1日だけとれた夏休みは高級ホテルに泊まったんだ、と母に話した。
遠くまで行く時間も体力もないから、熱海の一泊ひとり3万円のホテル。もちろん、平日のネット割引プランで予約して1万5千円でおさえたんだ。それに2万5千円のスパエステをつけて、ホテルのフレンチでディナーして、
母「つまり2人で軽く10万つかったのね、一晩で。」
そう。最初はひとりで行くつもりだったんだけど、ズルい!僕も休み取る!とか言うから予算が2倍になっちゃってさ、うゎ10万だよ大打撃だ…って内心あせった。でも、今まではどこ行っても東横インに泊まって次の朝おにぎり7個くらい食べてたじゃん。だから、初の試みだったの。すっごく楽しみにしてたんだよ。
それで、ホテルが何から何まですっごくキレイで舞い上がっちゃってさ、つい言っちゃったんだよね「どのくらい稼いだら、こんなステキなホテルに余裕で泊まれるようになれるのかな」って。
そしたらみるみる機嫌が悪くなって「だいたいお前はふたことめには余裕がない余裕がないって、そんなにうちは貧乏か?いったいいくら稼いできたら満足すんだよ?」なんて始まっちゃってさ、月10万程度貯金する余裕はいつもあるんだから少しは生活水準上げて金つかえよ、なんのためにお小遣い制まで布いて金貯めてんだよとか怒るの。
母「あんたのことだから、言い返したんでしょう。」
その10万をホテルに使っちゃったらまったく貯金できなくなるじゃない!ってね。
母「ま、あんたの金銭感覚のほうがずっとしっかりしてるけどね。」
ディナーでそんな言い争いをして、険悪なままセブンでお酒とつまみとマンガ買ってきてテレビ見て寝て、朝食バイキングとかでもひとことも話さないでさ、
母「最悪だねぇ」
で、部屋に戻って大ゲンカになっちゃってさ、ハンドバックだけつかんで部屋飛び出して、ぼろぼろ泣きながらチェックアウトしたの。
母「そこでちゃんと金を払って出ていくあんたの金銭感覚はすばらしいよ」
9時57分だったし(笑)、こんなつまらないケンカで延長料金とられるのはばかばかしいしね。
もうね、身分不相応なことはやらない!高級ホテルなんてもう絶対泊まらない!ってか泊まれない、トラウマで(笑)私はこれから一生東横インとアパホテルでいいよってつくづく思ったよあの時。