すっきりした新年を迎えるために
年末の慌ただしい時が近づいて来ている。例年のことながらやはり新たな新年を迎える
ためには、年末までに片付けておかなければ、すっきりとした新年はやって来ないだろう。
そして、来年こそはと思い描いて大望で無くとも、意を決して夢を描き具体的な計画・目
標を立てなければ、夢が夢と過ぎ去って行くだろう。
どんな計画・目標があるだろうかと年齢とともに思い描きにくくなってきていることを実
感しつつも、勇気を奮い起こして描いて観よう。
とりあえず、今年に実行していることを引き続き目標としたい、その一つは月に一冊の本
を読むこと、それを達成するためには年末までに来年に読む12冊の本を求めよう。二つめに
現在数人の話し相手をして頂ける人がいるが、来年にはもう一人新たな友人とは行かずとも
たまに会えば気楽に話ができる人を見つけたいと思っている。
しかし、それには今はまだ小さな壁であるが、80歳一歩手前になったのだから、体力的、
精神的(記憶力と根気)がほぼ今と変わらず維持できるかどうかが、課題となるだろう。これは
いまから真剣に考えても仕方が無いように思えるので、意識を別のところにおいて淡々と取り
組んでいきたいと思うのです。
大望と言えば、クラ-ク博士を浮かべますが、かの有名な言葉の一例を紹介します。
「この老いた私のように、あなたたち若い人も野心的であれ」
「少年よ、利己のためや、はかなき名声を求めることの野心を燃やすことなく、人間の本分
をなすべく大望を抱け」
これらの言葉の核心は、「人間の本分をなすべく大望(大志)を抱け」であり、ただ大望(大志)
という枕詞だけが世に独り歩きしている風潮が見られる、つまり核心部分を置き去りにされて
しまっているのは嘆かわしいことだ。
クラーク博士のこの言葉は札幌農学校を去る時のものであり、せっかく札幌に在住している
一人として改めて博士の精神、人間の本分とは何かを考える新しい新年にしたいと年末に向う
日々に思うことであります。