copyright (c)ち ふ
絵じゃないかおじさんぐるーぷ
霧で全体がボヤケていて夜。
私の眼は夜盲症気味で近眼。
何とも風情がある。
いくら居ても厭きないのだが、やはりもっと
練習しなければならないと、またサヤカに跨がる。
霧の道も慣れておかねば、という挑戦意欲もある。
前方に、大神神社の大鳥居が見えてきた。
その(ころ)日本一大きいという鳥居には、
夜間照明があたっている。
が、霧のためぼんやりとしか見えない。
大鳥居は耐候性鋼板で作られていて、
1,300年ぐらいは持つらしい。
私は進んだ。
その時である。
目の前がクラクラッとした。
何とサヤカが大鳥居の柱を登り五角形になっている、
大鳥居の上を走っているのだ。
ワァーッ!
40mもある一本橋。
それも空中。
高さは32.2m。
教習所の低地でさえ何度も落ちたことのある
恐怖の一本橋走行。
不思議だ。
バランスはくずれない。
サヤカが勝手に走っているという感じだ。
私は、こわごわ。
もう生きた心地はしなかった。
しばらくすると、サヤカは反対側の柱を下りて、
普通の霧道を何事もなかったように
澄まし切って走っていた。
鉄びとの バチを恐れぬ わがバイク
大鳥居渡る 霧つつむ深夜
ち ふ
この項おわり