デイビットのブラジルいろいろ日記

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バイオ燃料が森林破壊の原因に 伯国の増産計画に批判

2010-02-13 16:41:21 | Weblog
二酸化炭素の削減の効果があるとして今注目されているバイオ燃料ではあるが

ブラジルでも盛んに生産されているが、一方で森林が破壊されているのが現実である。

二酸化炭素(CO2)の削減効果が注目されているバイオ燃料について、ブラジルにおいてはエタノール増産計画が森林伐採に拍車をかけ、地球温暖化を促進させているという内容の研究論文が発表された。

 9日付『PNAS』誌に、ドイツ・カッセル大学のブラジル人研究者らが共同研究の結果をまとめたもの。同日付フォーリャ紙が報じた。

 「2020年までにエタノール350億リットル、大豆バイオ燃料40億リットル」の増産計画を掲げる伯国は、目標達成に向けてまい進中。ところがこれを達成するには、パライーバ州の面積(5万7千平方キロ)をも上回る6万平方キロの新農耕地が必要だという。

 現状のシステムでは、放牧地を次々と農耕地に替え、行き場がなくなった家畜類の処理に困って新たに森林を切り開くという自転車操業に陥っている。同傾向は特にアマゾン地域やセラード地域で顕著。アマゾン地域の06年時の大豆新耕地は、9割までが「以前は牧草地だった」というほど。

 森林伐採はこうしてどんどんエスカレートしているわけだが、同レポートは伯政府の放任主義をも問題視。面積あたりの飼育頭数を増やすなどの飼育効率改善や、牧草地の再利用など、伐採を最小限に留めるための手段があるにも関わらず、政策や指導がないために悪化しているという。伯政府は一刻も早い放牧牛生産振興政策を取るべきだと忠告している。

 バイオ燃料の先進国として注目を集めたブラジルは、エタノールが国際的な食糧不足と価格の高騰を引き起こしていると国際社会から批判されたかと思えば、今度は地球温暖化の原因国として集中砲火を浴びることになりそうだ。



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