今朝の日経プラスワンから。
「会議の達人」といわれるGEフリートサービスの山並裕尚さん。
山並さんは会議を次の二つの種類に分ける。
1.情報共有型
2.問題解決・意思決定型
2を乗り切る第一歩は、会議の主旨を事前に周知徹底すること。
(1)なぜ開くのか(目的)
(2)何を議論するのか(内容・課題)
(3)どこまで決めるのか(予定性か)
これらを会議の3要素として、招集時に参加者に文書で伝える。
会議では、参加者が自分の意見を付箋に書き全員が見えるように張り出し議論を始めるという。
もちろん一件一葉。
関連する意見を分類し貼り直していくことによって、論点が整理できる。
自由発言の会議では声の大きな人やよくしゃべる人に議論が引きずられる恐れがあるが、こうすれば、意見を平等に扱うことができるという。
また、司会者の役割についても言及されていて、そこではファシリテーターとしての司会の重要性が要約されていました。
会議を紛糾させないために、心理学を用いることも必要になる。
たとえば、
「ある意見の次の発言は、直前の発言への反論が多い」
「人はライバルの対面に座りたがる」
「飲食時には、心理的に説得されやすくなる」
「周囲の雰囲気が一つの方向へ盛り上がっていると、仮に本人がその流れに
否定的でも、その人は流れに乗りやすくなる」(バンドワゴン効果)
「権威あるものを引き合いに出すと、その話を聞き入れやすくなる」(ハロー効果)
などが紹介されていました。
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大学時代、教育学部だった私は、人を育成するときの心理学の効用について学ぶ機会が多くありましたので、仕事の場面でも、それらを意識することがよくあります。もっとも、無意識的に意識できるようになればよいのですが、まだそこまで大成できていません。
その際に、「ハロー効果」については、適正な評価をゆがめる心理効果(認知バイアス)のひとつと学びました。
大学では、子どもの評価に関する場面で留意すべきこととして学んだわけですが、就職してからは、学生の採用や人事評価におけるバイアスとして意識するようになりました。ハロー(肩書きや権威)によって、人の本質を見誤らないよう気をつけています。
また、同じ頃に学んだ心理効果では、たとえば人の育成という点において、「ピグマリオン効果」や「ホーソン効果」も印象的です。
■ピグマリオン効果(Pygma-lion Effect)
教師がある学生に対して優秀だという期待を持って教えれば、その学生は他の学生たちよりもっと優秀になる確率が高いという理論。
■ホーソン効果(Hawthorne Effect)
労働者たちの作業成果は労働時間と賃金ではなく、周りの関心と上司の注目にもっと大きな影響を受けるという理論。
■プラセボ効果(Placebo Effect)
ある薬の中に特定の有効成分が入っているように偽装して患者に与えれば、本当に効果的な薬のように效果を発揮するという理論。
私自身も普通の人ですから、常に冷静に心理効果を念頭において人と接しているわけではありませんが、よい方向でこれらの効用を活かしていければと思います。
「教師になりたい!」といって、大学に4年間行かせてもらったにも関わらず、卒業後はビジネスパーソンになってしまって、両親に申し訳ないな・・・と思ってきました。
でも、そのとき学んだことを、これからの仕事や私生活の場面で活かしていけたら、そして、それによって私や家族、そして周りの人々が幸せになれたら、両親や当時応援してくれた人々に報いることができるかな・・と自分勝手なことを思っています。(ついでに、これって心理学でいう「合理化」の一種ですね)