アリゾナ州グランドキャニオンを流れるコロラド河
1992年に公開されたアメリカ映画『ア・フュー・グッドメン』(A Few Good Men)の劇中にこんな会話がある。
CREDIT: EVERETT COLLECTION
ジェサップ大佐: 質問に答えて欲しいのかね。 答えが欲しいんだな?
ダニエル・キャフィ中尉: 私にはそれらを受け取る権利があると思います。
ジェサップ大佐: 答えが欲しいんだな?
ダニエル・キャフィ中尉: 真実が欲しいのです!
ジェサップ大佐: 君は真実を扱うことはできない!
ある若者と彼の友人たちは、グランド キャニオンでの 25 日間のラフティング(大型のゴムボートを使って川下りをする)旅行の後、岸に引き上がった。 ボートを引き取りに来た係の男性は、COVID-19 ウイルスについて話した。 若者たちは彼が冗談を言っていると思った。 しかし、峡谷を離れると、若者たちの携帯電話にそれぞれ両親や家族からの緊急のメッセージが鳴り、家族の誰かがCovid-19に感染し、重篤な状態で入院していると知った。 若者達は唖然とした。 彼らは、再びコロラド河に戻って、そのまま、たった今知ってしまった現実の真実から逃れたいと願っていた。
この世という世界では、知識はしばしば苦痛をもたらす。それは「知恵が多ければ悩みが多く、知識を増す者は憂いを増すからである」(伝道の書第1章18節)と旧約聖書の賢明な教師・伝道者(エルサレムでイスラエルの王であった)はそう述べた。 子供の至福に満ちた無知をうらやましく思わない人がいるだろうか? 例えば、ある女性は人種差別、暴力、癌についてまだなにも知らない(気づいていない)。 あるいは成長して自分の弱点や悪徳を見極める前は、人はもっと幸せだったのではないでろうか? 自分の家族の秘密ー叔父はなぜ大酒飲みなのか、両親の離婚の原因は何だったのかなどなどーを知る前には、もっと人は楽だったのではないだろうか。
知識による痛みは避けられない。 わかってしまえば、知らないふりをしても無駄であり、愚かでさえあろう。 しかし、あなたや私がその痛みに耐えられ、繁栄さえする力を与えてくれるような、より高度な知識がある。 キリストは神のことばであり、私たちの闇を照らす光であると聖書(ヨハネによる福音書第1章1-5節)は説く。 彼は「私たちのために、神からの知恵、すなわち私たちの義、聖さ、贖いとなってくださいました」(1コリント人への手紙第1章30節)。 あなたや私の痛みは、人がキリストに駆け寄る理由である。 彼はあなたのことを知っていて、あなたのことを気にかけている。 それが痛みや傷つきを意味しない唯一の真理である。
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参照:Our Daily Bread, 旧約・新約聖書