保護猫活動する隠居爺の野菜作りとスキーの日記そして病気の記録

冬場の60日以上はスキー、夏場はそのための体力作り&自給用野菜作り、そして保護猫活動と病気の記録も綴ります。

相続の実務(その1)銀行預金…①凍結される口座

2012年03月23日 | 葬祭と相続の記録&自らの終活

銀行などの預貯金は、金融機関が“当人の死亡を知った時点”で凍結され
金額の大小を問わず、あらゆる入出金が停止されます。

噂では、葬儀・告別式を告知するため遺族が掲載を依頼する新聞の
無料の「おくやみ欄」でもその情報が伝わるとされていましたが
義母の預貯金口座があったゆうちょ・みずほ・信用金庫・JA(農協)のどれ一つとして
約10日後に私から連絡するまで凍結されてはいませんでした。

ちなみに、長きに渡った新車営業マン時代、顧客管理の一環として
この情報には毎日目を通して葬儀・告別式にはキチンと弔問に伺っていたのですから
金融機関もせめて目を通すことくらいはするものと思っていたのに、これは全くの予想外れで
お金持ちはともかく、一般庶民の死亡情報などわざわざ見ていないのでしょう。

ところで、凍結によってキャッシュカードや届出印による現金引き出しはもちろん
自動振替になっていたライフライン料金などの全ての引落しができなくなりますし
逆に、何かの還付金の受取りのみならず、年金の入金すら完全にストップしてしまいます。

遺族が金融機関に凍結を依頼する連絡をわざわざ入れる理由の一つとして
相続人が複数いて、身近な遺族が勝手に預貯金を引き出すのを防ぐ目的があると言いますが
私の場合はそうではありませんでした。

どのみち、相続人は私の女房一人であることは
義父の死亡の際に確認できていましたし、葬儀代・医療費などの用意は生前
以前に投稿した“代理人による預金引き出し”の通り、ほぼ準備ができていましたので
単に相続の実務の実際を知りたかったからに他なりません。

まだ納骨も済んでいない四十九日前に
遺産相続などという現実的な金銭に関する行動をすることに若干のためらいもありましたが
かと言って、支払いに関する契約者、及び引落し口座の変更は早くしないと
送られてくる振込用紙によっていちいち支払いをしなければならず面倒ですから
この手続きに、もしかしたら相続の際に必要な書類
例えば戸籍関係などが役に立つのかもしれないとの考えもあり同時進行にしたものです。

はっきりと記憶していないのですが、NTTの契約者変更の際にのみ
相続の対象となる電話加入権の関係で、この書類が役に立ったような覚えがあります…。

一方、停止された入金は全て、例え生活費になる給料であろうが年金であろうが
相続人が複数いる場合は遺産分割に関して話し合いをしてその結果を遺産分割協議書にし
その他の必要書類とともに金融機関に提出した上で相続手続きが完了しないと
その口座から1円たりともお金を引き出すことはできません。

法律的に一旦“相続人全員の共同所有”にされてしまっているため、全員の合意が必要とされるのです。

具体的な預貯金の相続の仕方は、全て解約して相続人代表の口座に集めて
それを分割協議の内容に沿って各自の口座に振り込んだり
複数ある口座のそれぞれを相続する人を決めてその人の口座に名義変更したり
またはこの両者を組み合わせたりもします。

この遺産分割協議書は、相続人が一人であることが戸籍により証明された場合を除いて
必ず必要になるものですが、その他提出を求められる書類は金融機関によって微妙に異なります。

また、その処理の仕方も本部で一括、または各支店毎でできるなどまちまちですので
当然、かかる日にちもその日で完了したり2週間もかかったり
全く統一されたものではありませんので、必ず個別に確認しなければなりません。

 この遺産分割協議に関しては、死亡してからあまり期間を経過してからですと
遺産が分散するおそれや、生活に困って遺産の一部を消費してしまう相続人が出て来ないとも限らず
あまり遅くならない時期に始めることが薦められています。

他方で、相続人は(+)の財産だけでなく(-)の財産も引き継ぎますので
(-)の財産が多い場合は相続があったことを知ってから3ヶ月以内に「相続放棄」などをしなければ
相続人は借金などの(-)財産を引き継ぐことになってしまうからでもあります。

 

 

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