デイビットのブラジルいろいろ日記

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極悪少年、特別保護で出所 無慈悲な6歳の死、報われず リオ地検は保護撤回を要請

2010-02-25 18:29:25 | Weblog
 3年前リオ市で起きた車両強奪において、犯人の青少年らが逃走する際、シートベルトが絡まって救出され遅れたジョアン・ヘリオくん(当時6歳)を6キロにわたって引きずり死亡させた事件で、当時15歳だった少年Eが少年院の最高収容年齢(19歳)に達したことで、10日出所した。その際、「生命の危険がある」として人権特別局の青少年保護法が適用され、特別待遇で無罪放免されたことが反感を買っている。



 リオ市北部の少年院に入所していたEの釈放は8日、青少年裁判所が決定。「実社会で危険にさらされる可能性がある」として保護法が適用され、2日後、前科や身元を伏せて家族とともに他州に移送された。

 Eは新たな身分証明書を受け取り、転住先の地域に馴染むまでは、家族とともに就労や就業などの支援を受ける。同様の例では、パラー州の刑務所で男性20人と同房に一時拘留された15歳の少女などがいる。

 一方、「Eはれっきとした犯罪者」(遺族側弁護士)という見方は多く、極悪非道の犯罪者が未成年だったという理由だけで、3年後には特別待遇つきで釈放されることを疑問視する声は多い。

 Eを含む4人の青少年らは事件当時、ジョアンくんを引きずっているのを知りながら運転し続けたという非道さに、事件直後、国民感情が爆発。E以外はそれぞれ、39~45年の実刑判決を受けて服役中だが、運転していたジエゴ・ダ・シルバ被告については、刑務所内から携帯電話で一般人を恐喝するなどの犯罪を繰り返している。

 人権専門家らは他方、「少年院で社会教育を受け更生した青年らは、社会復帰の際に迫害を受けることもしばしば。復讐という新たな犯罪を生まないためにも保護法は必要」と話している。

 伯弁護士会聖市部のサンパイオ氏は、「人権保護の観点で見ると(保護法は)何ら問題ないが、遺族らの身になればそうはいかない」とし、法制度における「完全な矛盾」という見解を示し、12歳で犯罪責任能力を問う国が存在する一方で、青少年犯罪に対する裁定の難しさを指摘した。

 リオ地検は他方、Eへの保護法撤回を求め、3月1日にもリオ第二青少年裁判所に異議申し立てをする方針を固めた。司法当局は同日、同案件について公聴会を開き、再検討する可能性も示唆している。


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