連れて行く」と言われる迷信から
友引には葬儀を行わないのが今日のマナーになっていますので、その翌日に葬儀を行うことになります。

ただし、お通夜は普通、友引に関係なく行なわれます。

全国の火葬場も多くは友引の日がお休みになったり、葬儀社もお休みしているところが多く
その結果、友引明けの日の火葬場は普段よりもとても混み合うようです。

 

「通夜」の一連の流れは次のようなものです。

*宗教、宗派により異なるので、ここではごく一般的な仏式のやり方で
葬儀場にて行った私の場合についてです。

*「18日、午後6時から午後8時」と電話でご案内を差し上げています。

 ・受付…開式30分前位から弔問客が来始めますので芳名帳に記帳して香典をいただきます。
(受付の準備は早めにしておいた方が良いです)

・開式…司会者から会場の案内があったら着席し、僧侶の入場を待ちます。

・読経…僧侶からありがたい読経をいただきます。
(菩提寺の提言により末寺の庵主様にて)

・焼香…読経の途中で焼香が始まります。一般の弔問客の焼香は親族よりも後です。

・読経終了…読経は初七日法要も同時ですので、だいたい30分前後あります。

・喪主挨拶…僧侶から促されたら通夜振る舞いの案内を兼ねて一言、挨拶をします。
(しないで済むこともあるようです)

・閉式…司会者から閉式の案内があって僧侶が退席します。
(控室でお布施3万円を渡しました)

通夜ぶるまい…別室でオードブルなどの料理で弔問客をもてなします。
(自宅でやる場合はこれも女性達には結構な負担を強いることになります)

*ここ長野の市街地では“夜通し”はあまり見かけなくなっていてほぼ2時間で全て終了します。

 

 

 

 

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