坂本龍馬と花の子ルンルン

子どもを産んで１～２ヶ月は気が狂いそうだった。

最初は
・未熟児（*）だった
・粉ミルクばっかでおっぱいを飲んでくれなかった
・何時間でも泣き続けた
・体重の増え方について、いろんな人からいろんなことを言われた
という数々のプレッシャーに押しつぶされそうだったのに、追い討ちをかけるように親が「初節句どうする」としつこくしつこく聞いてきたのがかなり堪えた。

だって、その時は年末。クリスマスも正月もなくて、寒いから外出しないようにと言われてただただ３時間おきにやってくるおむつ替え＆ミルクの時間に忙殺されていたときに、こっちの都合を全く考えず
「はやくお宮参りに行きなさい」
「あんたたち鯉のぼりはどうするの」
とか電話をかけてくるんだもの。毎日のように。





そんなこと、どーでもいいよ！




って叫びたくなるじゃないか。
それで、親とは冷戦状態のまま何ヶ月かがたち、親は勝手…もとい…自主的にカブトと鯉のぼりを買って、私には送らず、カレの実家に贈った。

うん、賢明ですね。

それで、ゴールデンウイークにそのカブトを見に行った。
「へー、どこの武将のカブトなんだろう？」
と思ったら



はぁ？坂本龍馬？



だって彼はヨロイカブトなんて着てないじゃない。
どーせうちの親のことだから、今年の流行だとか言って飛びついたんだろうケド、今後十何年飾り続けるうちに、日本史に興味がない私でさえ「幕末の人がカブト？」と思うんだから、この子にだって絶対疑問に思う日がくるはず。そして、

「うちの親ってバカだな」

って結論に至るんですよ。


「あ、買ったのはじぃじばぁばなのよ」

とか弁解したいけど、子どもに「あ、うちって代々バカなんだ」って思われるのもいやだし。



それで思い出したのは、幼稚園の遠足のときに買ってもらった花の子ルンルンのリュックサック。
このリュック、小学校卒業するまでずっと使い続けたんだよね。
花の子ルンルンというアニメがあったことさえ覚えていないから、２年生くらいから遠足がイヤでイヤでしょうがなかった。
弟のリュックも、当時テレビでやってた特撮ヒーローのやつだった。６年生にもなって幼稚園の頃見たナントカレンジャーのリュックで遠足とか、耐えられないだろうに。
（いま考えてみりゃ、友達のリュックの柄なんて覚えてないけどね）


なんで四半世紀の時を経てうちの親は学ばないのかね。
…とか親の悪口をたれてる私もアンパンマンの学習机とか買っちゃうのかね。




（*）最近は未熟児とは言わずに低出生体重児というそうです。これを産むと保健所からマークされ（笑）、健康診断でほぼ必ずひっかかり（笑）、いろいろ育児相談を受けさせられるハメになります。だってさぁ、他の子よりも１kg軽く生まれてきたのが３ヵ月後に他の子と同じ体重になってたら肥満児じゃん。ふつうに考えりゃそれを求めるのは絶対おかしいよ。

変な意地張ると孤立するかも

大学から手紙が届いた。

大学のＳＮＳをつくったから、卒業生どうしや学科の先輩後輩間などのコミュニケーションに活用してくれっていう案内だった。

本人確認のためにこの用紙にハンコを捺して返送すれば登録完了だ、っていう予め記入してある申込用紙をよく見てみたら、私の学科が間違って書いてあるじゃない、なんなのさ。

というわけで送り返してない。
たしかに賢明な進路選択だったとは思ってないけど、間違って書かれるとやっぱ腹が立つのよね。