無意識に?いやいや、充分意識して?
いや、どっちでもなく相手を傷つけるような事を言っている
今朝、朝食のミルクとパンを母のところに持っていくと
母が変な事を言い出した。
相続税は自分の体にかけたいと訳の分からないことを言いだした。
と言うのも、昨日お風呂に入ている時母が
「もうすぐお呼びが来る」と言った。
なので私は
「バカ言っちゃあいけないよ、髪も黒々してきてさ、
お呼びもなにも無いもんだよ」と言ってやった
時々、介護前、真っ白だった母の髪が徐々に黒くなってくるのを見て
私のエネルギーを吸い取られているみたいな気がして
無性に憎らしくなることがある。
そして湯上がりに私は、追い討ちをかけるように言った
「私幾つになったと思う、もう56だよ、
おばあちゃんを看ていい時期すぎちゃう、もう直ぐ60だよ」
すると母は
「私は死にたいよ、こんな病気になってしまって」
と言うので
「迷惑かけると思ったら、そうならない様にもっと体動かしたら」
と言い放つと母は泣き顔を作った。そして
「死にたいよ」
とまた言う
「じゃあ死ねば」
「どうやって?」
「どうやってもないよ!
本気で死ぬ気があればいくらでも方法はあるよ」
と捨て台詞を残して二階に上がって忘れていた。
朝の言葉はそれを受けての事なのだろう。
夜ずっと考えていたのだろう。
自分の所有する土地を売ってそれを自分の今後に充てたいと
そう言いたかったのだと思う。
それで、どこかの介護施設に入所したいと言いたかったのだろう
「うん、いいよ。お母さんが本当にそうしたいのなら
私は異存はないから。
お母さんは後10年は生きられそうだから
血圧の高い私のほうが先に死ぬかもしれないもの、
私も自分のために生きたいしね・・・」
これが私の正直な気持ちだった。
母に時間を奪われて自分のために生きられない
何かの犠牲になっているという気持ちを拭い去れない。
そして、私は思う。
これが子供の事なら、手のかかる赤ん坊だって
無条件になんの不満も持たずに面倒をみる
なのに、親には不満だらけだ
手塩にかけて育ててもらったのに・・・
なぜ、子供にやってあげられた事を
親には出来ないのかと。