Stars shining bright above you Night breezes seem to whisper "I love you" Birds singing in the sycamore tree Dream a little dream of me Say "Night-ie night" and kiss me Just hold me tight and tell me you'll miss me While I'm alone and blue as can be Dream a little dream of me Stars fading but I linger on, dear Still craving your kiss I'm longing to linger till dawn, dear Just saying this Sweet dreams till sunbeams find you Sweet dreams that leave all worries behind you But in your dreams whatever they be Dream a little dream of me
それは高校生の時、英語教師が、紹介してくれた、ロバート・ルイス・スティーヴンソンの A Child's Garden of Verses 『子供の詩の園』である。どの詩編も素晴らしく、子供の心情を細かく掬って書かれていて、高校生でも原書と言えども難なく読め通せた。すべての詩に心は寄せられたが、その中で特に好きなのは、Windy Night(嵐の夜、風の強く吹く晩)であろうか。
Whenever the moon and stars are set, 月や星が姿を隠してしまい
Whenever the wind is high, 風が激しく吹く晩はいつでも
All night long in the dark and wet, 暗く湿った中を
A man goes riding by. 一人の男が馬に乗り
Late in the night when the fires are out, 一晩中駆け抜けてゆく
Why does he gallop and gallop about? 暖炉の火も消え夜も更けているのに
どうして彼は駆けに駆けていくのだろう?
Whenever the trees are crying aloud,
And ships are tossed at sea, 木々が泣き叫び
By, on the highway, low and loud, 船が荒波にもまれるときはいつでも
By at the gallop goes he. 低く、大きな音で街道をあの男は駆け抜けていく
By at the gallop he goes, and then そして引き返してきてまた駆けぬけていく。
By he comes back at the gallop again.
そしてマウンテインウェストの州の大学へ行ったとき、彼の”Bed In Summer"の詩の意味を体感したものだ。それは、冬は暗くてまだ夜なのに蝋燭の明かりの元で寝間着を着替え、夏にはまだ「昼間」なのに眠らなければならず、陽のまだ高い窓の外のさえずる小鳥や道を行く人々の足音さえ聞こえる「昼間」なのに、眠らなければならないなんて、というような内容の詩である。北米西部では夏は午後10時近くにやっと日が沈み、反面冬の朝7時はまだまっくらな闇の中である。真冬の朝7時のクラスへ遅れまいとシャワーをして洗髪したばかりなのに、きちんとドライヤーをあてず、トーストを片手に急いで家を出たりした若かった私。そんな時、この詩が口をついたものだ。
In winter I get up at night And dress by yellow candle-light. In summer quite the other way, I have to go to bed by day.
I have to go to bed and see The birds still hopping on the tree, Or hear the grown-up people’s feet Still going past me in the street.
And does it not seem hard to you, When all the sky is clear and blue, And I should like so much to play, To have to go to bed by day?
子供たちが幼かった頃、幼稚園からして、すでに詩の暗唱は課題にあり、どの子供も楽しんで暗唱していた。それならば、と、この詩集を教えると、スルスルと音がするように覚えていった。暗唱することで韻を踏むことを習っていった。そういえば、三年前の12月長女の長男、つまり孫#1は、当時三歳で、スーパームーンを見たいと言い出し、私はこの子を毛布にくるんで抱いて夜空を見上げた。その時、突然さらりとFive Little Pumpkins(五つのパンプキン)という詩をこの子供は暗唱したのだ。一言も間違わずに。
その他に秋の夜長にじっくり一頁一頁じっくり見たい本がある。J. Jefferson Farjeon(J. ジェファソン・ファージャン)のMystery in Whiteをココア片手に読むも楽しいが、実は読みたいのは図鑑である。かなり大きく重い本になりがちな図鑑でも、電子書籍を覗くよりも、ずっとわくわくするものだ。
スコットランド人に長い間愛されるスコットランドの国民的詩人Robert Burnsロバート・バーンズは、先回書いたようにスコットランドの非公式国家とも呼ばれる邦題にして「蛍の光」(Auld Lang Syne)の歌詞を書いた。彼はその他にも日本人に耳慣れたスコットランド民謡に歌詞を付けた。その中で日本でも親しまれているのが、「故郷の空」のメロディを使った歌だが、敬虔なプレスビタリアン(長老派教会会員)であった父親の息子とは思えないほど、バーンズはこの曲にあからさまな、露骨ともいえる歌詞をつけて俗謡とし、それはとても人前で、家族で、そして子供に歌える歌詞ではない。私としては日本の大和田健樹氏作詞の「故郷の空」をはるかに好む。